百瓶逸酒

我が家にある各種開封・未開封のお酒を記録するのが目的のブログです。
単なる自分の整理のためだけですが^^;

獅子の里・中取り純米吟醸

2008年09月29日 | 日本酒

 昨晩、というかちょこちょこずーっと飲んでたお酒。

 私は以前から、自分には石川の酒が合うのだなー、と漠とした思いがあったのですが、この酒はその思いをさらに確信に近いものにするものでした。

 金沢酵母使用で日本酒度+5、原料米は山田錦と雄町、精米歩合は55%。しかし、そんな"レシピ"は全く必要ない、飲めばその凛とした骨格がはっきり分かります。

 はじめに控え目ながら、リンゴ酸を感じさせる吟香と匂い立つ米の香り。するりと喉をぬける透明感のある軽さは、実はこの酒の一面であって、食事をしながら飲むとそのキャラクターは一変する。ずしりとした米の重みが、つまみの持つ味をがっしりと受け止める。さながら炊き立ての新米をほお張る食事のように。輪郭のはっきりした、くっきりとした楷書の酒。どこか侍を思わせる風情である。

VdTフリリュー/2006・クロ・デュ・テュエ・ブッフ

2008年09月26日 | ワイン

 ちょっと前に飲んだワイン。ピュズラはひさしぶりですが、これは母体のテュエ・ブッフ。

 "Vin de Table"なので、ロワールの品種以外が入っているのは想像がつきましたが、それがなんなのかは飲んでも全くわかりませんでした。で、ネットで調べてみると60%シャルドネ、40%ソーヴィニヨン・ブラン。うーん、シャルドネねぇ。。。

 とにかくたっぷりした果実分とミネラル分。そして蜂蜜のような濃厚な甘さ。そしてグレープフルーツのような爽やかな柑橘の香り。これらが渾然となると、セパージュも産地もへったくれもない、テュエ・ブッフのワインになってしまう。作り手の意思が感じられますねぇ。ピュズラに比べて、派手なアクションのない分、どっしりと腰の座った「幅」の厚い酒質。なかなかタフ。

ローガン(旧ボトル)

2008年09月24日 | スコッチ・ブレンデッド

 本日のお酒。間隔があきましたが、前回の前フリで言っていたボトル。

 特徴としては、
 ①ローガンらしくない、グレーのラベル(著しい退色でなければ)
 ②短いスクリューキャップでホワイト      ↓

 ③形状は通常のローガンと同じ
 ④業者輸入品ではないらしく、輸入者の記載ラベル無し
 ⑤容量・アルコール分の記載無し

 といったところです。60年代までの鉛箔キャップではなく、スクリュータイプになっていることと、70年代後半に使われていた"LAIRD O'LOGAN"の表記ではないこと、80年代以降のラベルはある程度把握できることから、70年代初めから中頃のものか、と思われます。

 どなたこのボトルの情報をお持ちの方がいらっしゃったら、ぜひご教示下さい。


エリゼオ・ロッソ/2006・グアルド・デル・レ

2008年09月22日 | ワイン

 昨晩飲んだワイン。注目のマレンマ地区のハイコスパ・ワイン。

 シックなラベルのとおり、サンジョベ主体のワインながら、派手さの少ない落ち着き払った味わい。タバコっぽいニュアンスを感じ、全体にハーブっぽさも。そして酸。ともかくも"上品な酸"なんて言葉では言い表せない、とことん無批判な酸味。こりゃすごい。で、当然半分飲んで一晩放置。翌日は味のバランスが整って、ひときわ美味くなりました。しかし、これイタリヤとは思えないなぁ。

ローガン12年

2008年09月19日 | スコッチ・ブレンデッド

 本日のお酒。ホワイトホースの上級銘柄、ローガンです。

 このボトルは現行の前の前の、えーちょっとよく分かりません。750mlの43%というのが、少し前のものかな、という判断くらいで。というのもこのローガン、現在は正規輸入がされておらず、しかもラベルデザインがコロコロ変わってしまう、まことに蒐集家泣かせのボトルだったりします。白馬の位置が上になったり下になったり、はたまた無くなったり、"LOGAN'S"であったり"LOGAN"だったり、"DE LUXE"であったり"LAIRD O'"であったり。…しかしまあ、興味の無い方にはホントどうでもいい話ですね、これ。

 ある程度の年齢の方にとっては、そこそこ思いいれのある銘柄ではないでしょうか。今ではすっかり地位低迷の観ですが、エイジングのあるブレンデッドには一定のステータスが存在した時代もあったのです。

 で、それはさておき、今回のブログはうちにある古いローガンがいつ頃のものか知りたい、という単なる前フリです。近々アップしますので、情報よろしくお願いします。

アイアンストーン・オールド・ヴァン・ジンファンデル/2006

2008年09月16日 | ワイン


 昨晩飲んだワイン。日中はまだまだ気温が下がりませんが、着実に秋の気配は感じられます。だんだんワインや日本酒を美味く感じる季節です。久しぶりのカリフォルニア、しかもジンファンデルなんていつ以来なんだか…

 オールド・ヴァンとうたってある通り、古い樹齢の葡萄のようですが、価格はとてもリーズナブル。飲んだ結果もコスパは十分、満足感を感じました。

 タンニンはほとんど感じられず、果実味に溢れた陽気な味。ジューシーという感じではなく、ほっこりとしたワイン。いかにも日光をたっぷり浴びて、すくすく成長しました、という感じの素直な味。あえて言えば、決して好みのど真ん中なワインではないし、アラを探そうと思えばいくらでもありそうなのですが、とにかくややこしい事はいいから飲みましょ、というタイプです。この価格であればリッパ。


ホワイトホース・マイルド

2008年09月12日 | スコッチ・ブレンデッド

 本日のお酒。一応特級表示ではありますが、その中でもさほど古いボトルではありません。恐らく級別廃止直前のものでしょう。このボトルは過去、飲んだことがありませんでした。

 大昔のホワイトホースは、ラガヴーリンをメインモルトにしている、とてもピーティーなブレンドでしたが、70年代後半からグレンエルギン、クレイゲラヒなどのスペイサイドモルトを核に据え、マイルドな路線に変更して以来、世界的なブランドへのし上がりました。 

 この「マイルド」も裏のラベルに、
 「その口当りのなめらかさ、マイルド感はホワイトホースの優れた特徴を受け継ぎながら、どこかが違う初めての味わいと香り。」
とあり、ここまでは良いのですが、
 「水割りにすると、いっそうメロウに溶け合い、」
というくだりには、完全に日本向けのボトルだったんだなぁ、と感じます。バブル期にジャブジャブ水割りで飲まれていたのでしょうか。

 最近こういうソフトなウィスキーは恐ろしい。ついつい飲みすぎてしまって、翌日が…

キャンベルタウンロッホ25年

2008年09月11日 | スコッチ・ブレンデッド

 本日のお酒。4~5年前に買ったボトルです。限定リリースだったため、現在は入手困難ですが、当時はよくBARで飲んでいました。ブレンデッドとは思えないほど、モルトの香味をたっぷり感じられる贅沢な逸品。

 21年と25年がリリースされましたが、確か25年が先にリリースされて、欠品後21年が出たかと思います。なにしろ、欠品→○○本だけ入荷、の繰り返しだったので、ちょっと記憶があやふやですが。

 当時飲み比べてみた時、21年はスムースで甘く、25年はその印象にプラスアルファとして、ピーティー、ヨードそして樽の強い影響を感じたました。
 好みは当然人それぞれですが、わたし的には断然こちら。21年は欠点のあまり無い、その反面通り過ぎるとどんな顔か忘れてしまうクール・ビューティーという印象でしたが、25年はその中にどこかしら破綻のある、また逆にその破綻が大いに魅力として感じられるインパクトがありました。

 結構普通に買えたボトルが入手困難になってしまうと、いつのまにか幻の銘酒になってしまうのは世の常。しかし、このボトルは価格面も含め、大変素晴らしいウィスキーでした。

ラ・パッション/2006

2008年09月08日 | ワイン

 昨晩飲んだワイン。すっかり有名になったラベルの旨安ワイン、ラ・パッション・グルナッシュです。もう2007ヴィンテージが出ていたせいか、1,000円ちょっとという破格の値段でした。この値段はありがたいので、大人買いしようか、と思いましたが、さすがに収納スペースがないため、泣く泣くあきらめ。

 このワインは協同組合出荷品で、どうもインポーターによるプロデュースのようです。手堅い品質で低価格、分かりやすいコンセプト(ラベルの好き嫌いも含めて)が、生産者ではなくインポーターによってなされたのがこの商品だったのは、幸運であり、とてもよい先鞭だったと思います。

 ネットショップの宣伝文句どおり、イチゴのコンポートを食べているような香りと味。度数もそこそこ高く、噛むがごとく、飲み込むワイン。甘さと濃縮感で、ひたすら直球勝負。意外と言っては失礼ですが、安くて濃いワインだと、ワキが甘いというか、バランスがおかしくて、すっぽ抜けになるものが多いのですが、
これはそこら辺のまとまりがとても良いものでした。

 この値段に対して、この品質。文句なし。

サヴニエール/2002・ニコラ・ジョリー

2008年09月04日 | ワイン

 昨晩飲んだワイン。ビオディナミの教祖、ニコラ・ジョリーのレギュラーボトル。ロワールのACサヴニエールのワイン。

 ロワールの02年とのことなのでこのボトルも覚悟してましたが、なにしろ開くまでが時間がかかりました。固いミネラル分たっぷり、というより、鉱石という印象を感じてしまいます。しょうがないので、待つこと30分。ようやく華やかな香りがただよいはじめ、ようやくスタート。

 ズバリ結論から言うと、「当たり」でした。上品な甘さと綺麗な酸味、桃を思わせる華やかな香り。しかも時間が経つにつれ大きく広がっていく…。正直失敗したのは、思い切って半分残し、翌日に回すべきだった、と。最後の最後までじわじわ広がる、きわめて動的なワインでした。