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エッセイとショートショートと―あちこち話が飛びますが

僕らはアバターなのかも

2009-08-09 08:37:00 | エッセイ
 
 細田守監督の映画『サマーウォーズ』を見た。とある田舎の旧家を舞台に、最新鋭のコンピュータを用いて世界的なサイバーテロと戦う、というもの。

 あまりしゃべるとネタバレになってしまうが、進んだ仮想空間(電脳世界)である〈OZ〉というのが出てくる。カズマという少年が「キング・カズマ」というアバターを操り、ヒーロー的な活躍をしたりする。
 このキング・カズマ、まるで意思を持っているように見える。アニメの中の仮想空間なので〈劇中劇〉ということになるのだが(ええい、ややこしい!)、彼らはもちろん意思は持っていない(はず)。
 仮に、仮に、彼らが意識を持ったとする。彼ら自身は、自分の意思で以って考え、行動していると思うだろう。でもそれは、その世界の外にいる者(アニメーター)の意思で以って動いているに過ぎない。
 そして2次元世界にいるからには、3次元世界の僕らに気付くことはありえない。これは実写でもアニメでも同じこと。

 さてその僕ら、自分の意思で以って生きているつもりであるが、ひょっとしたらさらに上の次元の何者かによって動かされている可能性もある。それは、いわゆる守護霊と呼ばれるものであるかもしれないし、また全然違う存在であるのかもしれない。
 たった今僕も、この文章をパソコンで〈自分の意思で〉打っているつもりなのであるが、背後というか上の次元にいる誰かの意思でやっていることなのかも。
 そんなことはないって? いやいや、3次元世界にいるからには、4次元以上の世界の何者か気付くことは、ありえないだけ。

 もちろんそれがわかったところで一文の得にもならないわけだが、偉大な存在を意識するというのは、考えただけでも楽しいことだ。それに、〈集団的無意識〉ともつながるように思うし、シンクロニシティやインスピレーションの説明も付くような気がする。
 ちなみに「アバター」とは、化身とか権化の意味。僕ら人間、あるいは生き物を含む万物は、神さま仏さまがこの世に現れた仮の姿であるのかも。アニミズムに近い考え方であるが。

 そうそう肝心なことを。この映画、とても良かったんで。この夏一番のオススメ。
 


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