百瓶逸酒

我が家にある各種開封・未開封のお酒を記録するのが目的のブログです。
単なる自分の整理のためだけですが^^;

ドメーヌ・ド・ラヴァネス/1982・カベルネ・ソーヴィニヨン

2008年08月28日 | ワイン


 昨晩飲んだワイン。格安の古酒、しかもビッグヴィンテージの82年。これで価格は2千円台、買いながらも眉ツバでした。

 ラングドックのACサン・シニアンにあるドメーヌのようです。もちろん全く知りません。カベルネを使っているため、ヴァン・ド・ペイに。ネットで調べてみると、このドメーヌの特徴は2つ。ベースのドメーヌの歴史が異常に古いということと、以前に行われたブラインド試飲会で、このワイナリーのトップ・キュヴェがぺトリュスに競り勝ったという記録があること(もちろんこの銘柄ではなし)。まあ、正直大したネタではありません。

 南仏をイメージして飲んでみたら、びっくりするほど陰性なワイン。妙にじっとりした味わい。香りはさすがに枯れ、シガーの煙を思わせました。蔵出しのせいか、コルクもラベルも綺麗なもんですが、リコルクされてないため、抜栓するのに10分以上掛かりました(コルクボロボロ)。飲むには10年遅すぎた感。

 ワインの古酒を飲むと、いかに綺麗に上手に年を刻むのは一部のワインしかないか、を痛感します。枯れ切って香りも味もパサパサのワインや、逆に経年してる割に妙に若くて生々しいワイン。なんかどっかにいそうですが。
 そんな枯れ切って、味も香りもモノクロになってしまっているワインでも、時に山水画を見ているような、流麗、大胆、また迫力の"線"を感じたりして、それもまた思いがけない嬉しさであったりします。本当にワインには色々な楽しみ方があるなあと実感。ま、このワインはそれほどでもなかったんですが。

シャンボール・ミュジニー/2005・エルヴェ・シゴー

2008年08月25日 | ワイン

 昨夜飲んだワイン。シャンボールの村名ワインで、1er数種もそれほど高額ではありません。
 
 少量生産、樽に頼らない、果実味と香りが生きて、スマートで軽快。ヘビー・ブルからの原点回帰で、まさに昔ながらの、また今のブルゴーニュのトレンディにド真ん中な作り。13%という度数がとても程がいい。ゆっくり時間をかけて楽しめるワインでした。マリアージュとか、めんどくさい事は考えずに、ワインの旨味だけを堪能できます。

 凉風が立ち始めたとは言え、まだまだ日中は真夏日の今日この頃、可憐なベリー系の香りと、適度な酸味で引き締めた穏やかな果実の甘さが、夏の疲れを癒してくれます。

ガヤ・ヴィナレイ 

2008年08月23日 | マール・グラッパ

 本日のお酒。アンジェロ・ガヤのグラッパです。

 まだ8月なのに、なんだか秋が来たような涼しさです。しかも、明け方の雷。久しぶりに雷の音で飛び起きてしまいました。こう涼しいと、なんだか久しぶりにしゃぶしゃぶでも食べたくなるし、少し度数の強い酒も飲みたくなります。そこでグラッパ。まだなんとなくブラウンスピリッツをストレートで、とは食指がわかず。
 
 基本的にオン・ザ・ロックというのは好きではなく、かといってこの暑い季節に生温い酒も飲みたくなく、折衷として大量の氷に一口で飲む量だけタラリ。それを素早く口中に流し込む。当然、香りを楽しみたい酒は除外されることになり、いつも同じものばかりに。そして気がつくと、一口では飲めない量を注ぎ、だらしなく溶けた水っぽい酒を飲むことになる。やはり家飲みには厳しい季節。で結果、口実を作って外に飲みに出てしまう。…ま、何がいいたいかと言うと、今日はグラッパをキンキンに冷やして飲むことにしよう、ということでした。全編余談の巻。

 このグラッパは、いまやガヤのワインには無いバルバラダルバが原料に。しかし別段そんなこだわりではなく、値段が手頃だから買っただけなんですがね。

デューク・ド・ルーザック・VSOP

2008年08月21日 | その他ブランデー

 本日のお酒。ACバ・アルマニャックです。とかくアルマニャックのボトルは、妙な(失礼)形のものや、えらくゴージャスなものが多いのですが、このボトルはシンプルで好感度大。

 "ルーザック公爵"の意のこの銘柄、店頭に出回るのはXOが一般的だと思いますが、V.S.O.P.のボトルは初めて見ました。個人的にはコニャックを飲む機会が多いのですが、生産量が多いコニャックに比べ、小規模醸造所の多いアルマニャックのほうが個性の違いを感じやすい気がします。それもXOクラスの古酒になれば、どうしても似通ってくる要素が多いのですが、若いアルマニャックは良きにつけ悪しきにつけ、強い個性を感じやすいようです。その個性はモルト愛好家の方に受け入れやすいのかもしれません。

 コニャックは女性的、アルマニャックは男性的、また、コニャックは洗練され、アルマニャックは荒々しい、という区分けをよく見かけますが、昨今よく出回るようになった秀逸なシングルヴィンテージのアルマニャックを味わうと、植えつけられたステレオタイプなイメージとは一体なんなのかと考え込んでしまいます。


キルケニー

2008年08月18日 | ビール

 昨晩飲んだビール。ギネス缶が出ている以上、あっても不思議はないのですが、スーパーの売り場で見つけた時にはやはり虚を突かれました。

 いざエールを自宅で飲むにしても、クリーミーな泡が出来ない以上、飲む価値は無いといっても過言ではありません。幸いこの缶にもギネス同様、フローティング・ウィジェットが入っているので、なんとか自宅でも飲めるレベルになります(しかしまあグラスの問題もあったりするのですが)。
 
 この暑さには冷えたアイリッシュ・レッド・エールは格別です。いまの時期ならギネスより数段上でしょう。さすがにお店できちんとサーヴされる軽快なフルーティーさは望むべくもないのですが、家で気軽にエールが楽しめるというのは喜ばしいことです。

ワイルドターキー8年(旧ボトル)

2008年08月15日 | アメリカン・ウィスキー

 本日のお酒。お馴染みターキーの旧ボトル。七面鳥がメンチきってきてる頃のラベルです。

 左のボトルは95年、右のボトルは91年のボトリングで、ほとんど時期的な差はないのですが、ラベルデザインはそこここに違いがあります。一番大きな違いとしては、ラベル下部の年数表示部分でしょう。書いてる事は同じなのですが、まったく違うデザインになってます。

 なぜこのような違いが出てくるのか。まず左のボトルは当時の正規品である日本ヒューブライン㈱のもの。正面ラベルにも"ウィスキー"の文字がありますし、裏面にも日本語の表記がきちんとあります。対して右のボトルは㈱大和物産という会社による並行品です。裏面表記も輸入者のシールだけで、それ以外は完全に英語表記です。しかし不思議なことは、当時別の並行品には⑧のボトルが確かにあったということ。とすると、このボトルは完全国内向けのものを海外輸出したのであろうか、という疑問がわいてきます。この辺、まったく推測で書いてますので、90年代のターキーに関して詳しいかたがいらっしゃれば、よろしくご教示ください。

 しかしなにより一番関心があるのは、当然両者の味の違いです。はたしてターキーが国内向けと海外向けとのブレンドを変えていたのか、あるいは日本向けとそれ以外との違いがあったのか。
 ということで、近々とあるBARのイベントで、大量にターキーあるいはバーボンが消費される予定ですので、そこに持参して飲み比べてみたいと思います。タノシミ

スプリングバンク21年

2008年08月13日 | スコッチ・シングルモルト

 本日のお酒。10年くらい前にはどこにでもあったボトルです。今やすっかり見る機会も少なくなりました。

 シェリー樽熟成の濃厚な色合いといささか過剰と思える甘い香り、そして微かに感じさせる海の香り。ピートにしても、いわゆるキャンベルタウンの特徴と言われる「潮っぽさ」も、ごく穏やかで、フィニッシュのミルキーでバタースコッチのような甘味も、あまりキャンベルタウンらしさを感じさせません。ただそういうこととは全く別の次元で、飲めば素直に美味さの分かるモルトで、つくづく2、3本在庫を残しておかなかったのが悔やまれるボトルです。

 あらためて眺めると、ケルト様式の書体のバランスやラベルのカラーリングも見事で、文句無しのデザインです。

ラ・ヒターナ・マンサニージャ

2008年08月08日 | ワイン

 昨晩飲んだワイン。さすがにヘビーな赤ワインを体が欲しないので、キリッと冷やしたシェリーを。フィノも良いのですが、夏、しかも「潮」がイメージされるマンサニージャを。(しかし、正直今までマンサニージャを飲んで潮のニュアンスを感じたことがないのですが…)
 
 このラ・ヒターナはマンサニージャの中でも代表的な銘柄のひとつ。スッキリして軽く、ドライ。蒸し暑い日本の夏にはホントに最適のシェリー。このラベルにある女性像はGITANA=GITAN(フランス語)で、ジプシーのこと。どうやらこのボデガの当時の愛人で、楽器の名手だったそうです。肝心の楽器は描かれてないんですが。

 ジプシーはエジプシャンのなまりという説もありますが、現在では本人たちが自分たちを指す、チガニーの表記も増えてきています。

レ・タンヌ・カベルネ/メルロー/2006・ジャン・クロード・マス

2008年08月01日 | ワイン

 一昨日に飲んだワイン。ポール・マスが某ワイン誌で取り上げられ、すっかり有名になったドメーヌですが、そのポール・マスの兄のジャン・クロードによるヴァン・ド・ペイ。カベルネ・メルロー、50:50で、オーガニック。

 千円台前半とは思えない凝縮感。そこそこの重量感も感じますが、ラングドックの重ワインにありがちな、一本調子なところは少なく、スパイシーなところが軽快さも感じさせます。

 タニックさはほとんど感じない優しいワインで、最近の嫁さんのヒット。千円台は懐にも優しい。