2015年、牧野 Birthday.

2015-12-29 18:11:55 | 誕生日。
冬日が続いていますが、
いかがお過ごしでしょうか。
こちら南国九州は、朝夕は冷え込み、
昼間は、日差しが眩しい感じです。

1つ謝らなければ。
牧野の誕生日は昨日なのに、
家のバタバタで、
書き上がっていたのに。(^^;;
更新するのを忘れてしまいました。
ごめんなさい。

ということで、1日遅れですが、
こっそり?物語を載せてみます。







私にしては、長めな物語。
尚、毎月1日に更新しておりますが、
1月1日のお正月の更新は、お休み致します。
ご了承下さいませ。













それでは、いつものようにいつもの言葉を。









相変わらずの、
妄想なあたしの世界です。
妄想な世界なんて、と思う方は、
お読みになりませんように。


そして、
クレーム、苦情、ツッコミなどは、
ご遠慮下さいませ。

お互いに、
いい気分にはなりませんし、
私も凹みますから。。。
ご勘弁下さいませ。













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2015年、牧野 Birthday.
「迎えにいきます。」











なあ。牧野。
話せなかったことがあるんだ。
言葉だけじゃ足りなくて。

側に居たときは、あんなに話して
いたのにな。
今は、こんなに離れているけれど、
俺はいつか次に牧野に逢った時は、
二度と離すことはできないだろう。


******


毎年何処に住んでいても、
必ず届く、Birthdayカード。
それが、あたしにとって、
その日の朝に届く、カードが
とても大事なお守りになって。

皆の側から離れて5度目の冬。

師走の忙しい時期、自分の誕生日
さえ忘れてしまうその日。
その年のカードは、いつもと違ってた。
いつもはない、大きな箱が前の日に届いた。
その箱の表面には、見覚えのある印。

あたしは、宅急便できたその箱を
10分迷った末に、開封した。

中には、カードと。。。
ベージュ色の大人っぽいドレスと
必要な一通りのものが入っていた。

そして、カードをあけると、
懐かしい綺麗な字で、

明日、迎えに行きます。

と一言。。。

はい?どういうことよ。

久しぶりに大きな独り言。

このドレスを着て行くところって
言ったら、パーティーしかないじゃない。

ドレスを触って、もう一封筒を見つける。
そこには、美容院の予約表が1枚。

用意周到すぎる。
何か、覚悟を決めとかなきゃいけない
気がする。

ともかく、これを開けた以上、あたしは、
パーティーに行くしか無い。

はぁああああ。

大きく、ため息を付いた。
そして、飲もうと思って煎れていた
冷めたほうじ茶をゴクゴクと飲み干した。


*******


いつもより30分早く、支度をして
出たあたしは、大きな紙袋を持って、
電車に乗った。
流石、この時間だと少し空いている。

美容院のある途中の駅でおりて、
あたしは、美容院へ向かっていた。
早足で10分。
まだ、営業していないだろう美容院へ
着くと、そこは、明かりがついていて。
窓の向こうには、男性が一人。

…。

コンコンとノックをすると、
その男性が、顔を上げて近寄ってきた。

ドアを開けてくれたその人は、
知っている美容師の人だった。
美作家によく出入りしていた時に、
あたしの髪の毛を手入れしてくれていた
美容師さんだった。

「お久しぶりです。牧野様。」
「お久しぶりです。」

あたしは時間がない旨を伝えて、
手短に挨拶をして、
今日の予約を確認する。

「はい。16時半にご予約と
うかがっております。」

そしてあたしは、16時半に来ることと
言って、美容院をあとにした。


*******


何時もより、5分早くあたしは、
会社に到着した。
ロッカールームに入り、バックと
コートを押し込んだあたしは、
とりあえず、準備にかかる。

暖房を付けて、
コーヒーメーカーと電気ポットを
セットして、台布巾を絞ってきて、
自分の机をサッと拭いた。
台布巾をもどしたところで、
同僚たちが入ってくる。

うちの会社は、納会が無い。。
普通通りに働いて、切りがいい人から
帰っていく。

「つくし。おはよう。」
「おはよう。」

同期の浅野千代子が入ってきた。

「ねえ。今日、飲みにいかない?」
「ごめん。急用が入っちゃったんだ。」
「そっか。残念だなぁ。」

そういいながら、はいと紙袋を渡してくる。

「?」
「今日、誕生日でしょう?
今のうちに渡しておく。」
「ありがとう…。」

びっくりしつつ、小さな包を
受け取る。

「で。何時に出るの?」
「16時にはでる。」
「そっか。」
「これ、ありがとう。」
「似合いそうだなと思って。」
「うん。嬉しい。」
「じゃ。しばらくお仕事がんばりますか。」
「そうだね。」


*******


時間はなんだかいつもよりも早く
経っていって、あっという間に
16時になる所だった。
腕時計を見て、さてと。と、
PCの電源を落とす。

それを見て、同じ課の男子が、
あれ?という顔をした。

「課長、今日はお先に失礼します。」
「お。牧野さん、珍しいね。」
「ちょっと約束がありまして。」
「そうかそうか。今年もお疲れ様。」
「お疲れ様でした。失礼します。」

隣の席の、千代子にも挨拶して、
さっさとロッカールームへ向かう。
中は、まだガランとしていた。
あたしは、帰り支度をして、
早々に会社をあとにした。

ゆっくりと歩いても、美容院までは
そんなにはかからない。
暖冬と言われている今年でも、
冬は冬だ。
風が吹けば、冷たい風だ。
あたしは、歩きながら、手袋もはめて、
美容院までの道を歩いた。

カランカランと素敵な音がするドアを
あけると、すぐに、朝の男性、井上さんが、
ゆっくりとした足取りで、近寄ってきた。

「牧野様。お時間通りですね。」
「はい。今日はお願いします。」
「お任せ下さいませ。」

あたしは、奥に案内されて、
既に用意されていたドレスに着替える。
測ったかのようにピッタリのドレスは、
着心地が良く、ホッとさせるものだった。

支度ができて、靴に足を通す。
こちらも、ぴったりだ。
あたしのことを考えて作られたパンプス。

鏡の前に促されて、座る。
すぐに、エプロンを付けられて、
前には、良い香りのするハーブティと、
クッキーが置かれた。

「ありがとうございます。」
「外は、お寒かったでしょう。
温まって下さい。」

遠慮無く、ハーブティを飲むと、
はぁと一息付く。
クッキーも頂いて、そこから、井上さんが、
後ろにたった。

「失礼致します。」
「お願いします。」

軽くしていた化粧が落とされ、
髪の状態も見られる。

「何度見ても、お美しい黒髪で
ございますね。」
「ありがとうございます。」

髪の毛もパーティ仕立てに結われて、
化粧に入る。
その時、カランカランと入り口の鈴が
鳴った。

「美作様が、いらっしゃったようです。」
「…。」

鏡に、スーツを着た美作さんが映る。
スッと手を上げて合図をした美作さんは、
スタッフに案内されて、あたしのことが
よく見える椅子に腰を下ろした。

それから、30分経った頃、あたしの
化粧が終わった。
椅子が回転されて、美作さんの方を
向かされる。

「いかがでしょうか。」
「…。」
「うん。」

そう言って、美作さんは微笑んだ。

「牧野。」
「…。」

あたしの名前を呼んで、近寄ってくる。
あたしを立たせた美作さんに言う。

「どういうことか、説明してよね。」
「久しぶりに会ったのに、始めがそれ?」
「何か、文句ある?」

あははと美作さんは笑う。

「やっぱり、変わらないな。」
「何気に失礼ね。それ。」
「いや。良い意味で言ってるんだよ。」

「つもる話は、車の中でするよ。」
「…。」
「井上さん。急なお願いだったのに、
ありがとうございます。」
「いえ。こちらこそ。」

あたしは、引き寄せられて、歩くように
促される。
エスコートされて、後部座席に乗る。
車は、静かに美容院を後にした。
そして、あきらは静かに話し始めた。

「この5年。牧野のことを忘れたことは
なかった。」

あたしは、見つめる美作さんを見る。

「とっても大事なパーティなんでしょう?
どうしてあたしなの?」
「大事なパーティだからこそ、もう
妹がパートナーじゃ、駄目なんだ。」
「美作さんだったら、引く手あまたでしょう。」

美作さんは、苦笑して言う。

「5年前に、そういうのからは手を引いたんだ。」
「そうだったんだ。」
「ああ。あれから随分と頑張ったんだよ。
そして、準備が整ったから、迎えにきた。」
「なんの準備?」
「家に牧野を迎える準備。」
「…。」

「大丈夫?」
「大丈夫じゃない。」
「あたしの気持ちは、どうなってるの。」
「ドレスを突き返さなかった時点で、
分かってたから。」

あたしの顔は、赤くなる。

「牧野。待たせてごめん。」
「5年だよ。」
「うん。思った以上に家の会社の
連中に手こずった。」
「それだけ、大事に思ってるんだよ。」
「それもあるけれど、黒い思惑の方々に
退いてもらうのに時間がかかったんだ。」

「あたし、ステップ忘れてるわよ。」
「俺がいるから大丈夫。」
「…。」

着いたのは、道明寺のホテル。
エレベーターで、スィートルームへ
一旦入った。

「で?どんなパーティなの。」

あきらは、クスリと笑って言った。

「牧野の誕生パーティだけど。」
「は?」
「それから、婚約パーティを兼ねてるけどね。」

「そういうのって、普通、プロポーズとか
終わってからじゃないの?」
「ま。あわてないで。」

美作さんは、あたしをソファに座るよう
促した。
美作さんは…、あたしの前に跪いた。
そして、目をしっかと合わせて、言う。

「牧野。僕は君を愛しています。
これからずっと俺の隣にいてくれませんか?」
「あたしでいいの?」
「牧野以外に考えられないんだ。」
「宜しくお願いします。」

美作さんは、すごく優しい笑顔を浮かべて、
ポケットから、小さな箱を出した。

「これは、外向け用だよ。」
「外向け用って…」
「言ったとおりだよ。」

素敵なデザインのダイヤモンドの指輪が、
その箱のなかには入っていて、
それを取り出して、美作さんは、
あたしの左薬指にはめた。

「綺麗。」
「良かった。気に入ってもらえて。」

その時、ノックがした。

「どうぞ。」

入ってきたのは、落ち着いた感じの男性。

「そろそろ、お時間です。」
「わかった。」

「彼は誰?」
「秘書。」

「牧野つくし様。山中と申します。
以後お見知り置きを。」
「牧野つくしです。よろしくおねがいします。」

あたしは、ソファから立って、
フワリとお辞儀をした。

「覚えてるじゃないか。」
「どんだけ、練習させられたか…。」

美作さんは、フフンと笑いながら、
あたしの手を取って言う。

「行こう。」
「皆、来てるの?」
「ああ。」
「会えるのが、楽しみ。」

そう言ったつくしの隣りで、
あきらは微笑み、
後ろではフッと笑った山中が居た。


FIN
*******

誕生日おめでとう。牧野つくしさん。


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2015年、クリスマス。

2015-12-24 11:00:00 | 企画物。
皆様、いかがお過ごしでしょうか。
私は、なんとか体調を保っています。
暖冬で、暑かったり寒かったり。
だから、体調を保つのが大変です。
皆様も、体調にはお気をつけてお過ごし
くださいませ。

ところで、2015年クリスマスイブ。
私は、持病の病院再診です…。
まったくもって面倒くさい。
しかも、予約時間お昼。。。
その時間しか取れなかったから、
仕方がないけれども。。。










それでは、いつものようにいつもの言葉を。









相変わらずの、
妄想なあたしの世界です。
妄想な世界なんて、と思う方は、
お読みになりませんように。


そして、
クレーム、苦情、ツッコミなどは、
ご遠慮下さいませ。

お互いに、
いい気分にはなりませんし、
私も凹みますから。。。
ご勘弁下さいませ。










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2015年、クリスマス。
「会いたい。」












この真冬にマンションの前で
待ってたあたしに、

早足でちょっと怒った顔して、
近寄ってきて、

「何やってるの。」

そして、あたしの体が冷え切ってるのに
気づいて。

「馬鹿だな。」

って叱られてから抱きしめられて。

「ともかく温まらないと。」

と言って、あたたかいあなたの手に
引かれて彼の家に連れて行かれた。

部屋の中に入って、
手渡された毛布にくるまって
居心地の良いソファに座っていると
いつの間に煎れたのかあなたは、

「これで温まって。」

そう渡されたのは熱々の
ロイヤルミルクティ。
ゆっくりと飲むと、
体の中がから温まって
いくのがわかる。

ふぅ。

と人心地ついた途端に、隣に
彼にしては珍しく、ドサリと座る。

「牧野、なんでこんなことに
なったのか説明して?」

あたしは、テーブルに飲み終えた
カップを置く。
そして、決心してあたしを見守る
美作さんの目を見た。

「どうしても。」

「ん?」

「どうしても、会いたくなったの。」

美作さんはそれまで、少し機嫌が
悪かった時の表情を緩めて問う。

「誰かに何か言われた?」
「そんなこと。」
「そんなことない?」

あたしは、ん。と唇をさせて、
黙ってしまう。

「総二郎から、何か言われた?」

あたしは、ポカンとしてしまう。

「わかった。もう言わなくていいよ。」
ともかく、待つなら家の中で待ってて。」

「でも。」

「牧野。何のための合鍵?」

あたしは、持っていたバックに手を
入れて、可愛い鈴がついた鍵を取り出す。

「うん。」

そして、その次の瞬間、あたしは、
ギュッと抱きしめられた。
彼の腕の中であたしは小さい声で
言った。

「ごめんなさい。」
「うん。そうだな。罰として、
一緒にお風呂に入ろう。」

彼の手が、あたしの髪の毛を
そっと撫でたあと、
あたしが逃げる隙もなく、
お姫様抱っこされていた。

「美作さん!」

あたしは、ワタワタしつつ、
美作さんにしがみつく。
その時、お風呂が湧いたよ〜と
メロディが鳴った。

「ジャストタイミング♪
さ。入ろうか。」

洗面所でおろされたあたしは、
彼の唇に翻弄されながら、
お風呂に入る準備をされて。
その間の美作さんの顔は、
すでに、男の人の顔で。
あたしは、彼のなすがままに。

お風呂でのぼせる寸前まで、
可愛がられて。
お風呂から上がったあとも
休む暇もなく、可愛がられて。

何度も何度も、

「愛してるよ。」

って言われて、いつの間にか
眠りについた。。。
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Don't panic. 

2015-12-01 11:00:00 | 仲間から始まる恋もある。
皆様いかがお過ごしでしょうか。
私は、これからの数ヶ月、バタバタしそうな
感じです。

何がって言うと、引っ越しが
待ち構えている感じでして…。
結構な大移動なりますので、
インターネットの回線の関係で、
もしも更新ができなくなるときは、
こちらでお知らせいたします。









それでは、いつものようにいつもの言葉を。









相変わらずの、
妄想なあたしの世界です。
妄想な世界なんて、と思う方は、
お読みになりませんように。


そして、
クレーム、苦情、ツッコミなどは、
ご遠慮下さいませ。

お互いに、
いい気分にはなりませんし、
私も凹みますから。。。
ご勘弁下さいませ。









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Don't panic. あわてないで!










会社から、数十メートル離れた所で、
あたしは、車によっかかってあたしを
見ている美作さんを見つける。

あれ。あたしと目が合ってるよね。

フッと微笑む、美作さん。
あっという間に、あたしの前に
やってきて、びっくりするあたしに、
話しかけてきた。

「牧野。」
「美作さん、どうしたの。」
「これから、用事ある?」
「特にはないけれど。」
「じゃ、ちょっと付き合って。」
「え?どういうこと?」
「あわてないで。追々説明するから。」

そう言って、助手席のドアを開けて、
あたしをエスコートした。

車は、静かにスタートする。

むぅ?という顔をしたあたしに、
クスリと笑って、美作さんは、
手を伸ばして、あたしの頬をなでた。

「そんな顔しないで欲しいな。」

あ…。

また、表情に出してしまったのを
気にして、あたしは頬を手で包んだ。

「ま。そこが牧野のいいところでもあり、
いけないところでもあるんだけれど。
あわてないでもいいんじゃないかな。」

あたしは、そう言われてキョトンとする。

「牧野の気持ちもわかってるから、
大丈夫だよ。」

あたしは、ニッと笑う美作さんに、
ホゥと一息をついた。

「どこに行くの?」
「ラ、ローズ。」
「なんでオートクチュールのお店に
行くの?」

「これから、働くようになって、多分
牧野は色々と経験していくと思う。
俺が、そうだったように。
そんな中で 、礼服を作っておいて、
損はない。」

「それはそうだけれども、オートクチュールで
なくても、あたしは大丈夫だと思うんだけど。」

フッとはにかんであきらは言う。

「俺からの、就職祝いだから。
それに、牧野はいつまでも、長く
着てくれると思うからこその、
オートクチュールなんだ。」

そうなんだ。

車の中が、静かになる。

「それと、今日は夕飯つきあって。」
「え?」
「イタリアンのお店に行こうと思って。」
「いつものお店?」
「そう。いつものお店。」
「嬉しいかも。」
「良かった。」

その言葉に、あきらはフッと微笑んだ。

「まずは、お店。夕飯はそれから。」
「うん。」

「そうそう。お袋から伝言。」

小首をかしげるあたしに美作さんは言う。

「また、遊びに来てね。だってさ。」
「行っていいのかな。」
「かまわないと思うよ。ただ…。」
「ただ?」
「俺がいる時のほうが俺は嬉しいな。」

あたしは、ポッと顔が赤くなる。

「じゃ、土曜日か日曜日だよね。」
「ああ。来週の土日はどう?」
「なんで土日?土曜だけでも。」
「土曜日は、お袋と双子に譲る。
土曜の夜から日曜日は、俺をかまって
欲しいな。」
「な…?!」

信号で止まった時に、となりのあきらを
見ると、そこには、優しい笑顔をあたしに
向けているあきらがいた。

「図書室で、ゆったりしたいな。」
「それはいいね。出かけなくて良い?」
「うん。あたし、美作さん家の図書室
大好き。」
「そっか、じゃ、図書室でのんびり
過ごそう。」

あたしは、コクンと頷いた。

「ということで来週の土日は、
開けておいて。」
「はい。」

会話を楽しんでいるうちに、車は、
店まであと数百メートルの所まで、
来ていた。

「牧野が好きそうなのを、用意して
もらってるから、まずは、生地選び
からだな。」
「そこからなの?」
「それが大事だから。」
「そっか。」

車は、ラ・ローズの店の前に、
停められた。
美作さんがスッと降りて、あたしを
エスコートしてくれる。

「牧野が気に入るといいけれど。」
「?」

店の中には、黒色の生地が、
数反用意されているのを知るのは、
もう少し後のこと。。。
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