あなたといられるのなら。4

2019-07-20 12:55:28 | あなたといられるのなら。
梅雨らしいお天気が続いています。
皆様、いかがお過ごしでしょうか。
私は、鼻風邪っぴきでございます。
早く治るといいなあと思います。

お庭では、白桃がだいぶ大きく
なりました。収穫までには、もう少し
時間がいりそうだけれども。
あと、小さな柿の実もできてきています。
白桃、楽しみなのでした。
今年は、食べられるかなぁ。










それでは、いつものようにいつもの言葉を。












相変わらずの、
妄想なあたしの世界です。
妄想な世界なんて、と思う方は、
お読みになりませんように。


そして、
クレーム、苦情、ツッコミなどは、
ご遠慮下さいませ。

お互いに、
いい気分にはなりませんし、
私も凹みますから。。。
ご勘弁下さいませ。












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あなたといられるのなら。4










着いたレストランは、数年前に何回か、
連れてきてもらったレストランだった。

「懐かしい…。」

そうつぶやいたあたしを、美作さんは
柔らかく微笑んで見つめた後、
店の中へと促した。

色々と話すことがあるからと、
個室を予約してあった。
料理が来て、店員さんに何か言って、
美味しそうで湯気が立っている料理を
食べ始めた。

「ん。美味しい。」

それに微笑んで、美作さんは
話し始める。

「牧野の務めてる会社をね、
牧野が入る前から、ずっと見守ってた。」
「そうなんだ…。」
「家の親父と懇意にしてて、それで
社長さんがいい人でね。
定期的に色々と話してたら、偶然に
牧野が入社したんだ。
あとは、牧野も知っている通りだな。」
「私も知ってる通り…。」

少しの沈黙の後、思い立ったように
言った。

「あたし、総務部から異動になるって?」
「うん。そばにいたいから。」
「専務の一言で?」
「そうとも言うけど、俺の仕事、
覚えてもらいたいから。」
「はい。」

そう言って、あたしはポンッと
顔を赤くした。
そんなあたしをあきらは目を細めてみて、
朗らかに笑って言う。

「それから牧野といられるなら、もう手段は
選ばないよ。俺は、もう限界だったからな。
それに、3人もな…。」
「3人も…。」

軽くうなづいたあきらをみて、
つくしははたと思い、話し始める。

「止めてくれてたんだ?」
「ああ。今回は、意外と類が
しぶとかったな。」
「そうだったんだ…。」

「ってことで、左手出して。」

きょとんとしながらも、手を出した
あたしの左手をあきらは持って、
ポケットから出した指輪を、
左手薬指にはめた。

「今度こそは外さないでほしい。」
「仕事中も?」
「もちろん。それに男避けだから。
俺も外さないから。」

スルスルと首元からネックレスを取り出すと、
そこには、同じデザインの指輪。
あきらは、ネックレスから外して、
あたしの左手に置いた。

「牧野がつけて。」

少しの躊躇の後、あたしは指輪を持って、
美作さんの左手の薬指にはめた。

「婚約成立だよ。」
「夢みたい…。」
「夢じゃないよ。」
「あたしでいいの?」
「牧野が良いんだ。」

そう言って、あきらは、
あたしの左手の指輪にキスをした。

「愛しているよ。」

コメント
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