さてと。Part.2です。
お楽しみいただければ、幸いです。
この物語は、あたしの妄想にすぎません。
そのため、そういうのはという方は、
読むのをご遠慮ねがいます。
そして、クレームや苦情はご遠慮下さいませ。
お互いに、嫌な気分になりますし、
あたしも凹みますから。。。
-----------------------------------------------
花沢類 2012年。バースディ企画。
~Angel skin Coral.Part.2~
*******
日本の南の方から、
桜の写真が、テレビで流れ始めた頃、
東京の桜も、少しずつ、ほころび始めている。
今日は、3月30日。
あたしの一部、花沢類の誕生日。
今日の夜は、花沢類の誕生パーティ。
3日前、仰々しいほどの招待カードが届いた。
類らしい。シンプルなものだけれど、
質の良い紙を使ったカード。
そして、もう一枚。
類の綺麗な字で書かれたメモ書きが入っていた。
そこには、当日30日の14時に迎えに行くと
書いてある。
多分、花沢家のスタイリストさん達に、
変身させられるんだ。。。
*******
お昼ごはんを食べて、少しのんびりして。
軽く日焼けをしない程度のお化粧をして、
ブラウスにフレアーのスカートを履いて、
カーディガンに着替える。
パーティが催されるホテルでの支度。
誰に見られてるかわからないしね。
約束の時間の5分前、ドアチャイムがなった。
はい。と出ると。
花沢です。と類の声。
ドアを開けると、そこにはニッコリ微笑んだ類。
牧野。変わりない?
うん。大丈夫。
じゃ。早速だけれど、行こうか?
はい。
あたしは、戸締りをして、類の後に続いた。
階段のすぐ近くには、花沢家の車。
運転手の小暮さんが、スッと頭を下げて、
車のドアを開けてくれる。
私は、お礼をいいつつ乗り込んだ。
花沢類も乗り込むと、車は、すぐに動き出した。
*******
ホテルに着いて、一室に連れて行かれると、
そこにはもう、スタイリストさんやら、
ヘアメイクアップさんがもう待機していた。
さ。牧野、魔法を掛けて貰っておいで。
あたしは、花沢類に腰を押し出されて、
ヘアメイクアップの宮本さんに引き渡された。
早速、支度にかかる。
牧野様。メイクを落としますね。
はい。お願いします。
サッと家でしてきたメイクを落とされると、
その後は、宮本さんは、手際よくお化粧していった。
終わると、そのまま、髪の毛にカールを施していく。
今日は、カールしてから、上にアップさせますね。
それにしても、牧野様の髪の毛は、いつみても、
黒い綺麗な髪の毛ですね。
一度、染めようとしたんですけど…、数人から、
猛烈な反対にあってしまって、結局黒髪のままなんです。
大体、何方が反対したのかは予想できますが、
牧野様の髪の毛はとても、きれいでいらっしゃるから
反対なさったのでしょうね。
少し、雑談もしていると、あっという間に、
髪の毛は、結い上げられた。
出来ました。小松原さん、ドレスの方、お願いします。
はい。支度できています。
メイクを始めた時に掛けてくれたケープが、そっと
外されたので、あたしは、立ち上がった。
*******
小松原さんの助けを借りて、着替えたのは、
とても色の良い、ワインレッドのドレス。
着替えた後、肩に薄い薄いストールを掛けられる。
小松原さん、宮本さんともに、感嘆の声をあげる。
牧野様。とっても、お似合いです。
あ。あら。揃いましたね。
笑い合っている二人に、お礼を言う。
綺麗にして頂いて、ありがとうございます。
お二人は、顔を見合わせて、微笑まれた。
数分後。類が、部屋に現れる。
類の綺麗な瞳が、あたしを見た後、
目が驚きで、ゆらりと揺らめいた。
牧野。すごく似合ってるよ。
そ、そう?
うん。そのドレスにして正解だったよ。
良かった。
ピアスもとても、お似合いになっていらっしゃいます。
Angel Skin Coral.でしょうか。
はい。そうです。
ホント、牧野様のお肌にとても合っていらっしゃいます。
類は、二人にもほめられて、頬を染めているつくしを見て、
微笑んでいた。
*******
あと、数分で、18時という時。
ノックがされて、そっとドアが開けられたと思うと、
外から、花沢家で聞いたことがある声が聞こえてきた。
類様。そろそろお時間です。
わかった。
あたしは、パーティバックを持って、スッと
背筋を伸ばす。
まあああああ。素敵。
花沢類は、それにも微笑んで、つくしに手を差し出した。
あたしは、戸惑いながらも、手を添える。
俺がいるから大丈夫だよ。
うん。
あたしは、花沢類にニッコリと笑った。
*******
会場の入口には、類のご両親が待っていて、
あたしもご挨拶をする。
まあ。牧野さん、そのドレス似合ってるわ。
ありがとうございます。
お母様の横には、類の同じ目をした類のお父様が、
微笑んでいた。
会場に入ると、そこは、きらびやかな世界。
牧野。
はい。
俺、壇上で挨拶と、挨拶してこなきゃいけないから、
桜子たちとちょっといてね。
類が、後ろに視線をうつしたので、
そちらに向き直ると、可愛いドレスを着た桜子と、
短い丈のドレスをきた滋さん。
あたしは、類と視線を合わせ、それから、桜子たちの
元へ向かった。
合流したのを見た類は、一直線に壇上へ。
マイクの前に立つと、いつもの類の声じゃなくて、
ちょっと張りをもたせた、仕事用の声。
お礼と、ご両親や友人達、それから来て下さった
皆様への感謝の気持ち。
類の気持ちがこもった、スピーチだった。
スピーチが終わると、滋さんが、ギュッとハグしてきて、
あたしも、仲間たちと挨拶を交わす。
桜子と滋と話していると、F3もやってきた。
牧野、似合ってるな。
ホントだ、すごく似あってる。
馬子にも衣装だな。
・・・。
司、お前、日本語益々怪しくなってきた?
うるせぇ。総二郎。
こらこら。
いつもの、仲間たちの漫才が始まっている。
あたしは、皆に囲まれて、笑っていた。
あれ?先輩。ピアスの穴あけたんですか?
うん。どうかな?
とても、お似合いです…。って、それって。
あたしは、桜子に向かって、人指し指を唇に
当てた様子をみせた。
道明寺に知れたら、五月蝿いから。
そうですね。秘密にした方が良いでしょうね。
でも、美作さんと西門さんは、わかっていらっしゃると、
思いますよ。
うん。それは仕方ないかなと。二人は女性の変わった
所をわかるみたいだから?
桜子とくすくす笑いながら話していたら、
滋さんは、秘書とSP二人の方に、連れていかれてしまった。
やだー。
滋様。ダメです。主要な方にだけでも、ご挨拶を。
むーーーーー。つくし、桜子、またねーーーー。
あたしは、小さく手をふった。
桜子も、笑って手をふっている。
つくしちゃん。
美作のおじさま。お久しぶりです。
美作さんのお父さんが、声をかけて下さった。
お久しぶりだね。夢子から伝言があってね。
夢子さんから?
来週にでも、新作のケーキのレシピが出来上がるから、
試食してくれないかって。
新作のケーキですか!もちろんです。
明日にでも、連絡入れさせて頂きます。
ん。伝えておくよ。
社長。
後ろで、おじさまの秘書の方が先を促している。
あたしは、すみませんと、お辞儀すると、
秘書の方が、恐縮したように、頭を下げていた。
先輩。美作さんのお母様の試食に、お付き合い
されているんですね。
うん。2ヶ月に一回くらいかな。双子ちゃんたちも、
乱入するけどね。
楽しそうですね。
桜子も来る?
予定があえば、行かせて頂きます。
ん。じゃ。あとで桜子の予定も聞かせてね。
*******
その時、類がみんなの元に来た。
そして、あたしの前に立って、手を差し出して。
牧野。
はい。
一緒に踊ってくださいますか?
もちろん。
あたしは、類の手に、手を乗せて、
会場の中心へエスコートされる。
二人が、中心へ立つと、曲が、スローなワルツへと
変わった。
あたしは、不意に類を見上げて、目を丸くさせる。
少しテンポが、ゆるめの曲を頼んでおいた。
もう。類ったら。あたし、美作さんに習ったんだよ?
でも、久々でしょ?
そうだけど。
牧野。始まるよ。笑って?
ん。
あたしは、緩やかな曲に、花沢類にリードされて踊る。
このあと多分、あの3人も誘いに来るよ?
類が、クククと笑ってる。
人事だと思って。
牧野が、楽しんでくれればいいよ。
でも、パーティの後は、俺につきあって。
そう言って類は、あたしのコメカミに、チュッと
一瞬のキスをした。
あたしは、頬が赤くなるのを感じながら、
類に向かって、微笑んでうなづいた。
*******
パーティの最後、あたしは花沢類と、
花沢類のご両親とともに、
お招きしたお客様を送り出していた。
花沢の会社と関係がある会社社長は、
軒並み、自分の娘さんを連れて、
売り込みに来るそうだけど、
今日は、あたしが、花沢類と花沢のおじさまの
間にいるので、流石に声が掛けづらいみたい。
そのかわりと言ってはなんだけど…、
あたしは、どちらからもキツイ視線、睨まれる
という視線を感じてしまって…。
あたし、ここにいていいのかな…。
牧野は、俺のパートナーだから、ここにいて?
なんで分かるの?
一部だから?
今宵は牧野見て、売り込みがないから。
は~。わかってるのね。
フッと笑う類。
無事に、最後の一人までお見送りをしたあと、
やっと、類と共に、部屋へ戻った。
*******
ふたりとも、すぐに部屋に入ってから、
着てきた服に着替えてやっと、落ち着いた。
窓から夜景を見ていたら、
花沢類が、シャンパンを手渡してくれる。
ちょっとだけ、グラスを合わせると、
「「お疲れ様。」」
と言い合って、二人は微笑みあった。
あたしは、花沢類のその微笑が好きで、
照れちゃって、顔が赤くなってしまう。
牧野。その顔…。反則だよ。
え?
あたしからシャンパングラスを取り上げて、
テーブルの上に置く。
は、花沢類?
類は、天使の笑顔で近寄ってきて、
動揺しているあたしをやさしく抱きしめた。
それから一度、体を起こして、
Angel skin coralの付いている耳を
撫で上げる。
俺、我慢出来ない。ご褒美もらうよ。
え?
あたし、頬を包み込まれたと思うと、
引き寄せられて、唇に優しくキスされた。
目の前に、いつもと違う、男の顔の類が居る。
あたしの心臓は、ドギマギしてしまっているけれど、
類の綺麗で真剣な瞳にロックオンされて、
動けない。
もう一度、類の唇が近寄ってきて、
今度のキスは、深い深いキス。
類の想いが、溢れ出るキス。
ん。。。はぁ。
長いキスをして、チュッと音がしそうな感じで、
唇から類は離れた。
ふたりとも、上がった息を収めようと、
深く息をする。
類のいたずらな目があたしを覗き込んで問う。
もう一度、キスする?
あたしは、慌ててフルフルする。
でも、おれはまだキスしたい。
有無をいわさず、腰を引き寄せられて、
そして甘い甘いキス。
類。
ん?
息継ぎの時に、小さく呼ばれて、
自分の腕の中に居るつくしを優しく覗き込む。
類。誕生日おめでとう。
ありがと、牧野。俺、幸せだよ。
類は、つくしの額にキスを落とした。
<完>
*******
--後記。---
やああ。
花沢類、つくしとキスできて、
良かった良かった。
あたし書いてると、軽いキスまでは、
自然とかけるのですが、それ以上のエロ方面に
なかなか進まずなのです。
別に、書きたくないわけではないんですが、
最近は、今はそれでもいいかと、思い始めています。
それもあたしの物語の個性かなと。
気まぐれ妄想なので、
そのうちエロ方面に向かうかも?
それではまた。
お楽しみいただければ、幸いです。
この物語は、あたしの妄想にすぎません。
そのため、そういうのはという方は、
読むのをご遠慮ねがいます。
そして、クレームや苦情はご遠慮下さいませ。
お互いに、嫌な気分になりますし、
あたしも凹みますから。。。
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花沢類 2012年。バースディ企画。
~Angel skin Coral.Part.2~
*******
日本の南の方から、
桜の写真が、テレビで流れ始めた頃、
東京の桜も、少しずつ、ほころび始めている。
今日は、3月30日。
あたしの一部、花沢類の誕生日。
今日の夜は、花沢類の誕生パーティ。
3日前、仰々しいほどの招待カードが届いた。
類らしい。シンプルなものだけれど、
質の良い紙を使ったカード。
そして、もう一枚。
類の綺麗な字で書かれたメモ書きが入っていた。
そこには、当日30日の14時に迎えに行くと
書いてある。
多分、花沢家のスタイリストさん達に、
変身させられるんだ。。。
*******
お昼ごはんを食べて、少しのんびりして。
軽く日焼けをしない程度のお化粧をして、
ブラウスにフレアーのスカートを履いて、
カーディガンに着替える。
パーティが催されるホテルでの支度。
誰に見られてるかわからないしね。
約束の時間の5分前、ドアチャイムがなった。
はい。と出ると。
花沢です。と類の声。
ドアを開けると、そこにはニッコリ微笑んだ類。
牧野。変わりない?
うん。大丈夫。
じゃ。早速だけれど、行こうか?
はい。
あたしは、戸締りをして、類の後に続いた。
階段のすぐ近くには、花沢家の車。
運転手の小暮さんが、スッと頭を下げて、
車のドアを開けてくれる。
私は、お礼をいいつつ乗り込んだ。
花沢類も乗り込むと、車は、すぐに動き出した。
*******
ホテルに着いて、一室に連れて行かれると、
そこにはもう、スタイリストさんやら、
ヘアメイクアップさんがもう待機していた。
さ。牧野、魔法を掛けて貰っておいで。
あたしは、花沢類に腰を押し出されて、
ヘアメイクアップの宮本さんに引き渡された。
早速、支度にかかる。
牧野様。メイクを落としますね。
はい。お願いします。
サッと家でしてきたメイクを落とされると、
その後は、宮本さんは、手際よくお化粧していった。
終わると、そのまま、髪の毛にカールを施していく。
今日は、カールしてから、上にアップさせますね。
それにしても、牧野様の髪の毛は、いつみても、
黒い綺麗な髪の毛ですね。
一度、染めようとしたんですけど…、数人から、
猛烈な反対にあってしまって、結局黒髪のままなんです。
大体、何方が反対したのかは予想できますが、
牧野様の髪の毛はとても、きれいでいらっしゃるから
反対なさったのでしょうね。
少し、雑談もしていると、あっという間に、
髪の毛は、結い上げられた。
出来ました。小松原さん、ドレスの方、お願いします。
はい。支度できています。
メイクを始めた時に掛けてくれたケープが、そっと
外されたので、あたしは、立ち上がった。
*******
小松原さんの助けを借りて、着替えたのは、
とても色の良い、ワインレッドのドレス。
着替えた後、肩に薄い薄いストールを掛けられる。
小松原さん、宮本さんともに、感嘆の声をあげる。
牧野様。とっても、お似合いです。
あ。あら。揃いましたね。
笑い合っている二人に、お礼を言う。
綺麗にして頂いて、ありがとうございます。
お二人は、顔を見合わせて、微笑まれた。
数分後。類が、部屋に現れる。
類の綺麗な瞳が、あたしを見た後、
目が驚きで、ゆらりと揺らめいた。
牧野。すごく似合ってるよ。
そ、そう?
うん。そのドレスにして正解だったよ。
良かった。
ピアスもとても、お似合いになっていらっしゃいます。
Angel Skin Coral.でしょうか。
はい。そうです。
ホント、牧野様のお肌にとても合っていらっしゃいます。
類は、二人にもほめられて、頬を染めているつくしを見て、
微笑んでいた。
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あと、数分で、18時という時。
ノックがされて、そっとドアが開けられたと思うと、
外から、花沢家で聞いたことがある声が聞こえてきた。
類様。そろそろお時間です。
わかった。
あたしは、パーティバックを持って、スッと
背筋を伸ばす。
まあああああ。素敵。
花沢類は、それにも微笑んで、つくしに手を差し出した。
あたしは、戸惑いながらも、手を添える。
俺がいるから大丈夫だよ。
うん。
あたしは、花沢類にニッコリと笑った。
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会場の入口には、類のご両親が待っていて、
あたしもご挨拶をする。
まあ。牧野さん、そのドレス似合ってるわ。
ありがとうございます。
お母様の横には、類の同じ目をした類のお父様が、
微笑んでいた。
会場に入ると、そこは、きらびやかな世界。
牧野。
はい。
俺、壇上で挨拶と、挨拶してこなきゃいけないから、
桜子たちとちょっといてね。
類が、後ろに視線をうつしたので、
そちらに向き直ると、可愛いドレスを着た桜子と、
短い丈のドレスをきた滋さん。
あたしは、類と視線を合わせ、それから、桜子たちの
元へ向かった。
合流したのを見た類は、一直線に壇上へ。
マイクの前に立つと、いつもの類の声じゃなくて、
ちょっと張りをもたせた、仕事用の声。
お礼と、ご両親や友人達、それから来て下さった
皆様への感謝の気持ち。
類の気持ちがこもった、スピーチだった。
スピーチが終わると、滋さんが、ギュッとハグしてきて、
あたしも、仲間たちと挨拶を交わす。
桜子と滋と話していると、F3もやってきた。
牧野、似合ってるな。
ホントだ、すごく似あってる。
馬子にも衣装だな。
・・・。
司、お前、日本語益々怪しくなってきた?
うるせぇ。総二郎。
こらこら。
いつもの、仲間たちの漫才が始まっている。
あたしは、皆に囲まれて、笑っていた。
あれ?先輩。ピアスの穴あけたんですか?
うん。どうかな?
とても、お似合いです…。って、それって。
あたしは、桜子に向かって、人指し指を唇に
当てた様子をみせた。
道明寺に知れたら、五月蝿いから。
そうですね。秘密にした方が良いでしょうね。
でも、美作さんと西門さんは、わかっていらっしゃると、
思いますよ。
うん。それは仕方ないかなと。二人は女性の変わった
所をわかるみたいだから?
桜子とくすくす笑いながら話していたら、
滋さんは、秘書とSP二人の方に、連れていかれてしまった。
やだー。
滋様。ダメです。主要な方にだけでも、ご挨拶を。
むーーーーー。つくし、桜子、またねーーーー。
あたしは、小さく手をふった。
桜子も、笑って手をふっている。
つくしちゃん。
美作のおじさま。お久しぶりです。
美作さんのお父さんが、声をかけて下さった。
お久しぶりだね。夢子から伝言があってね。
夢子さんから?
来週にでも、新作のケーキのレシピが出来上がるから、
試食してくれないかって。
新作のケーキですか!もちろんです。
明日にでも、連絡入れさせて頂きます。
ん。伝えておくよ。
社長。
後ろで、おじさまの秘書の方が先を促している。
あたしは、すみませんと、お辞儀すると、
秘書の方が、恐縮したように、頭を下げていた。
先輩。美作さんのお母様の試食に、お付き合い
されているんですね。
うん。2ヶ月に一回くらいかな。双子ちゃんたちも、
乱入するけどね。
楽しそうですね。
桜子も来る?
予定があえば、行かせて頂きます。
ん。じゃ。あとで桜子の予定も聞かせてね。
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その時、類がみんなの元に来た。
そして、あたしの前に立って、手を差し出して。
牧野。
はい。
一緒に踊ってくださいますか?
もちろん。
あたしは、類の手に、手を乗せて、
会場の中心へエスコートされる。
二人が、中心へ立つと、曲が、スローなワルツへと
変わった。
あたしは、不意に類を見上げて、目を丸くさせる。
少しテンポが、ゆるめの曲を頼んでおいた。
もう。類ったら。あたし、美作さんに習ったんだよ?
でも、久々でしょ?
そうだけど。
牧野。始まるよ。笑って?
ん。
あたしは、緩やかな曲に、花沢類にリードされて踊る。
このあと多分、あの3人も誘いに来るよ?
類が、クククと笑ってる。
人事だと思って。
牧野が、楽しんでくれればいいよ。
でも、パーティの後は、俺につきあって。
そう言って類は、あたしのコメカミに、チュッと
一瞬のキスをした。
あたしは、頬が赤くなるのを感じながら、
類に向かって、微笑んでうなづいた。
*******
パーティの最後、あたしは花沢類と、
花沢類のご両親とともに、
お招きしたお客様を送り出していた。
花沢の会社と関係がある会社社長は、
軒並み、自分の娘さんを連れて、
売り込みに来るそうだけど、
今日は、あたしが、花沢類と花沢のおじさまの
間にいるので、流石に声が掛けづらいみたい。
そのかわりと言ってはなんだけど…、
あたしは、どちらからもキツイ視線、睨まれる
という視線を感じてしまって…。
あたし、ここにいていいのかな…。
牧野は、俺のパートナーだから、ここにいて?
なんで分かるの?
一部だから?
今宵は牧野見て、売り込みがないから。
は~。わかってるのね。
フッと笑う類。
無事に、最後の一人までお見送りをしたあと、
やっと、類と共に、部屋へ戻った。
*******
ふたりとも、すぐに部屋に入ってから、
着てきた服に着替えてやっと、落ち着いた。
窓から夜景を見ていたら、
花沢類が、シャンパンを手渡してくれる。
ちょっとだけ、グラスを合わせると、
「「お疲れ様。」」
と言い合って、二人は微笑みあった。
あたしは、花沢類のその微笑が好きで、
照れちゃって、顔が赤くなってしまう。
牧野。その顔…。反則だよ。
え?
あたしからシャンパングラスを取り上げて、
テーブルの上に置く。
は、花沢類?
類は、天使の笑顔で近寄ってきて、
動揺しているあたしをやさしく抱きしめた。
それから一度、体を起こして、
Angel skin coralの付いている耳を
撫で上げる。
俺、我慢出来ない。ご褒美もらうよ。
え?
あたし、頬を包み込まれたと思うと、
引き寄せられて、唇に優しくキスされた。
目の前に、いつもと違う、男の顔の類が居る。
あたしの心臓は、ドギマギしてしまっているけれど、
類の綺麗で真剣な瞳にロックオンされて、
動けない。
もう一度、類の唇が近寄ってきて、
今度のキスは、深い深いキス。
類の想いが、溢れ出るキス。
ん。。。はぁ。
長いキスをして、チュッと音がしそうな感じで、
唇から類は離れた。
ふたりとも、上がった息を収めようと、
深く息をする。
類のいたずらな目があたしを覗き込んで問う。
もう一度、キスする?
あたしは、慌ててフルフルする。
でも、おれはまだキスしたい。
有無をいわさず、腰を引き寄せられて、
そして甘い甘いキス。
類。
ん?
息継ぎの時に、小さく呼ばれて、
自分の腕の中に居るつくしを優しく覗き込む。
類。誕生日おめでとう。
ありがと、牧野。俺、幸せだよ。
類は、つくしの額にキスを落とした。
<完>
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--後記。---
やああ。
花沢類、つくしとキスできて、
良かった良かった。
あたし書いてると、軽いキスまでは、
自然とかけるのですが、それ以上のエロ方面に
なかなか進まずなのです。
別に、書きたくないわけではないんですが、
最近は、今はそれでもいいかと、思い始めています。
それもあたしの物語の個性かなと。
気まぐれ妄想なので、
そのうちエロ方面に向かうかも?
それではまた。