百瓶逸酒

我が家にある各種開封・未開封のお酒を記録するのが目的のブログです。
単なる自分の整理のためだけですが^^;

ベンリアック13年・マデレンシス・フモサス

2010年08月26日 | スコッチ・シングルモルト


 本日のウィスキー。個人的に一番の注目蒸留所、ベンリアック。実に意欲的、と言うより挑発的な商品をリリースしてきてます。

 55ppmという、スペイサイドモルトとしては異常なヘビーピートの麦芽の原酒を、バーボンバレルで12年熟成、マデイラワインバレルで1年後熟という、本来わたしが好みとしない後付ものです。ラテン語の"フモサス"はスモーキーの意だそうですが、他にダークラム、トーニーポートなどのシリーズが出ています。

 スペイサイドにヘビーピートの組み合わせは、保守的な方から眉をひそめられそうですが、このシリーズは異なる要素の"融合"よりも、刻一刻と変わる"変化"を楽しむモルトと言えそうです。

 一瞬、飲むのをためらうようなスモーキーさ。近くにいた娘に、「キャンプの匂いだ」と言われたのもむべなるかな。暴風のようなスモーキーさが吹き荒れた後は、甘い蜜と花の香り、ハーブの爽やかさ。

 どのへんがマデイラか、もうひとつよく分からないのですが(そもそもマデイラを飲んだ記憶が無い)、いささかまとまりは欠けるものの、というより欠点が随所に見られ平均点は低いが、長所部分の傑出が面白いため、欠点がかすんで見えるモルトでした。ところで、13年って熟成はあんまり聞かないですね。

ロイヤルセントジョージ12年・特級

2010年08月19日 | スコッチ・ブレンデッド


 本日のウィスキー。オークションで手に入れたもの。ロイヤルセントジョージと言えば、"The Open Championship"のコースのひとつですが、あまりゴルフを意識したデザインでもないようです。もともとの語源である伝説の騎士、ロイヤルセントジョージにちなんだネーミングかもしれません。

 アンドリュー・マクドナルドという会社が他にどんなボトリングをしているのか全くわかりませんし、モルトの種類、配合もこれまたわかりません。5年、8年のラインナップがあるということだけがかろうじてわかるだけ。

 ま、難しく考えず、懐かしの特級の味を楽しみたいと思います。 


グラッパ・ピニョレット ポデーレ・リオスト

2010年08月18日 | マール・グラッパ



 本日のグラッパ。ポデーレ・リオストによるグラッパ。品種はピニョレット。珍品というより、マイナー中のマイナー。

 グラッパの類には目がなく、ついつい手ごろな価格だと手を出してしまいます。そしてグラッパほど、家庭的雰囲気で気分の壊れるものはなく、いつも他のものにチェンジしてしまう。だから、開封してほっぽらかしの瓶が増えてしまいます。やはり、トラットリアで満腹の食後や、しかるべきカフェでエスプレッソと一緒じゃないと。

 味は特に癖もなく、可もなく不可もなく。だからこそグラッパとしての価値も見出しにくく。


ブルイックラディ35年・ハートブラザーズ

2010年08月16日 | スコッチ・シングルモルト


 本日のウィスキー。ブナハーブンと同時に購入したハートブラザーズの35年。同じく1966年蒸留。

 こちらは44.5%で、色目は比較すれば薄め。ウッディさはさほどでもなく、控えめなピートとハーブ、というよりミントっぽさ。バランスのよさは断然こちらが優れていて、長熟アイラではなかなかの出来。

 全体に小ぶりな作りではあるものの、昔のモルトを味わうには手ごろなボトルでした。しかし、60年代は遠くなりにけり…


ブナハーブン35年・ハートブラザーズ

2010年08月12日 | スコッチ・シングルモルト

 本日のウィスキー。ハートブラザーズによるブナハーブン、1966年蒸留の35年ものです。

 カスクストレングスにして43.2%、素晴らしい赤褐色、というより浅田飴ニッキのような色あい。これがノンカラーリングであれば、その味わいは…。まさに予想通り、香りこそ蠱惑的なハチミツ、シナモン、ハーブ。しかし口に含むとこれがバシバシにタニック。アフターもシュンと終わってしまい残念。

 長く寝かせれば美味くなるというものではない見本のようなモルト。特にアイラの長熟は難しいものだと痛感。1966年ということで、トロピカル・フルーツ香を期待するものの、そういう要素は見当たらず、でした。

 購入当時は価格が1万円台前半だった記憶が。良い時代でした。

ロッキーマウンテン・ランチ・15年

2010年08月11日 | アメリカン・ウィスキー


 本日のウィスキー。"ロッキー山脈の牧場"という名の、牧歌的というか、なんとも安易なというか。

 ヘブンヒル原酒を使い15年熟成、101proofということで、熟成・度数ともにしっかりした味を予想しますが、意外とライト、特にロックで氷が溶け始めるとなんともだらしなく味がゆるんできます。正直あまり特筆するバーボンでもないような。

 "Small Barrel Bourbon"という表記がちょっと不思議。"Small Batch"ではなくて?わざわざ小さいBarrelを作ったのだろうか。うーむ。

 昔、ボトルデザインが少し違った15年があり、その後12年に変更され、それも見なくなったら突然この15年が発売。すでに完売で終売。よっぽど残った原酒をかき集めの販売だったようです。昔は100Proofだったようで、度数のところには金色のシール貼付で訂正されてます。残り物感満載。ラベルに書かれたロッキー山脈のなんともいえない下手くそなイラストも見どころ。

ザ・グレンリベット16年・ナデューラ

2010年08月10日 | スコッチ・シングルモルト


 本日のウィスキー。すっかり定番といってもおかしくないナデューラです。ゲール語で"ナチュラル"を意味するナデューラは、ファーストフィルバーボンカスクで16年熟成、ノン・チルでカスク・ストレングス。ボトル・バッチで度数が変わってきます。このボトルは"08/08 0808F"で57.6%

 昨今、ボトラー・オフィシャルに限らず、シングルモルトの付加価値=フィニッシュものなどの新機軸あるいは長期熟成、という発想しかないのかと、少々うんざりする感が否めなかったのですが、このリベットは刮目に値するものでした。

 最近のトレンドがなんらかの"付け足し"であったならば、この秀逸なモルトはまさしく"剥ぎ取り"。飲みやすい度数に調整されたリベットではなく、ネイキッドの状態で最大のポテンシャルを発揮する見事な原酒のチョイス。蒸留所の意気込みが伝わってくる感があります。花や蜜、ベリー系の果実、シリアルや若干の土の匂い。堂々とした一本です。度数の強さはありますが、最初はぜひストレートで飲んで欲しいモルトです。


コニッサーズ・チョイス・グレンユーリー・ロイヤル1976

2010年08月09日 | スコッチ・シングルモルト




 本日のウィスキー。過去のある時期、ロイヤルの名を冠した3種類を飲みたくて買った1本。この銘柄が一番マイナーでしょう。1976年蒸留の、2000年ボトリング。700mlの40%。

 ウィリアム4世より勅許を受けて"ROYAL"を冠してはいますが、いまや市場になかなか出回らない銘柄となってしまいました。楽天で銘柄の検索をしてみたら、高額な商品しか出てませんね。いや、驚きでした。昨今のボトリング事情にはすっかり疎くなってます。

 花の香りとミルキーさ、バタースカッチのようなコク。素朴な麦の味わいを残しつつ、特筆すべきは昨今ありがちな硫黄臭がなく、魅惑的な昔シェリー・モルト。さすがに70年代の生き残り。40度という一見モルト・マニアには敬遠される度数が、このボトルに限れば、ギリギリのほどの良さを保つ度数だったりしましす。あらためて"バランス"というものを考えさせられたモルトでした。

 


グレンモーレンジ・ソナルタPX

2010年08月07日 | スコッチ・シングルモルト


 今日のウィスキー。MHD モエ・ヘネシー・ディアジオになって以来、積極的マーケティング戦略が目立つモーレンジですが、今回のソナルタは個人的に"ツボ"なモルトでした。

 今まで飲んだPXフィニッシュは正直ピンとこない、言い換えればこちらの期待したフィニッシュになっていない感でいっぱい、という経験が多く、ちょっとネガティブな思いがあったのですが、このソナルタはこちらの思いを満たしてくれるという点では合格点です。

 やはり飲む側としたら、PXフィニッシュとくれば当然、トロリとした甘味とコク、レーズンの香りを期待するのですが、このソナルタはこれを十分、いや、やり過ぎなくらい感じさせてくれます。モーレンジを飲みたい、と思ってこれが出てきたら、そりゃあ仰天するでしょうが、わざわざPXモノをチョイスしてるんだからこれくらいやってくれなきゃ、を満たしてくれます。味と香りは想像通りというところ。

 開封直後は固くて、やがてフルーツが熟れだすように開いていきますが、開く前の一口が、昨今のサラリとしたモーレンジとは違い、昔の "ソフトだけど飲んでいると奥のほうで小石を噛んだようなカリッとしたドライ感" が感じられ、妙に懐かしさを感じました。

 


フェイマス・グラウス・プレステージ

2010年08月06日 | スコッチ・ブレンデッド


 本日のウィスキー。日本より他国で売れているフェイマスのプレステージ品です。とは言え、実際は見た目ほどの高級品でもなく、おそらくお土産品としてターゲットを絞ったものかと思われます。なにしろ厚手のガラスボトルに、超重量級のボトルキャップ(写ってませんが)。かなり重量だけかさ上げしているボトルで、おかげで冗談抜きにグラスにつぐのが大変だったりします。

 ここのところ、ずっとこれを飲んでたのですが、正直日本の夏に合うウィスキーとは思えません。香りも味も重量級。よく言えばどっしりですが、正直厚化粧なウィスキーという印象大です。ストレートで飲むブレンデッドで、暑いからといってロックにすると、とたんにバランスがおかしくなり、流行りのハイボールなんてとてもとても。

 

"HKDNP"が押されているので、香港周り、中国メインの輸出品でしょうが、裏には"PRESTIGE"の訳として"天威"と。堂々感がステキです。