百瓶逸酒

我が家にある各種開封・未開封のお酒を記録するのが目的のブログです。
単なる自分の整理のためだけですが^^;

押し花三人展

2009年03月29日 | 閑話
 昨日はお友達のRielaさんの作品展に行ってきました。

 一般的に思っていた「押し花」とは全く違う概念のものに圧倒されました。



 モチーフは植物、野菜、果物、それらの「生」を切り取り、再構築して別の「生」を作り出す。それは絵画のように、一瞬を活写するものより、違った困難、苦痛を伴うに違いない。

 考えようによっては過酷な業でもあり、作り手によってはそれが凄惨な「モノ」へと変貌しかねない。しかし、ひとえに作者たちのパーソナリティーが映し出された展示品はどれも優しく、気品あふれ、時に見るものを圧倒させる。

 移ろい行く「美」を、プレスすることにより永遠に閉じ込める作業。ミューズに祝福されしものだけに与えられた特権なのです。

おまけ:元銀行だった会場奥にあった金庫室。


シャトー・デ・トゥール/2004

2009年03月23日 | ワイン

 以前飲んだワイン。千円台半ばとしては、お値打ち感のあるワイン。'04というヴィンテージのもたらしたものか、はたまた作りの加減か。

 グルナッシュ主体のローヌ、ときたので、ちょっとシンドイかな、と思ったのですが、意外にスタイリッシュ。デイリーのローヌとしては程がよくて嬉しい。粘性があり、ドライプルーンのような味わいが、鬱陶しくない程度にまったり感。ホコリっぽいミネラル感がちょっとヌケた感じで面白い。

 ヒノキ花粉が飛び始め、体調劣悪・気力減退。桜の季節はつらくてつらくて。

神亀・ひこ孫・純米

2009年03月20日 | 日本酒

 ここんところ飲んでるお酒。3年貯蔵させる贅沢な純米。確かに純米にしては、他の銘柄より比較的割高。しかし、その味わいを知れば、値段の文句は出ないはず、多分。

 なによりも燗。この神亀という銘柄は、冷やすと酸味と老ね香を感じてしまいがちですが、このひこ孫はどちらかというとそのニュアンスが少なく、特にぬる燗にすると、辛口と感じたその味わいが一瞬にして、まろやかな旨味として溶解します。ゆるゆると居間で、いつまでも飲んでいたいお酒。

 瓶には札が付いており、「人生の機微の解った35歳以上の大人に飲んでいただきたい」との事。年齢はクリアですが、それ以外は実に難しい注文。ま、結局飲むんですがね。


スプリングバンク11年・シグナトリー・アンチルフィルタードコレクション

2009年03月17日 | スコッチ・シングルモルト

 本日のお酒。少し古いシグナトリーのスプリングバンク。初期の赤文字ラベルです。

 1989年12月8日蒸留、2001年10月16日ボトリング。オークカスク、カスクナンバー501、345本中の318番です。度数は46%。この当時(2000年前後)はカスクストレングスより、加水してお手ごろ価格のモルトのリリースが比較的多く、このボトルも各種スプリングバンクの今の価格に比べて、非常にリーズナブルに購入したように覚えてます。

 色はレモン色、スプリングバンクの華やかな面が強調されたようなボトルで、思いの他、オイリーで骨太のタッチ。スパイシーさも感じられ、バラエティ豊かな味わいを感じます。フィニッシュはほどほど。

 この当時、こういうアンチルフィルターを前面に打ち出した商品が現れだし、寒い季節に澱が浮くのを楽しみに飲んでいました。加水したものとは言え、慎重に選んだ原酒に慎重に加水した優れた商品は、後々までも嬉しい邂逅の記憶として残ります。
昨今、加水なしのカスクストレングスではありながら、高価な値段とそれに見合う味わいであるかにおいて、いささか首をひねらざるを得ない商品に出会う機会が増えた気がするのは、果たして原酒不足やら、出せば売れてしまうゆえのボトラーの怠慢のせいなのやら。ま、わたしの気のせいなら一番いいのですが。

シャトー・デュ・モンシル/2001

2009年03月12日 | ワイン

 更新がままならず、飲んだ酒ばかり増えていくのですが、毎日ご訪問されているみなさん、申し訳ありません。もうちょっとで一段落ですので。

 というわけで、ずいぶん前に飲んだワインをアップ。メドック - クリュ・ブルジョアのラインだと、なかなか当たり外れ(というより好みのストライクゾーン)の振幅が激しくなるのですが、このモンシルはいい感じでした。カベカベしておらず、枯れ方も程よい感じ。まあ言わば、高望みも謙遜もしない、程の良いボルドーというところ。ただもうちょっと早めに飲んだほうがよかったかも。