百瓶逸酒

我が家にある各種開封・未開封のお酒を記録するのが目的のブログです。
単なる自分の整理のためだけですが^^;

クルボアジェ・ナポレオン

2008年02月06日 | コニャック

 本日のお酒。クルボアジェのナポレオン、オールドボトルです。今回はごく一部の方にしか通じない内容です。ご容赦を。
 昨日mixiの友人の日記で、クルボアジェのオールドボトルを飲まれた話があったため、うちのストックを探してみたらこれが出てきました。んで、そのオールドボトルと、その頃の時代背景も含めて書こうかと。
 まずメーカー、クルボアジェ社。コニャック市より北側に位置する、ジャルナック市にあります。大手5社の一角を占め、その創設は1805年。マークにナポレオンを使うのは、皇帝ナポレオンが同社の酒倉を訪問したり、ナポレオン3世は同社を御用商人として任用するなど、もともと親密な関係にあったようです。同社にはナポレオンゆかりの品を集めた博物館もあります。

 写真のボトルは、おそらく70年代後半から80年代頃のもので、その友人が飲まれたボトルとおおよそ近い時期だと思います。写真のボトルと違い、そのボトルには"NAPOLEON"の下にフィーヌ・シャンパーニュと書かれてありました。このフィーヌ・シャンパーニュ表記において、現在は「グランド・シャンパーニュ地域50%以上とプティット・シャンパーニュ地域のみで作られるコニャック」と、はっきりした基準がありますが、70年代後半、シャンパーニュ地域を多用し差別化を図ったレミー・マルタンと、シャンパーニュ地域以外も多様にブレンドしたヘネシー、クルボアジェ、マーテルが、生産者をも巻き込んだ一大紛争になりかけたことがありました。クルボアジェらはフィーヌ・シャンパーニュ表記自体を、品質保証の表示ではないとして、表記の排除という挙に出たのです。が、幸いこれは大事にならず収束されました。
 その当時のボトルと推測されながら、「フィーヌ・シャンパーニュを表記したナポレオン」というのは、それらの経緯を全く無視したボトル表記であるため、大変驚きました。もしかして、そういう状況とは全く関係ないボトルがリリースされていたのかもしれません。もっとも、より古い時代のボトル、あるいはさらに後の時代のボトル(これは事典で見るとどうも違いそうですが)であることも考えられるのですが、なにせ浅学非才の身、残念ながらわかりませんでした。どなたかご存知の方があれば、ご教示いただければ幸いです。


ヘネシーX.O・グランドシャンパーニュ

2007年11月01日 | コニャック

 本日のお酒。昨日はヘネシーX.Oでしたので、今日もX.O。単細胞ですね。
 ただし、本日のX.Oはグランド・シャンパーニュ規格。通常のX.Oがフィーヌ・シャンパーニュなので、グランド・シャンパーニュ規格は最良産地の生一本。通常ヘネシーはフィーヌ・シャンパーニュ規格品です。
 ちなみにフィーヌ・シャンパーニュは、最良産地グランド・シャンパーニュと第2位優良産地であるプティット・シャンパーニュのブレンドで、グランド・シャンパーニュ産が使用比率50%以上のものだけがこの名称表示を可能とします。このへんの基準はさすがに厳格。
 ところで、ヘネシーのHPにはグランド・シャンパーニュが掲載されていません。定期的に生産されるものではないようです。


ヘネシーX.O

2007年10月31日 | コニャック

 本日のお酒。ご存知ヘネシーのX.O。最近なかなか封が開かないもんです、コニャック。そういえば外で飲むという機会も減ったなぁ。
 樽香が結構感じられて、その重みと合わせて、結構好き嫌いが出てくるあたりです。風が冷たく感じられる季節になると、俄然美味く感じます。週末にでも開封しようかな。
 今朝、日経新聞を読んでいたら、ヘネシーの広告が。何気なく眺めていたら、モデルのイケメン外人が持ってるグラスには氷が。オン・ザ・ロックになってました。うーん、ブランデー市場も大変だな。


ポールジロー・ヴェネラブル

2007年09月28日 | コニャック

 本日のお酒。ポールジローにハマっていた時期に購入した限定品。総数600本です。その後、セカンドエディションが出ましたが、こちらはファーストリリース分。№150/600です。ヴェネラブルは「崇拝すべき、尊ぶべき」の意を持つ、歴史や宗教の連想を伴った語で、高齢の人、樹齢数百年の大木や、古い建物などの形容に使われているそうで、そう言えばコニャックではこれを使う銘柄を散見します。

 このボトルには並行品が存在しません。ジャパン・インポートシステムが、ポール・ジロー氏に、特別に依頼し、日本向けカスクストレングスを瓶詰めしてもらったものだからです。「特別に樽を選んで」のボトリングらしく、カスクといっても48.2%しかありません。スコッチとは違い、この位の度数に落ちたものをボトリングしているらしく、30年前後の樽だったようです。豊富な在庫があればこその贅沢品でしょう。
 30年もので樽出しであれば、スコッチだとかなりウッディになると思われるのですが、びっくりするくらいフレッシュで、エレガントな仕上がり。もちろんポールジローの繊細なフローラルの香りも、オフィシャルに劣らず、いやそれ以上に健在。飲み口もスムーズで、48度を感じさせない柔らかさをまとっています。やはりウィスキーとは流れる時間が違うのでしょう。

 さすがポールジロー、日本人の好みをよく理解してらっしゃる。



カミュ・バカラ・カラフェ

2007年05月02日 | コニャック


本日のお酒。
カミュです。バカラを容器に使ったカラフェタイプ。XOクラスを使っているそうですが、XOよりもまろやかさ、深さが段違いな気がします。50年近い原酒が多いのではないでしょうか。トロっとして、のどにひっかりなく、つーっと飲んでしまい、気がつくとピッチがあがってしまう、非常に恐ろしいコニャックです。
どっしりして、香りも野太いので、大振りのグラスで飲むほうが向いてる気がします。
明日からまたまたキャンプ。で、このブログもお休みです。


レミー・マルタン XO SPECIAL

2007年01月16日 | コニャック
本日のお酒。
レミーマルタンも早いもので3本目。このボトルはXOでもスペシャルのほう。エクセレンスのほうが有名かもしれません。スペシャルのほうが価格安め。ということは原酒の熟成が短めか、グランド・シャンパーニュの割合が少な目か。
コニャックの同一銘柄を飲んでいつも思うのは、クラスが変ってもまろやかさ、芳醇さの変化はあるにせよ、一貫してレミーマルタンならレミーマルタンの個性が失われないことへの驚きです。これは上質のブレンデッドウィスキーにも言えること。卓越したブレンド技術の賜物なのでしょう。
ラベルには「FINE CHAMPAGNE」という表記があります。このフィーヌ・シャンパーニュ表記に対して、他の大手メーカーとの論争があったようです。これは後に和解したようですが、元々は安価で低価格なブランデーを普及させたい他メーカーと、あくまでフィーヌ・シャンパーニュによる上質で高価格な路線で行きたいレミーマルタンの戦略の違いから発したものと言われています。
他のブランドに比べて、ひときわずっしり重いこのボトルを持つと、そんな事を思い出したりします。

レミーマルタン・ルイⅩⅢ世

2006年12月30日 | コニャック
本日のお酒。
明日から温泉で越年することになっていますので、これが本年最後のブログになります。
さて、最後を締めくくる酒はなんにしようか?という事で、ここはひとつ景気良く(?)ルイ13世といきました。
…しかし、ご覧の通りの未開封。なんにも書くことがありません。開封したらまたブログに上げようと思います。オークションで入手したのですが、かなり古いボトルのようです。

今年の9月にブログを始め、だらだら書いているうちに2006年ももう少し。
来年もまた、オチも盛り上がりもなくたんたんと書いてまいります。思い出された時に、チラリと眺めてあげてください。さらにお時間があれば、コメントなどいただければ幸いです。励みにもなりますので。

それでは新年が皆様にとって良い年でありますように。

ダニエル・ブージュ・ロイヤル

2006年12月26日 | コニャック
本日のお酒。ダニエル・ブージュのカスク、15年ものです。
最近、大手だけではなく、こういう小規模で良質なコニャックが日本にも入ってくるようになり、大変嬉しい限りです。なにせグランド・シャンパーニュにして、さらにプルミエ・クリュ、しかもBRUT DE FUT(樽出し原酒)の60度。実に嬉しいコニャックです。
色合いはとても濃く、醤油よりやや薄いかな、という具合。しかし、カラメルは使ってないんですねぇ。香りは15年にしては複雑で、フローラルはあまり感じないがタニックでスイート。新樽での熟成がうまく作用しているようです。味わいはトロリとして、まろやか。度数は感じないため、チェイサーを飲まないと後でキいてきます。余韻も長く響きます。
シングルモルトの流行の影響があるのでしょうか。コニャックでもシングル・ディスティラリーや、補糖無し・ノンカラーリングなど、原酒を楽しめるコニャックが散見されます。こういった潮流が拡大していくのは大歓迎です。

ポール・ジロー エクストラ・ヴィユー

2006年12月22日 | コニャック
本日のお酒。最近不振のコニャックでは、異例とも言える人気を保つポール・ジローの25年ものです。
ポー・ルジローはヴートヴィユ村に小規模の自家畑を持っているため、栽培・蒸留・熟成まで手がけたグランド・シャンパーニュ規格の良質なコニャックを作っています。畑の規模だけで言えば、以前に書いたフラパンの1/10程度なのです。
この25年は、15年に比べて葡萄本来の香りよりフローラルで柑橘系のアロマを感じます。その後刻々と変化して、最終的に熟成感からくるどっしりと腰の座った甘味が広がっていきます。味わいは繊細で優美。熟成感もほどよく感じられ、ゆっくりと楽しめるコニャックです。確かに日本人向きのブランデーといえるのではないでしょうか。

フラパンV.S.O.P.

2006年12月18日 | コニャック
本日のお酒。
フラパンという名前は、日本では通の間では有名どころなのですが、正直他の大手ブランドに比べるとまだネームバリューが大きいとは言えません。
しかしこのフラパン家、起源が13世紀までさかのぼれる名家で、「ガルガンチュア物語」の作者の母親が出身であることを筆頭に、数々の人物を輩出する名門なのです。こういう名門の家系は姻戚関係も面白く、コアントロー家などとも関係があるようです。
古い家柄はともかく、フラパン社はグランド・シャンパーニュのスゴンザックに居を構え、グランド・シャンパーニュ最大規模の自社畑を持っています。
このボトルもV.S.O.P.とは言え、100%グランド・シャンパーニュ。なんとも贅沢な話です。それも大規模な自社畑を持ってるがゆえでしょう。
グランド・シャンパーニュらしく、デリケートで華麗。可憐な花とジューシーな果実味が感じられて、とてもとても美味しいです。V.S.O.P.クラスでは一番好きなコニャックかもしれません。