朝食を一緒に。

2019-01-20 11:00:00 | 物語2。
冬らしい日々が、そして、
乾燥した日が続いています。
皆様、体調を崩されておられませんで
しょうか。
私はボチボチと過ごしております。

さて、家の庭のスイセンの花が、
いつのまにやら芽が出て、蕾を持ち
始めました。
そうでした。この時期でしたね。
花が咲くのが楽しみなのでした。












それでは、いつものようにいつもの言葉を。












相変わらずの、
妄想なあたしの世界です。
妄想な世界なんて、と思う方は、
お読みになりませんように。


そして、
クレーム、苦情、ツッコミなどは、
ご遠慮下さいませ。

お互いに、
いい気分にはなりませんし、
私も凹みますから。。。
ご勘弁下さいませ。













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朝食を一緒に。











暖冬だと言っていたのに、
この寒さは何?
起きるのも、エイヤッと
無理やり起きないと、
起きられない。

そして、部屋の中は冷えている。
あたしは、
とりあえず、半纏を羽織り、
ベットから抜け出した。

「今日は寒いなぁ。」

そう独り言を言いつつ、
電気ストーブとオコタのスイッチを
入れて、カーテンを開ける。

いつもとの違いにすぐに気づいた。
窓の外が白い。

寒いはずです。
雪が降っているのだから。

パジャマから着替えて、
防寒をしてから、窓をあけた。

そこは、一面の雪景色。
珍しくサラサラな雪だ。
そして、5cm位の積雪だろうか。

「は。いけない。早く出ないと。
電車止まっちゃうかもしれないし!」

あたしは、急いで通勤のカバンに
朝食用のパンを入れて、
戸締まり、火の用心をして
いつもより、随分早く家を出た。

サラサラな雪の上をあるくのは、
楽しいけど、ちょっと怖い。
まだ早い時間なので、商店街の中の
足跡は少ない。
そんな中をキュッキュッと言わせながら
駅までの道を歩いた。

幸運にもまだ電車は動いていて、
会社の最寄り駅まで、スムーズに行けた。
ホッとしつつ、駅から3分ほどの、
会社の中へ入る。

まだ、誰もいないエレベーターに
乗りながら、手袋を取る。
ロッカーに、コートなどを置くと、
給湯室に向かい、ポットに水を入れて
スイッチを入れた。

そしてあたしはパンを持ち、自分の
ディスクに向かった。
まだまだ、雪は降り続いている。
大雪になりそうな気配だ。

そんな時、ポケットに入れていた
携帯から音楽が流れる。
それは、美作さんからを示していた。

「はい。美作さんおはよう。どうしたの?」
「おはようって牧野。今何処にいる?」
「え?会社ですけど。」
「随分早いな。」
「朝ごはんとお弁当の時間、
スキップしたの。だからこれから、
スープとパンで朝ごはん。」
「そうだろうと思った。牧野。これから
上に来てくれる?」
「えっ?美作さんも会社にいるの?」
「ああ。だから朝ごはん、一緒に食べよう。」
「わかった。行きます。」

あたしは、立ち上げたPCを、再度落とし、
多分ごちそうが用意されていると思ったけれど、
バックに自分の分のパンを入れて、
エレベーターに向かった。

少し待って、エレベーターが止まる。
開いた扉の中は、誰も乗っていない。
私は、少しホッとしつつ、上へのボタンを
押して扉を閉めた。

あっという間に美作さんのいる階へ
到着して、フカフカな絨毯の上を
専務室に向かって歩いていく。
ここに来るの久しぶりだなと思いつつ、
ノックをした。

中からドアが開いた。
メガネをかけた専務の第一秘書の
山根さんが出てきて、挨拶をする。

「おはようございます。牧野様。」
「山根さん、おはようございます。」
「どうぞ、お入り下さい。」
「はい。」

中に入ると、美作さんが紅茶を
入れているところだった。

「牧野。おはよう。」
「美作さん。おはよう。」
「ソファに座って!」

あたしは、素直にソファに座る。
眼の前のテーブルには、私の大好きな
パンケーキや様々なマフィンが
並んでいた。

「すごい雪だな。」
「そうだね。」

ティーカップをあたしの前に
置いてくれながら、話しだした。
しばしの時間、話をして。
美味しい朝ごはんをごちそうに
なった。

「今日は、仕事にならないな。」
「皆、来れるかな。」
「実は、既に自宅待機の連絡は
したところなんだよ。」
「え?自宅待機?」
「うん。この雪じゃ、まもなく電車も
止まるだろうしね。」

ガーンとした顔をしたあたしの
頭をポンポンとした美作さんは
言った。

「牧野は偉いの。」
「ははは。」
「おかげで、こうやって二人の時間が
出来たし。」

微笑みながら、美作さんは言う。

「ってことで牧野。」
「な、何?」
「今日は一日、俺につきあって。」
「じ、自宅待機しないと。」
「俺んち家に戻って、ゆっくりね。」

にっこり笑う美作さんにはかなわない。
あたしは、結局拉致られて
美作さんの家へ連れて行かれた。
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