百瓶逸酒

我が家にある各種開封・未開封のお酒を記録するのが目的のブログです。
単なる自分の整理のためだけですが^^;

ダルモア・シガー

2008年02月29日 | スコッチ・シングルモルト

 本日のお酒。秀逸なモルトをリリースするダルモアはわたしも好きなモルトのひとつですが、これはシガーを楽しむためにボトリングされた、まあ一種の企画品です。
 このボトルは43度ですが、40度も出ており、以前BARでそちらを試したことがありました。その時に感じたのが、思ったよりオイリーさがないということ、もっと言えば見た目よりさらっとしてシャープ、香りこそスモーキーさも強調されているが、酒質とそぐわない甘味が感じられました。エイジングなしで、熟成感もあまり感じられない部分から、12年前後のものを合わせているのかと思ったのですが、色調が妙に濃い。その時は、規定いっぱいスピリッツカラメルを添加、それゆえのフレーバーなのかなぁ、と思いましたが、さて度数違いのこのボトルはどういう顔を見せてくれるでしょうか。
 とか言いながら、実はわたしシガーを嗜みません。タバコのみではないので、自然敬遠してました。シガーとシガレットは全く別物なんだ、いっぺん試してみれば、とのお誘いもあるのですが、自慢じゃないが意志が弱いんです、わたし。嗜好品にはいっぺんで耽溺しそうで、いまだに手を出しかねてます。じゃあ、なんでこんなモルト買ったんだ?、宝の持ち腐れだ?はい、その通りだと思います…


ワイルド・ターキー・ストレートライ

2008年02月26日 | アメリカン・ウィスキー


 本日のお酒。個人的に大好きなライ・ウィスキー。連邦法により、マッシュ51%以上がライ麦を使うと定められています。軽やかで、すっきりしたウィスキーが多く、昔のアメリカのハードボイルドを読むと(小説自体が当時の風俗を活写しているため)、いかに禁酒法以降の多くのアメリカ人が、ウィスキーをなにかで割って飲んでいるか、というのがよく分かります(これがスコッチを飲む描写であると、大事そうにちびちび舐めています。これが美味そう!)。つまりは安ウィスキーの代名詞とされ、品質的にも劣ったものが多かったため、早くからカクテルとしてごまかす場合もあったようです。国内ものよりも、カナダ産(当時、カナディアン=ライウィスキーと描かれる事が多かった)が最も消費されたのでしょう。確かにハイボールなんかにすると、さっぱりといくらでも飲めそうな気がします。
 写真はターキーの昔のボトル。七面鳥がにらみつけてます。ボトリングは97年。底に刻印があるので、アメリカン・ウィスキーはこういう年代特定は楽。

ブルゴーニュ・ルージュ/2005・Y.et C.コンタ・グランジュ

2008年02月24日 | ワイン

 昨晩飲んだワイン。ブルゴーニュが記録的な高騰を続けてるため、良質で(まだ)格安な生産者探しにやっきのようですが、このイヴォン・エ・シャンタル・コンタ・グランジェもその一人(というか二人)。
 マランジュという、ブルゴーニュではちょっとマイナーな地域でワイン作りを行っているドメーヌで、自然派の作りだそうです。マランジュはブルゴーニュでもかなり南寄り。
 ACブルなので過剰な期待を抱かずに飲んだのですが、意外にしっかりした味でびっくり。そりゃあ複雑さには乏しいのはしょうがないですが、新鮮な果実味が印象的で、ミネラル、酸、タンニン、程よくまとまって好印象。少なくともACブルで、2千円台で、この内容なら十分「買い」です。
 気になるのは、全体のバランスが良いものの、なんか厚ぼったく重たい印象が感じられるところ。このワインの特質というより、「2005」という「大きな」ヴィンテージが影響したのかとも思います。出来ればヴィンテージ違いで飲んでみたいところ。

ついに…

2008年02月22日 | 閑話

完成!!
わはは。アーカイブ3号出来上がり。十分、はみ出してますけど。

…結構忙しいんです、今。テストの前に意味も無く部屋の片付けを始めたりするタイプです。

夜の夜中にボトルを磨きながら整理してると、かなり落ち込みます。
なんだかエライところに足を踏み込んでるなあ、とか、
引き返すなら今が最後のチャンスだぞ、とか声が聞こえてきます。

ホントにどうにかしないと…


ヴィレ・クレッセ/2004・ヴェルジュ・ジル・エ・カトリーヌ

2008年02月21日 | ワイン

 昨晩飲んだワイン。これまたビオのようです(あまり資料が無いので確実じゃないですが)。
 ヴィレ・クレッセとは珍しいというか、初めて飲んだのですが、れっきとしたアペラシオンで、マコン・ヴィラージュを構成している村のうち、ヴィレ・クレッセ・レーゼ・モンブレの4村で産するワインが独自のACとして名乗れるようになったものです。AC認定が1998年と言いますから、まだまだ出来立てのアペラシオンと言えます。
 きれいなレモンイエローで濁りは無し。香りはフローラル、味わいはミネラリーですが、かなり酸が立っていてまだまだ硬いです。時間をかけるべきなんでしょうが、最近仕事が立て込んでおり、飲み始めが遅いため早々に飲みきり。エッジの尖り過ぎたシャルドネ。


サントリー・ザ・ウィスキー

2008年02月19日 | ジャパニーズ・ウィスキー

 本日のお酒。皆さんは日本の高級ウィスキーと聞いて何を思い浮かべますか?ブレンデッドなら響?竹鶴?それとも山崎?白州?余市?宮城峡?年数なら25年?30年?50年?
 その昔(といっても6~7年前まで)、サントリーが商品名をあえて「THE」だけ冠した商品がありました。それが写真のウィスキーです。陶器ジャグで、あまたあるモルトから最良のものをブレンドするため、その製造に半年は係ると言われたウィスキーです。あえて「THE WHISKY」と名乗らせた自身がありありと見えます。
 このボトルは70年代のもののようですが、特に年数も、ボトルの日付もありません。が、色々見ているうちに面白い箇所がありました。

 古くて汚いラベルで恐縮ですが、ネックに貼られたラベルの拡大写真です。赤線を引いた箇所、「大阪市北区堂島浜通」となっています。これはサントリーの本店所在地なのですが、現在は町名変更により、「堂島浜」となっています。この変更があったのが70年代の後半と聞いてます。このボトルを入手した際には、どうも大阪万博の頃じゃないか、と聞きました。そうであっても不思議ではない古さではあります。


中に入ってた説明には、「取締役社長 佐治敬三」の名が。懐かしい名前です。


香露・純米吟醸

2008年02月18日 | 日本酒

 昨晩飲んだお酒。
 香露。わたしの住む地方の日本酒の中では、多分一番全国的に名前の知れ渡った酒のうちのひとつです。銘柄もさることながら、熊本酵母(協会9号酵母)誕生の蔵としても広く知られ、かつては鑑評会の大吟醸はYK35(山田錦・熊本酵母・精米歩合35%)でなければ、と言われてました。この蔵元では、この命とも言える酵母を大切に株分けし、最良のものを大事に大事に守っているそうです。酵母は生き物ですから、今の香露にある酵母と、協会9号酵母はかなり変わってしまっているみたいです。なんにしても一蔵元で、日本中で需要のある酵母を管理するというのは、それは大変な事と頭の下がる思いです。
 香りは落ち着いており、吟香振りまくタイプではありません。いくぶん重めの味わいは、冷やで飲むとスッキリしますが、本領を発揮するのはぬる燗。慎重に燗付けすると、吟香がくっきり輪郭を表し、重い酒質が柔らかくふくらみはじめます。ぜひ、お試しを。
 この蔵元を開くきっかけとなった野白金一博士は、熊本税務監督局の鑑定技官として赴任されます。国酒とされていた赤酒(今でも屠蘇に使いますが)を清酒へと転換出来た、明治期熊本の日本酒近代化の大恩人なのです。その時の話、その後の侠気溢れる話もまたなかなか感銘深いものなのですが長くなりますので。このとき指導・研究に使われた蔵というのが、わたしの生まれ育った町にある蔵なのです。なんだか、思いもよらない縁を感じてしまいます。

エミリオルスタウ・ペドロヒメネス/サン・エミリオ

2008年02月16日 | ワイン

 本日のお酒。ルスタウのペドロ・ヒメネス、開栓してからかれこれ1年以上。もう死んでます、ええ。PX(Pedoro Ximenez)のフルボトルを個人で買ってしまうと、こうなるという悪い見本です。
 人の口中には味蕾の数が約6,000ほどあるそうで、年齢と共に数が失われていくとか。PXを飲んでの第1印象はとにかく甘いこと。これは誰もが共通してわかる。そこでこれを飲む時は、とにかく自分の味蕾を総動員させ、甘さ以外の旨味・香味を探るトレーニングをしてます。…残念ながらあまり効果はありませんが。わたしにとってはとにかく難物で、妻がアイスクリームにかけてるのを横目に見ながら、今日もほんの微量を味わってみます。
 書くぶんにはいいのですが、口に出すとついついペドロヒネメスと言ってしまいます。テンプラリーニョも同様。初めに間違えて覚えると、いつまでたってもどちらか分からず混乱してしまいます。いまだにしゃべろうとすると、軽くプレッシャー。

ハイランドパーク1977・バイセンテナリー

2008年02月14日 | スコッチ・シングルモルト

 本日のお酒。ハイランドパーク蒸留所200周年記念にボトリングされた限定ボトルです。1977年蒸留、1998年ボトリングの21年。以前はよく見かけたボトルですが、さすがに最近はあまり見かけません。
 極端に強いアタックはありませんが、香り・味わい・のどごしのスイートネスを堪能出来るモルトです。ピートも押さえ気味。ボトルのコンセプトが、ピーティーでパワフル、とてもビッグな(その昔の)ハイランドパークとは一線を画した造りにしようとしてるのが良く分かります。40度という度数の、バランス感覚の難しさがうかがえるものです。わたし的には、やや甘みにバランスが偏りすぎているかな、という感じがあります。逆にその崩れ方が、妙に印象に残るボトルでもありました。
 以前に、わたしがよく伺うBARのバーテンダーさんに飲んでみてもらったら、大絶賛で「ハイランドパークの中で一番好き」との言葉をいただきました。やはり妙にツボにはまってしまうモルトなのかもしれません。