こまんたれぶ~下福田小学校

当時の同級生との交流場所
(ここ数年は模型三昧)

日本海軍水雷艇 千鳥型 1

2012-12-11 22:53:54 | Weblog
とりあえず先に千鳥型から着手します。

今日は艦底板を塗装して取り付けるに留まりました。

千鳥型は軍縮による制限から除外された排水量600トン以下に
ミニ駆逐艦とも呼べる程の武装を搭載して建造されました。

竣工当時の千鳥型は、12cm主砲3門、魚雷発射管4門を搭載して昭和8年に竣工しました。

大正9年に竣工した峰風型駆逐艦が同サイズの主砲4門+魚雷発射管6門で
排水量は倍ですから、千鳥型が非常に武装を強化していることが判ると思います。

この状態の千鳥型は実は600トンの制限枠をオーバーしており、
トップヘビーなスタイルは案の定、安定性に欠けた為に追加でバラストを搭載。
更に舷側に巨大なバルジが取り付けられました。

しかし、昭和9年に荒天下で演習中の千鳥型3番艦「友鶴」が転覆。
100名を超える犠牲者を出す事件が起こります。(海軍友鶴事件)

この事件後、あまりにも無理な設計に改装工事が実施されました。

主砲は当初、砲塔型で連装・単装各1基だったのですが、
簡単なシールドを付けただけの単装3基へ変更。

船体舷側のバルジは撤去され、艦橋も低くなりました。
復元力の改善は魚雷発射管にも及び、2基4門から1基4門へ半減されています。

ピットロードのキットは、この改装後の姿を模型化しています。
改装前の姿は、あまりにも艦容が異なるので金型が別設計になるのでしょう。
現在までに射出成形による改装前の千鳥型の模型はスケールを問わず存在していません。
(レジンキットは過去に売られていたと記憶していますが)