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エッセイとショートショートと―あちこち話が飛びますが

裁判員制度について

2005-07-03 07:59:19 | エッセイ
 4年後に、日本でも裁判員制度が始まるそうだ。抽選か何かで任意に選ばれ、基本的には拒否できないものらしい。
 選ばれる可能性というのはわずかだし、あまり心配してもしょうがないのだが、守秘義務を怠った場合に罰則があるというのは気になる。もちろん人の運命を決め得る立場にあるわけだから、軽々しい発言は控えるべきだろうが、完全に秘密を守るのは難しいだろうと思う。
 平日に行なわれる裁判に出席してもらうため、サラリーマンなどには勤めを休めるようにするという。とすれば、少なくとも職場には裁判員をやっていることがわかってしまう。飲み会なんかで、「どう、裁判の方は?」なんて話題になった場合、黙っていられるかどうか。「ちょっと教えてよ」なんて言われて、「いや、守秘義務がありますから」と断われるかどうか…。酔った勢いでついしゃべってしまう、というのも、よくある話。
 職場の同僚はともかく、親友や家族にも話ができないのはツライに違いない。特に難しい判断を迫られている時などは、胸の内を聞いてもらいたいはず。ただ、どの程度の秘密漏洩で罰せられるのかよくわからないし、あるいは陪審員制度を敷いているアメリカなどではその辺うまくやっているのだろうが。
 いずれにせよ、評決そのものよりも秘密を守ることの方が難しいかもしれない。口の軽い人にとってはたまらないだろうな、とも。
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