ちいさなおしゃべり

Shantia家のメインランド生活日記

脱走事件

2013年04月24日 | Family
4月13日土曜日に事件は起きた。
誰が脱走したかって?
キリ以外に脱走する人はいない。


我が家のドアには元々鍵が2つついている。
でもこれらにはキリが届く。
そして脱走を何度も図ったキリを阻止するために、先月3つ目のロックを取り付けた。
もちろんキリが届かないところに。
でもこれは外からは鍵がかけれないので、内側から誰かが鍵をかけなきゃいけない。
それをつい忘れるとキリは脱走可能となる。


4月13日、Shantiaは午前中のフラレッスンから帰ってきてランチを食べ始めた。
キッチンのテーブルに座って同時にケコアにおっぱいをあげながら。
マイキーとアレックスはリビングでゲームをしていて、ティアはキッチンで母と話していた。
(シャーちゃんは神殿に行っていたので不在)
ジョセフ君に車のガソリンを入れてきてもらうように頼むとジョセフ君は快く承諾してくれて出かけていった。


約10分後、母は

「そういやキリ静かだなぁ。
2階でブロックで遊んでるんだろう」

と思った。
そのほぼ直後、ドアがノックされる音がしたかと思うとドアが開いてキリが駆け込んできた。

「えっ、キリ外にいたの?!」

と驚いたのもつかの間、近所の若者が(多分近所の人だと思う)

「この子、お宅の子ですか?」

と聞いてきた。

「道路まで出てましたよ。郵便受けのところまで。
大人4~5人で心配してました」

とのこと。

我が家自体はプライベートロードの一番奥に建っているので通る車といえばここの4軒(今は1軒空き家なので3軒)に用がある車だけ。
でも郵便受けはプライベートロードの入り口にある。
面している道路は道幅も狭いし交通量も少ないんだけど、通る車はそれなりの速さで走っていくから子供たちには行くな、と言ってある。
でもキリはそんなことお構いなし。


キリを連れて来てくれた若者が冷静に説明してくれていた横からいきなり女性が現れて

「もうちょっとでこの子をひくところだったんだから!!!」

と怒鳴ってきた。
授乳中でキッチンのイスに固定されていた母、

「Sorry」

とだけ言っておいた。
若者にはお礼を言った。


家の中に4人いたのに、誰もキリが出て行ったのに気付かなかったのよね。
きっとパパが出て行った後にすっと脱走したんだろう。
これでストレスにならない親はいない。

脱走防止に3つめの鍵をつけたのに、これは内側からじゃないと意味がない。
キリが出て行ったことに全く気付かなかった。
ケコアの授乳中で身動き取れない。
だめと何度も言っているのにキリは聞こうとしない
更にあたかも"だめ親"と言っているかのように女性に怒鳴られた

確かにね、いきなり子供をひきそうになったら怖いよ。
それは分かる。
ひぃ!!!ってなる。
でも怒鳴らないで欲しい。
怒鳴られると肝心のレッスンが伝わらずに怒鳴られたことに対する嫌味だけが残る。
なのでこの女性が突然怒鳴ってきたのは私が同じ態度を人に対して取らないようにというレッスンだとことにして他はなかったことに。


ジョセフ君がガソリンを入れて戻ってきてから何が起こったかを説明し、二人で

「別のロックが必要だよね。
この際、アラームの方がいいんじゃない??」

とどうすればキリの脱走を防げるか検討。


その後、Shantiaはウクレレワークショップに、ジョセフ君はティア以外の子供たちを連れて義母の土地へ作業をしに行った。
ティアは数時間後にバレエがあるので、母が戻ってくるまでお留守番。


3時過ぎに家に戻ってくると、半分おびえた顔のティアが待っていた。

「どうしたの?」

と聞くと

「...警察が来たんだよ」

とのこと。
我が家のお留守番ルールは、
電話にでない
誰かが来てもドアを開けない
火事以外で外に出ない
料理をしない
の4つ。

:2階から外見てたら、パトカーが来てね。ピンポーンって鳴らしたんだよ…。
:でもドアは開けないルールがあるでしょ?
:…だって何回も鳴らすんだもん!!何回もピンポーンって鳴らされたらイヤだからドア開けたの…
:…で?
:キリの脱走のこと聞かれた。誰も気付かなかったって言ったよ!ちゃんとロックもついてるって!!
:それで?
:パパとママはどこって聞かれたから今いないって言った。そしたらパパとママのケータイの番号教えてって言うから教えた…。
  おまわりさんは怒ってなかったけど、怖かったんだよ~!!

近所の誰かが通報したのね、"あの子、もしかしたら育児ニグレクトされてるのかも?"って。
しかもキリが脱走したとき、パンツ一枚だったし。
"服もちゃんと着せないで!!"とも思われたかも…。
仕方ないよねぇ、トイレトレーニング中ですから。


とにかく、おまわりさんはジョセフ君とケータイで話したらしく後でもう1度来ることになった。
警察がまた来ることになってティアは怯えるし、マイキーとアレックスは興奮するし…。
父と母はまずティアに家のルールを守ることを再び言って聞かせ、その後に

「で、なんであなたは警察が怖いの?何か悪い事したの??」

と聞いてみた。
おまわりさんが来たのは通報があったから。
通報があればそれを調べるのが仕事ですからね、このおまわりさん達はちゃんと仕事をしてるっていう証拠です。
誰かが通報したのは、3歳児が1人でパンツ一枚の姿で道路に出ていたから。
近所の人が子供の安全や虐待の可能性を気にしてくれるということはありがたいこと。
そういうご近所さんがいた方が子供達のためにはいい。
別に母は警察が来ても平気だよ。
ティアはなぜ恐れているのか。
…何をした、ティア??


5時ごろに来るだろうと思っていたおまわりさんは全然やって来なかった。
待っている間にJ家のパパが我が家のドアにアラームをつけてくれた。
マグネット式でドアが開くとアラームが鳴る。
これならドアが開いただけで気付くから。
ついでに我が家の新ルールで、外に行く際は家の中の誰かにフリップロックをかけるように頼むようになった。
これ、必須。


夜9時、ジョセフ君が買い物に行っている間におまわりさんはやってきた。
ピンポーンとなってドアを開けるとアラームがピュイピュイなって、おまわりさんちょっとビックリ。
ドアを開けっぱなしにしているとアラームも鳴り続けるのでちょっと寒いけどShantiaが外へ。

「なぜ私達がここに来てるか知ってますか?」

と聞かれ

「我が家の3歳児が脱走して道路に行ってたからですよね?」

と答える。

「何が起こったか説明してくれますか?」

と聞かれ、私が知っている範囲で答えた。
すると

「通報があれば調べるのが我々の仕事なのでね。
でもあなたはちゃんと事を判断出来る人のようですね。
既にドアにアラームもついて行動も早いですね。
あ、でも事件が起きたときはキッチンにいたんですよね?
キッチンを調べてもいいですか?」

と聞いてきた。
別に隠すものはないので、おまわりさん達をキッチンにご案内。
キッチンに来ておまわりさんは当たり前のように冷蔵庫を開けた。
Shantia、口には出さなかったけど

「…なぜ冷蔵庫??おなか空いてるの?
それとも癖??」

と本気で思った。
後でジョセフ君に言うと

「お酒とかクスリを探してるんじゃないの?」

って。
あぁ、なるほど。


何もないと判断したおまわりさんは手帳から『Jr.Officer』の警察バッジ型シールを5枚くれて、更にケコアには自らシールをはってくれた。


もうこの日の午後はどっと疲れたわよ。
マイキーの幼児期も相当大変だったけど、警察沙汰になったことはなかった。
キリパワー、すごすぎる。
何より、キリが無事でよかったわ。