ドイツは確か3回目で、今回、海外でも初めての列車に乗った。
ICEという、日本の新幹線みたいなもので、フルンクフルトからハンブルクまで4時間。ほとんど丘陵地を走るため線路わきに家がほとんどなく、さほどスピードは感じられなかったが、時速250キロほど出ていたようだ。
広々とした畑や牧草地の向こうに見える家々は、グリム童話に出てくるような三角屋根(それも茶か黒の、落ち着いた色)で、屋根には暖炉の煙突が。雪の降る寒い時季だったので、あちこち煙が上がっていた。
途中通る森も、赤ずきんちゃんやオオカミが出てきそうなものだった。
クルマは、やはりベンツやワーゲン、アウディなどのヨーロッパ車が多く、トヨタや現代はちらほら。規則なのか、昼間でもライトを付けて走っていた。
コンビニが見当たらないので聞いてみたら、ガソリンスタンドがそうだと言う。見ると、どのスタンドもちょっとした店になっていた。さすがクルマの国。
オランダ人も大きいが、ドイツ人もやはり大きい。たまたまエレベーターで乗り合わせたのが190はあろうかという大男ばかりで、巨人の国に迷い込んだガリバーのような気分だった(『ガリバー旅行記』は、こういう体験を元に書かれたものなのかも)。
全体的に西ヨーロッパはそうだが、どこもかしこもきれい。世界でも有数の豊かな国って感じ。街中の大きな電気屋に入ってみたら、任天堂Wiiがたくさん並んでいたし、『ドラゴンボールZ』や『NARUTO』のDVDも。周りのドイツ人たちに「これを作った日本から来たんだぞ」と言ってやりたかったが。
デパートではバーゲンセールもやっていて、日本の「SALE」の代わりに「%」という表示で、それを表わしているようだった。
ビールはさすがにおいしく、日本とはまた違った味わいだった(どちらかというとコクはなく、苦いのが多い)。駅中にはソーセージやハンバーグ、ポテトと一緒に売られていて、それとビールとでけっこういい昼食になった。駅弁は当然なく、パン屋さんがたくさん。
ホテルの朝食は、ハムやチーズが豊富で、いろいろと食べ過ぎてしまった。また、野菜はあまりなく、果物が多かった。
ホテル内の表示にしろみやげの表示にしろ、日本語の併記が増えているようだった。またドイツの人も、日本に対し友好的な感じも受けた。
一方こちらドイツ語はやはりよくわからないのだが、“Guten Morgen!” “Danke schoen.” “Auf Wiedersehen.” くらいで済ませていた。
そうそう、アメリカが建国の際、公用語を何にするかで投票をやったんだそうだ。2票差で英語に決まったのだが、その時の2位がドイツ語。
場合によったら、今ごろ僕らは、ドイツ語会話を一所懸命勉強していたのかも。ネットの世界でも、ドイツ語が幅を利かせていたのかも。(文法が難しいから、そうならなくてホントに良かった!)
〔写真は、ハンブルクの市街地〕