美作あきら~誕生日企画2014年。

2014-02-28 11:00:00 | 誕生日。
最近、ハマっているものがあります。
それは、春雨スープ。
わかめスープに春雨入れて、
小腹が空いてしまったら、ズズズっと。
結構、小腹が埋まっていいんでございます。
お菓子食べるよりも、カロリー控えめだし。
お腹にたまるしで、いい感じです。

さて巷では、大陸からの物質が飛んできて、
気管支に不安を覚える私は、ちょっと
困っております。
喉にきますし。なんですか、皮膚も痒い
感じがしまして、これに春先の黄砂が
入ったら、花粉、大陸の物質に黄砂で、
もう、防塵マスクでもしちゃろうかと
思うほどなのでありました。

ちなみに、目はといいますと、目が弱くて、
コンタクトが合わず、メガネ女子なので、
ちょっとはマシな感じです。
それでも、目がショボショボするのは、
悲しいからではありませーん。(T_T)




つらつらと書いてしまいましたが、
美作さんの誕生日と言うことで、
今週は、多め更新でございます。







それでは、いつものようにいつもの言葉を。









相変わらずの、
妄想なあたしの世界です。
妄想な世界なんて、と思う方は、
お読みになりませんように。


そして、
クレーム、苦情、ツッコミなどは、
ご遠慮下さいませ。

お互いに、
いい気分にはなりませんし、
私も凹みますから。。。
ご勘弁下さいませ。











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美作あきら~誕生日企画2014年。
恋人たちの語らい。










隣りで思ったりしてくれるのかな。
車の中で、手を繋がれる。

「美作さん。危ないよ。」

そんなあたしの言葉にも、
あなたは、フッと笑って、
だって、手を握っていたいんだって、
牧野が逃げ出してしまわないように
と言って、離してくれない。

あたしは、ただ顔を赤くするばかりで。
なのに、あなたは、離してくれない。

あなたから、逃げたしたりしないよ。
だって、あなたが好きだから。
いつの間にだったのだろう。
アイツとあんなことになって、
あたしは、思ったよりも凹んでしまって。
そんな時に、あなたは、あたしの背中に
そっと手を当てて、見守ってくれたんだ。

あなたは、いつか僕の事を好きに
なってくれるかなあ。
でも、そうなるのが怖くて、あたしは、
ただそばにいるだけなんだ。

口にするのも怖くている。
だって、アイツのように、いつか
あたしから、離れていってしまうんじゃ
ないかって、思ってしまって。

そんなあたしの手を、あなたは、
いつの間にか、巷で言う恋人つなぎに
なっていて、
あたしが、逃げ出さないように。
あたしが、そばにいるように。
そう思ってくれているのかな。


*******


僕は救われているんだ。
君のその笑顔だけで。
君が笑っていればイイ。
いつか君は、僕のことを、
好きになってくれるかな。

その時は、君を捕まえて離さない。
そんなことを隣にいる君を捕まえながら
想うんだ。

唇噛み締める君に、
女の子は、そんなに強くかんじゃ
いけないんだって言いながら、
そっと君の唇を触るんだ。
君の唇は、柔らかくて、
今すぐに、キスしたくなって。
君にキスしてしまうんだ。

いつかきみは、僕のことを、
好きになってくれるかな。
その時は、瞳をそらさないで、
君と向き合っていくんだ。
こんな僕を、どう思ってくれるかな。
僕のことを思ってくれるかな。
言葉に出来ない思いを、
この唇に託して、キスするんだ。

受け止めてくれてるってことは、
俺は少しは、期待していいのかな。
いや、そうであってほしい。


*******


そうやって、過ごしてきて3年。

「牧野。」

あたしは、美作さんを見る。

「今日さ。」
「美作さんの誕生日でしょう。」
「気づいていたんだ。。。」
「うん。で、あたしに何して欲しい?」

ちらりとあたしを見て、
キョトンとしているあたしに、
あなたは言った。

「ホテルに着いたらな。」
「??」

しばらく車は走って、
ついたのは、いつぞやみんなで、
行ったことのあるホテルだった。
着いたのは、スイートルーム。

「美作さん。」
「牧野。」
「はい。」
「俺は、今まで努力した。」

あたしは、続きを促す。

「牧野を認めてもらえるように。
家族には、とっくのとうに認めて
貰っているけれど、それ以外の人達に。」

あたしは、あなたの瞳だけを見つめる。
あなたも、あたしの目をしっかりと見て、
言ってくれる。

「時間は掛かったけれども、昨日、
手はずは整ったんだよ。」
「あ、あの。」
「すべてが牧野を受け入れてくれた。」
「美作さん。」

あたしは、抱きしめられた。

「牧野つくしさん。」
「はい。」
「俺だけの人になって下さい。」
「はい。喜んで。」


*******


「あたしね。」
「ん?」
「ずっと待っていたの。」
「・・・。」
「美作さんが、動いてくれてるって、
分かってたから。」
「そうか。」
「美作さんは、あいつと違う。」
「ああ。」
「アイツと違って、そばに居て
くれたから。」
「牧野を手放したくなかったからだ。」

「ありがと。」
「こちらこそ、待っててくれてありがとな。」

あきらは、ベットの中で、
つくしを見下ろして、キスをした。
そして、あきらの手がまた、動き出す。

「ちょ、美作さん。」
「うん。もっと牧野が欲しい。」
「んんん。」

あたしは、長いキスをされて、
観念した。


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Happy Birthday! Akira Mimasaka!

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ミモザアカシア 1

2014-02-26 11:00:00 | 
今年も、春が近づいてきました。
一瞬見あげれば、木蓮の花の蕾が、
大分膨らんでいます。
はい。毎年のことですが、
私はですが、木蓮の花は涙しながら、
みることになるのでした。

はい。花粉の影響です。
ちょうど、花粉満載の時に、木蓮の花が
満開になるものですから、
デジカメに収めようとすると、上を向いて
パチリしながら、涙がダ~となるのでした。
傍目にみたら、なんで木蓮撮りながら
泣いてるねん。ってやつです。トホホ。






と、木蓮の話でしたが、
木蓮のお話は書いた記憶があるので、
別のお花のお話です。









それでは、いつものようにいつもの言葉を。









相変わらずの、
妄想なあたしの世界です。
妄想な世界なんて、と思う方は、
お読みになりませんように。


そして、
クレーム、苦情、ツッコミなどは、
ご遠慮下さいませ。

お互いに、
いい気分にはなりませんし、
私も凹みますから。。。
ご勘弁下さいませ。









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ミモザアカシア1 ~秘密の愛










あたしのこの揺れる想いは、秘密なの。
揺れているミモザアカシアの側で、
あたしはそう思った。

俺のこの想いは、親友の為に、
封印するんだ。
ミモザアカシアの側で微笑む
牧野を視界の片隅に置きながら、
そう誓っていた。


*******


時折、ゴーッという音が聞こえる中、
あたしは、アイツを見送りに飛行場へ
来ていた。

「じゃあな。」

アイツは、愛おしそうにそっと、
あたしの頬に触れる。

「うん。」

それが、あたしとアイツの分かれ道だった。


*******


無理をして笑うことはないよ。
俺の前では、素直な君でいていい。
それでも、君は僕の前でも泣かない。
僕の愛しき人。
俺のために流してほしい。
それはわがままなのだけれど。

悲しみを言葉にすることを知らない
君らのことを僕は見つめていた。
僕の心を押さえつけて。
でも、僕の心は、悲鳴を上げる。
それでも、僕は、君を支え続けるんだ。

微笑んで。僕の愛しき人。
僕の手で、微笑ませて見せるから。
僕の所においで。

でもわかっている。
君が好きなのは、アイツなんだ。

それでも、僕は君を愛し続ける。
それは、あの青空に映える
ミモザアカシアのように。
僕の心をくすぐっていく。


*******


いつからだったかなあ。
アイツが居なくなって、
それでも、皆がそばに居てくれて。
気を使ってくれて。
あたしの心が、あの人を追うようになったのは。

そんなあたしが嫌になって。
あたしは、働くことで考えるのを
やめようと思ってた。
あたしの為に頑張ってくれてる、
アイツの事を思えば、
あたしのこの淡い想いは、
封印しなければいけない。

連日の仕事にあたしの身体と心は
悲鳴をあげていた。
そんなあたしの前に姿を現したのも、
あの人だった。

珍しく、すごく起こった顔。

「牧野。」

声もすごく低い。

「何?あたし忙しいんだけど。」
「何をそんなに無理してるんだ。」
「無理?そんなことないけど。」
「あるだろう。そんな目をして、
そんなにクマ作って。」
「大丈夫だから、放っておいて。」
「そういうわけにはいかない。」
「あたしが、アイツの婚約者だからでしょ?」
「違う。」

あたしは、次の瞬間、肩に担がれた。

「おろして!」

「論外。強制連行、決まりだな。」
「仕事を休むわけにはいかないから。」
「もう、手はずは取ったから。」
「美作さん!」

あたしは、美作さんの肩の上で、
バタバタと暴れるけど、
びくともしやしない。

「落ちるぞ?」

あたしは、仕方なしにおとなしくした。
背の高い美作さんの肩から落ちたら、
痛いこと間違えないし。

美作さんは、あたしをドサッとシートの
上におろして、横に乗り込んでくる。

「出して。」

声が怖い。ものすごく怒ってる。

「怒ってるよ。」
「美作さんが怒らなくても?」
「今怒らなくていつ怒るの?
無理する前に、こういうことになるの、
予想できた自分に怒ってるのに。」
「え?」
「牧野のことを考えればわかることだったって
言っているの。。」

・・・。

あたしは、びっくりして、美作さんを
見上げた。
そこには、あたしを見る目が真剣で、
悔しそうな顔をした美作さんがいる。

「美作さんのせいじゃない。」
「俺のせいだろ。」
「違う。」
「違わないでしょ。わかってるよ。」
「わかってない。私がきちんとしないから、
悪いんだから。」
「それも違う。俺がきちんとしとけば、
こんなに牧野を追い詰めることはなかった。」
「違うってば。」
「泣くなよ。」
「なかない。」
「涙流しながら、それはないでしょ。」

美作さんの声が、優しい声になってきた。

あきれられた?

「あきれるわけないでしょ。俺の事を
思って、泣いてくれてるんだろ。」
「違うもん。」
「素直になりなさい。なれないのも、
わかるけどね。」
「う~。」

あたしは、抱きしめられて、頭を
なでなでされた。

馬鹿にしてる?

「してないよ?」
「じゃ、そのなでなでは何?」
「可愛いなと思って。」
「へ?」
「俺の事を想ってくれてる牧野が、
コレ以上ないってくらい可愛い。」

あたしは、ボボボボッと赤くなった。
あきらは、クスクスと笑う。

「俺から、きちんと司に話すから。」
「それはダメ。あたしがきちんと。」
「お前らだと、喧嘩になって、どうも
ならないでしょ。」
「でもダメ。」
「じゃ。3人で話す?」

その時、あたしの携帯が、
アイツの着信音が半年ぶりに鳴った。
呆然としてしまったあたしに、
美作さんは言った。

「出ないと。」

あたしは、ゴクンと生唾を飲み込んでから、
通話ボタンを押した。

「はい。」
「牧野。久しぶりだな。」

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普通の恋愛。12

2014-02-23 11:00:00 | 普通の恋愛。
朝夕は冷え込みますが、
日中はやっと10度前後まで、
上がるようになってきました。
今年の冬は、日中3度とかいう日が
結構あって、寒い冬だったなという
印象がまだまだぬぐえません。
もう一度ほど、寒の戻りがあるかな?
と思って過ごしています。

ところで、まだまだ断捨離中の
我が家なのですが…。
空きダンボールが大量に発生しまして、
断捨離を阻んでいます。
30枚はとっくに越えているかと…。
次に、ダンボールを出せるのは3/5でして。
この日に、紐で結んで、一番近い
ゴミステーションまで、エッサラホイと
運んでいくぞと思っているのでした。










それでは、いつものようにいつもの言葉を。









相変わらずの、
妄想なあたしの世界です。
妄想な世界なんて、と思う方は、
お読みになりませんように。


そして、
クレーム、苦情、ツッコミなどは、
ご遠慮下さいませ。

お互いに、
いい気分にはなりませんし、
私も凹みますから。。。
ご勘弁下さいませ。








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普通の恋愛。12










車の中で、何食べる?なんて、
カップルみたいな話をしながら、
走って、なんでもいいよ?という
あたしに向かって。

「じゃあ。ステーキ食べに行くぞ。」
「へ?」
「俺。すごく腹減ってるの。
ガッツリ食べたい気分!だからステーキ。
それでいい?」
「う、うん。」

で、車はステーキハウスに着いた。
美作さんは、カウンターを指定した。

「今日は、個室じゃないの?」
「ここのお店、目の前で、お肉を焼いて
くれるんだって。面白くない?」
「そうなんだ。」

つくしの目が、キラリと光る。
あきらは、微笑んで、言う。

「適当に、注文するよ?」
「うん。お願いします。」

注文してすぐ、分厚くて大きなお肉が、
鉄板の上に、置かれた。

ジュ~~~っといい音がする。

美作邸で、食事のマナーなんかを
教わったから、良い香りでも、
空気を吸い込むなんて、はしたないことは
しないけれど、
その空間には、すごく良い香りが
漂っていた。

始めは、塩コショウのみのお肉。

噛めば、肉汁が出てきて、
甘いお肉の味がして。
自然と、顔がニッコリとしてしまう。

「うまいな。どこの肉?」
「今日のお肉は、近江牛です。」
「近江…。滋賀県か。」
「はい。左様でございます。」

うん。美味しいなぁ。

お次は、特製ソースの掛かった、
ザ・ステーキ。
一緒に、焼いた野菜や下茹でしてから
焼いたじゃが芋などが、添えられていて、
たまらない美味しさ。

そして、肉丼が出てきた。
小ぶりの丼に、これでもかと言うくらい、
お肉が乗っていて、
なかなか、ご飯が出てこない。

「あの。」
「はい。なんでございましょう。」
「隠し味に使っているのは、柚子胡椒ですか?」
「惜しいです。」
「へ?」
「実は、大分県産のカボス胡椒でございます。」
「どうりで、さっぱりしていると思いました。」

あたしは、前で焼いてくれているコックさんに、
ニッコリ微笑んだ。

そして、〆は、デザート。
コレ又、鉄板の上で焼かれた、
焼き桃にアイスクリームを添えたもの。

「うーん。美味。」
「うまいな。」
「ありがとうございます。」

満腹になって、外に出たら、
疲れも吹っ飛んでいた。

「あ~、体力が戻った!」
「そうだね。」

待っていてくれた車に乗って、
あたしを家まで送ってくれる。

「牧野。」
「はい。」
「また、体力消耗したら、食べに行くの
誘っていいかな?」
「美作さんのおごりならね。」
「あはは。分かったよ。」

家は、美作商事に入るにあたって、
借り上げ社宅っていう制度を利用して、
今まで住んでたところより、
大分、立派なマンションに越した。

「送ってくれて、ありがとうございます。」

運転手の斎藤さんが、とんでもないと
恐縮している。

「じゃ。美作さん。月曜日に。」
「ああ。ゆっくり休めよ。」
「美作さんもね。」

あたしの部屋の電気がつくのを
確認して、車はスタートした。

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福寿草。

2014-02-19 11:00:00 | 
皆様、寒さ厳しき折、
いかがお過ごしでしょうか。
立春が過ぎたというのに、まだまだ、
寒い日が続いていますし。
体調を崩される方も多いのではないかと。
気を張って、乗り気なればなりませんね。
皆様も、お気をつけてお過ごしください。

そんな寒い冬の中、我が家では、
お風呂に本物の温泉の素を入れて入っています。
温泉の成分を凝縮させたものなのですが、
敏感肌のお肌にも優しく、あたたまる。
寒い冬の強い味方なのであります。

しかし、シンシンと冷える夜は、びっくりする
ほどすぐに、お風呂のお湯が冷めてしまいますね。
体があたたまるまで、時間もかかりますし。
私は女子にしては、短い入浴時間だと
思うのですが、いつもよりかなり長風呂に
なってしまうのは、仕方がないかな?と思うので
ありました。






それでは、いつものようにいつもの言葉を。









相変わらずの、
妄想なあたしの世界です。
妄想な世界なんて、と思う方は、
お読みになりませんように。


そして、
クレーム、苦情、ツッコミなどは、
ご遠慮下さいませ。

お互いに、
いい気分にはなりませんし、
私も凹みますから。。。
ご勘弁下さいませ。









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福寿草~幸せを招く










大学を歩いていたら、
あたしを見て、ヒソヒソと
ささやき合っている女子グループが、
最近、目に入っている。

気にしないようにしているけれど、
お節介な人もいるわけで?
何を言っていたか、親切に教えて
くれる人もいるわけだ。

知りたくもない事を知らさせれて、
そんなことで落ち込まないけれど、
でもあたしは、F4のことが絡んでくると
別回線になるみたいで。

ここ1ヶ月、極力目立たないように。
F4に会わないように過ごしてきた。

でも、そんなことでさえも、
あいつらは、お見通しで。
美作さんが、あたしが取ってる
2限目の授業の始まる寸前に教室に
美作さんは入ってきて、
あたしの隣りに座ったのは、ついさっきだった。
捕獲されたってことなんだけれどもね。

授業が終わったら、手を掴まれて。
ついでに恋人つなぎにされた手を
掴まれて、教室から連れだされる。

つぎは、お昼休みだから、
時間あるだろ。

あたし、お弁当食べたいんだけれど。

ちらりとあたしを一瞥して、
フッと笑って言った。

「ラウンジに行くよ。」

そこで、美作さんもお弁当を
食べながら、追求されるわけで。

双子ちゃん達で慣れてる美作さんが、
あたしから、事情を聞き出すなんて、
朝飯前って感じで、
あたしは、避けてた理由を白状させら
れていたんだった。


*******


あたしのバックにぶら下がっている
福寿草のコサージュを見て触りながら、
ふーんと美作さんは言う。

「あたしが、不幸を招く女って
ことだから、この花を持つことで、
少しでも、幸せを招けたらなって。」

美作さんは、その言葉に、
ちょっと眉を動かして、あたしの
頭にそっと手を置いた。

「誰が言ってたんだ。
牧野は、不幸を招く女なんかじゃないよ。
俺は、隣にいるだけで、牧野の
笑顔を見るだけで、幸せを貰えるんだから。
仕事も頑張ろうって思えるんだから。」

そう言って、あたしの手が取られた。

「おいで。」



あたしは、美作さんに導かれるままに、
美作邸の中を歩いて行く。
そうして、辿り着いたのは、あたしが、
いつも腰掛けている場所だった。

ベンチの横に、この間来た時には無かった
小さな花壇が作られていて。

「?!」

その花壇には、沢山の福寿草が咲いていた。

「庭師さんたちからのプレゼントだって。」
「え?」

「今年は牧野、就職活動だろ?」
「そうだけど。」
「牧野様に、幸せを招きますようにって。」
「?!」

あたしは、目をまん丸にした。

あたし、そんなに大切に思って貰ってたの?

「そういうこと。」

あたしは、その言葉に、あきらの方を
見上げる。

「誰が言ったのか、知らないし、知りたくも
ないけれど、牧野は、不幸を招く女なんかじゃない。
少なくとも、俺も。庭師さんたちも、大切に
思ってるから。」

そう言って、美作さんは、あたしを後ろから、
ギュッと抱きしめた。

「ありがとうって、伝えてくれる?」

福寿草を見つめながら、小さい声で言うと、
美作さんは、うなづきながら言った。

「ああ。もちろん。」

少しの沈黙の後、あきらが言う。

「俺に、ご褒美くれる?」
「は?なんで?」
「牧野浮上させたから?」
「…。」
「沈黙するなよ。いい?」
「何…。」

あたしは、クルリと反転されて、
美作さんの腕の中に収まって。
長い指に顔を上に向けさせられて、
優しいキスが降りてきた。


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あの時から生まれた恋。2

2014-02-16 11:00:00 | 言羽の部屋。
この所、冷え込んだせいか、
どうも、高校生だった頃に捻挫して、
捻挫癖になっている右足首の具合が、
よくありません。
どう良くないっていうと、腫れてたり、
違和感があったりという感じです。
元々、整形外科で診てもらって、
レントゲンを撮って貰った所、
何やら、骨が変形しているらしく、
疲れたり、酷使したりするとすぐに、
影響が出るんですね。困ったものです。
長く続くようなら、整形外科で診てもらおうと
思います。









久しぶりの言羽の部屋の更新です。
今、次のお話を書こうか迷っている所です。
本来のお話を書きながら、考えたいと思います。










それでは、いつものようにいつもの言葉を。









相変わらずの、
妄想なあたしの世界です。
妄想な世界なんて、と思う方は、
お読みになりませんように。


そして、
クレーム、苦情、ツッコミなどは、
ご遠慮下さいませ。

お互いに、
いい気分にはなりませんし、
私も凹みますから。。。
ご勘弁下さいませ。










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あの時から生まれた恋。2










それから、しばらく経って、
共通の友人から、桜井が彼女と
別れたと聞いた。
その別れた理由が、好きな奴が出来た
と言ったそうだ。
聞かされても、その時は思いもしなかった秋。


*******


受験へ向かって、スパートがかかっていた。
あっという間に、月日が経っていく。
あたしは、受験校を5校に絞り込んだ。
毎日毎日が、課題と向き合う時間。
私は、自分の前に、人参をぶら下げて、
集中していた。

それが、落ち着いたのは、2月の中旬を
過ぎた頃だった。
合格した大学、短大が出揃ってきて、
予備校の担任に相談しにきていた。
30分位話しただろうか。
近くで、クスクスと笑っている先生がいる。
現代国語と論文でお世話になった先生だった。
私は、東先生にツッコミを入れた。

「先生、なんですか?」
「いやあ、良かったなあ。選べて。」
「何気に失礼ですね?」
「そうか?」
「そうです。」

そうツッコミを入れても、東先生は、
アハハと笑っていた。
担任が、目を白黒させている。
あたしは、2人の先生に御礼を言って、
教官室を後にした。

教官室を出ると、そこには、
壁に寄りかかった人が居た。

「よ。終わったか?」
「うん。って、なんでいるの?」
「お前を待ってた。」
「え?私?」

私の前にあっという間に来た桜井。
今日は、私は、5㎝位のブーツを履いてるのに、
それでも、私は10㎝位見上げる。
きょとんとする私に、フッと笑みを作った桜井。

「待ってたって何?」
「ああ。大学、決めたか?」
「うん。W大にすることにした。」
「そうか。偶然だな。俺もだ。」
「じゃあ、同級生だ。よろしくね。」
「ああ。ところで…。」

首をかしげる私。

「俺は、お前が好きだ。」

突拍子もなく、言われたもんだから、
私は、へ?と桜井の顔をぽかんと、
見つめてしまった。

「これから、どんどん押していくんで。」
「押していく?」
「うん。アタックするから。」
「何言ってんの?私なんか。」
「何かなんて言うな。お前は十分女だ。」
「…。」
「ということで、この後用事は?」
「特には、ないけど。」
「じゃ。行くぞ。」

私は、手を掴まれて、桜井が乗ってきていた
車の助手席に押し込まれた。

「免許、取ったの?」
「ああ。随分前にな。ほら。シートベルト。」
「えっと。どうするんだっけ?」
「お前な~。」
「だって、車なんて、ほとんど乗らないもん。」

桜井は、苦笑しながら、助手席に身を乗り出して、
シートベルトを止めてくれた。
そして、車はスタートする。
すごく丁寧な運転で、私は車窓を見ていた。

「ねえ。」
「ん?」
「桜井はいつから私のこと…?」
「あ?あの時だな。」
「そっか。」
「覚悟しろよ?」
「何を?」
「俺、ねちっこくアタックするから。」
「それは、勘弁して?」
「無理だな。随分、待ったんだから。」
「え?」
「受験が終わるまで、封印してたんだ。」
「なるほど…。」

クスリと笑う桜井に、私は安堵した。

「桜井。」
「なんだ?」
「4月からよろしく。」

がっくりする桜井に、私は笑った。
うん。私はまだわからないけど、
こうして、桜井の隣にいるのは好きだ。
これから先、どうなるかわからないけど。
もしかしたら私も、あの時からこのキモチは
生まれたのかもしれない。


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