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Don't panic. 

2015-12-01 11:00:00 | 仲間から始まる恋もある。
皆様いかがお過ごしでしょうか。
私は、これからの数ヶ月、バタバタしそうな
感じです。

何がって言うと、引っ越しが
待ち構えている感じでして…。
結構な大移動なりますので、
インターネットの回線の関係で、
もしも更新ができなくなるときは、
こちらでお知らせいたします。









それでは、いつものようにいつもの言葉を。









相変わらずの、
妄想なあたしの世界です。
妄想な世界なんて、と思う方は、
お読みになりませんように。


そして、
クレーム、苦情、ツッコミなどは、
ご遠慮下さいませ。

お互いに、
いい気分にはなりませんし、
私も凹みますから。。。
ご勘弁下さいませ。









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Don't panic. あわてないで!










会社から、数十メートル離れた所で、
あたしは、車によっかかってあたしを
見ている美作さんを見つける。

あれ。あたしと目が合ってるよね。

フッと微笑む、美作さん。
あっという間に、あたしの前に
やってきて、びっくりするあたしに、
話しかけてきた。

「牧野。」
「美作さん、どうしたの。」
「これから、用事ある?」
「特にはないけれど。」
「じゃ、ちょっと付き合って。」
「え?どういうこと?」
「あわてないで。追々説明するから。」

そう言って、助手席のドアを開けて、
あたしをエスコートした。

車は、静かにスタートする。

むぅ?という顔をしたあたしに、
クスリと笑って、美作さんは、
手を伸ばして、あたしの頬をなでた。

「そんな顔しないで欲しいな。」

あ…。

また、表情に出してしまったのを
気にして、あたしは頬を手で包んだ。

「ま。そこが牧野のいいところでもあり、
いけないところでもあるんだけれど。
あわてないでもいいんじゃないかな。」

あたしは、そう言われてキョトンとする。

「牧野の気持ちもわかってるから、
大丈夫だよ。」

あたしは、ニッと笑う美作さんに、
ホゥと一息をついた。

「どこに行くの?」
「ラ、ローズ。」
「なんでオートクチュールのお店に
行くの?」

「これから、働くようになって、多分
牧野は色々と経験していくと思う。
俺が、そうだったように。
そんな中で 、礼服を作っておいて、
損はない。」

「それはそうだけれども、オートクチュールで
なくても、あたしは大丈夫だと思うんだけど。」

フッとはにかんであきらは言う。

「俺からの、就職祝いだから。
それに、牧野はいつまでも、長く
着てくれると思うからこその、
オートクチュールなんだ。」

そうなんだ。

車の中が、静かになる。

「それと、今日は夕飯つきあって。」
「え?」
「イタリアンのお店に行こうと思って。」
「いつものお店?」
「そう。いつものお店。」
「嬉しいかも。」
「良かった。」

その言葉に、あきらはフッと微笑んだ。

「まずは、お店。夕飯はそれから。」
「うん。」

「そうそう。お袋から伝言。」

小首をかしげるあたしに美作さんは言う。

「また、遊びに来てね。だってさ。」
「行っていいのかな。」
「かまわないと思うよ。ただ…。」
「ただ?」
「俺がいる時のほうが俺は嬉しいな。」

あたしは、ポッと顔が赤くなる。

「じゃ、土曜日か日曜日だよね。」
「ああ。来週の土日はどう?」
「なんで土日?土曜だけでも。」
「土曜日は、お袋と双子に譲る。
土曜の夜から日曜日は、俺をかまって
欲しいな。」
「な…?!」

信号で止まった時に、となりのあきらを
見ると、そこには、優しい笑顔をあたしに
向けているあきらがいた。

「図書室で、ゆったりしたいな。」
「それはいいね。出かけなくて良い?」
「うん。あたし、美作さん家の図書室
大好き。」
「そっか、じゃ、図書室でのんびり
過ごそう。」

あたしは、コクンと頷いた。

「ということで来週の土日は、
開けておいて。」
「はい。」

会話を楽しんでいるうちに、車は、
店まであと数百メートルの所まで、
来ていた。

「牧野が好きそうなのを、用意して
もらってるから、まずは、生地選び
からだな。」
「そこからなの?」
「それが大事だから。」
「そっか。」

車は、ラ・ローズの店の前に、
停められた。
美作さんがスッと降りて、あたしを
エスコートしてくれる。

「牧野が気に入るといいけれど。」
「?」

店の中には、黒色の生地が、
数反用意されているのを知るのは、
もう少し後のこと。。。

2015年 ホワイトデー。

2015-03-14 11:00:00 | 仲間から始まる恋もある。
良いお天気です。
今日は、気温も上がりそう。
花粉も飛びそう。
春ですねぇ〜。
桜の季節ももう少し。
今年はどこで桜を愛でようかと
考えている所です。

ホワイトデーのお返しにと、家族に
とても素敵なものを頂きました。
スカーフなのですが、とても肌触りがよく、
これから春と秋と、活躍しそうです。









以前、神奈川県西部に住んでいた頃、
沢山の桜と菜の花を愛でられるところが、
たくさんありました。
そんな経験から生まれました。











それでは、いつものようにいつもの言葉を。









相変わらずの、
妄想なあたしの世界です。
妄想な世界なんて、と思う方は、
お読みになりませんように。


そして、
クレーム、苦情、ツッコミなどは、
ご遠慮下さいませ。

お互いに、
いい気分にはなりませんし、
私も凹みますから。。。
ご勘弁下さいませ。












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菜の花〜小さな幸せ。














春もまっさかり。

ホワイトデーのお礼がしたいのだけれど、
なにか欲しい物があるか聞いたら、
あたしとドライブに行きたいという返事が
帰ってきた。

「但し、行き先は、牧野が決めて。」

悩んで、ドライブの雑誌を図書館で見ていると、
神奈川県西部に菜の花が満開なる情報が載っていた。
持って行っていたメモに、住所をメモった。

ホワイトデー当日の朝、美作さんは、
自ら運転して、あたしを迎えに来てくれた。
あたしは、お弁当を用意していたので、
大荷物を持って、乗り込む。

「お弁当?」
「え?う、うん。」
「牧野の作ったお弁当が食べれるんだ。嬉しいな。」

ここに行きたいんだけれどと、ただ住所のメモを
渡した。

「何かお楽しみがあるの?」
「うん。着くまでの秘密ね。」
「わかったよ。」

そう言いながら、美作さんは車をスタートさせた。
カーナビに従いながら、車はスムーズに進んでいく。
途中、野菜直売所で休憩して、
車は、目的地付近まで来た。

「すごいな。」
「うん。」

遠くまで続く、黄色い花の絨毯。
そして、菜の花の香りが漂っている。
車を停めて、お弁当を持って降りた。

「お弁当、食べようか。」
「そうさせてもらおうかな。」

あたしは、バックから敷物を出した。
菜の花に埋もれるように囲まれた場所に
敷物をひいて、そこに座った。

タッパーに詰めたお弁当を広げていく。

「作るのに時間掛かったんじゃないか?」
「そんなでもないから、心配しないで?」
「でも。。。」
「さ。食べよう。」

唐揚げに、ハンバーグ、タコさんウインナーに
あたしのお得意甘い卵焼き。
それから、キンピラに菜の花のおひたしも
入ってる。
それから、おにぎりは梅干しと鮭の2種類。

美作さんは、美味いといいながら、
笑顔で沢山食べてくれた。
それが、すごく嬉しかった。

「牧野。」

美作さんを見ると、目が合った。

「素敵なプレゼントをありがとう。」
「良かった。喜んでもらえて。」

ポットにいれてきた紅茶を飲みながら、
他愛もない話をして笑って、
そして、時間が過ぎていく。

「牧野。」
「はい。」
「明日、何か用事ある?」
「特にはないけど?」
「じゃあ、決まりだな。」
「え?何が決まり?」
「今日は、箱根の別荘に行こう。」
「なんで?あたし、なんの用意もしてないよ。」
「牧野ともっと2人でいたい。」
「美作さん?」
「それから、コンビニにも寄るからさ。」

そうと決まったらと、美作さんは携帯を
出して、どこかに電話した。

「急に行って、大丈夫なの?」
「今、電話しといたから。」

やっぱり、美作さんもF4なんだよね。
押し切られちゃうんだもの。

「牧野。この近くに美味しいパン屋さんが
あるらしいから、明日の朝のパンをそこで
買いに寄ってから、別荘に行こう。」
「え?本当に?」
「うん。」

菜の花をバックに写真を撮って、
菜の花も写真を撮って、
菜の花畑を後にした。

「来年も又来ようか。」
「うん。来たいな。」

車は、ゆっくりとスタートした。



ミセバヤ。2

2014-12-20 11:00:00 | 仲間から始まる恋もある。
寒い日が続いていますが、皆様、
いかがお過ごしでしょうか。
体調は、崩されていませんか?
私は、ボチボチと過ごしております。

つーか、原稿書きしています。
クリスマスの話はなんとか仕上がって、
牧野の誕生日の話をどうすべかと
プロットとにらめっこしている所です。
ま。もうちょい、時間があるので、
考えて、文章おこしします。

それにしても、寒いねえ。
家では、エアコンの暖房とあったかマット
(一人用座布団のやつ)が重宝しております。
これにひざ掛けで、寒さをしのいでいます。
これで、ぬくぬくなのでした。









私にしてはちょっと長めですね、
ま。いいか。













それでは、いつものようにいつもの言葉を。









相変わらずの、
妄想なあたしの世界です。
妄想な世界なんて、と思う方は、
お読みになりませんように。


そして、
クレーム、苦情、ツッコミなどは、
ご遠慮下さいませ。

お互いに、
いい気分にはなりませんし、
私も凹みますから。。。
ご勘弁下さいませ。

















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ミセバヤ。2












「話せば長くなるので、短くでいい?」

頷く瑞穂に、あたしは話し始めた。

「美作さ、美作部長とは、大学の先輩後輩の仲。」
「なるほど。で?」
「今でも、時たま仲間内でパーティするんだ。」
「うん。」
「それで、今日のお昼にお誘いが来て、
美作さ、美作部長が、瑞穂も誘ったら?って。」
「ありがとうございます。部長。」

瑞穂の視線の先には、フッと微笑む
あきらがいた。

「ところでさ。」

瑞穂が、つくしを振り返る。
首をん?とするつくしに瑞穂は言った。

「プライベートな時間なんだから、
わざわざ呼び方を呼び替えなくていいんでない?」
「あ〜。うん。そうだよね。」

あたしは苦笑した。
瑞穂は、妙な所で聡い。

「次からはそうするよ。」
「うん。」

そうして話しているうちに、車は
美作邸についた。
パーティする部屋に案内される。

「うわあ。素敵だねえ。」
「そうだよね。」

テーブルには、ところ狭しと、ごちそうが
並べられている。
奥のソファーには、みんなが座ってる。

「おせーぞ。あきら。」

美作さんとあたしたちは、苦笑しながらも、
席についた。
シャンパンが、ポンと栓が抜かれる。

「ん?牧野の同僚?」
「そう。あたしの同僚の佐藤瑞穂さん。」

瑞穂は、頬を赤くして、ペコリと頭を下げる。

「佐藤です。宜しくお願いします。」

あたしは、瑞穂に皆を紹介した。

「皆、高校の時からの、あたしの
友人たち。」
「うん。」

あたしは、総二郎を見る。

「つくしちゃん。何よ?」
「瑞穂には、手を出さないように。」
「なにげに失礼だよね。つくしちゃん。」
「ふふん。日頃の行いが悪いからよ。」
「あ〜、それは勘弁。」

「牧野。」

あたしは、美作さんに呼ばれて、
シャンパンのグラスを持ち直す。

「今回も集まれて何よりだ。乾杯。」

みんな、シャンパングラスをそっと上げて、
口をつけた。


*******


瑞穂は、花沢類に興味を持たれて、
そちらへと移動していった。

あたしは、美作さんと話をしている。
穏やかに、楽しい時間は過ぎていく。
そんな様子を見ていた瑞穂が、
花沢類に話しかけていた。

「花沢さん。」
「何?」
「つくしと美作さんって。」
「ああ。そうなんじゃないかな。」
「ですよね。」
「まあ、あと2年見守ってやってよ。」
「なんですか、2年って。」
「あきらが、準備する時間。」
「なるほど…。」

美作さんが、頃合いを見計らって、
シェーカーを降り始める。
いつものパーティ。
あたしは、桜子と話したり、美作さんの
お手伝いをしたり。
楽しい時間を過ごしていた。

カウンターのあきらの後ろには、
大きな花瓶に、ミセバヤが飾られていた。

ミセバヤ。。。大切なあなただっけ。。。

あたしは、いつの間にか穏やかで
満ち足りていて、微笑んでいた。

この時間が、好き。

「ああ。そうだな。」

あきらが手を伸ばして、あたしの髪の毛を
くしゃくしゃとした。

「美作さん。何するの。」

直しながら、ぷぅとふくれるあたしに、
あきらは笑った。

も〜。いつもなんだから。

こんな時間も幸せだけれどもね。

隣に座ったあきらに微笑んで、あきらが
作ってくれたカクテルをコクリと飲んだ。

「美味しい。」
「良かった。」

笑い合っていると、西門さんが、
声をかけてくる。

「お前ら、会社でも一緒なのに、よく
飽きないな。」
「フロアが一緒なだけだもん。」
「つくしちゃんは、ほろよいだな。」
「仲間内のパーティじゃなきゃ、
こんなに飲まないもん。」

「え。つくし。お酒、弱かったんだ。」
「うん。これでも、昔より飲めるように
なったんだよ。」

にっこり笑うも、つくしは、小さく欠伸をした。

「眠くなってきた?」
「まだ、大丈夫。」

「ねえ。西門さん。この二人、あてられちゃい
ますね。」
「だろ。いつもだからなあ。」
「総二郎。」

「会社では、結構、つくしに対しては、
仕事ふって、鬼上司だって噂なんですよ。」
「態度が、極端なんだよな。」
「ですよね。今日見て、驚いちゃいました。」

「2人共、何か言いたいことでもあるのか?」
「いえいえ。とんでもない。ね。西門さん。」
「なんでもねえよ。それよりあきら。」

チラリと総二郎が視線を送る。
そこには、カウンターにうっつぶしそうに
なっているつくしがいた。

「牧野を部屋に連れて行ってくる。」
「ご苦労さんです。」

「牧野。部屋行くぞ。」
「うーん。」

あきらは、それにフッと笑って、しょうがないなと
いう顔をして、つくしを抱き上げた。
そう。お姫様抱っこだ。

「いつもこうなんですか?」
「そうだな。」
「つくし。愛されてますね。」

その言葉に、総二郎は背中のあきらを
チラリとみた。

「つくしちゃんは、俺らにとって大切なのよ。」
「なるほど。」

ぱたんと扉が閉まった。


サルビア。

2014-11-10 11:00:00 | 仲間から始まる恋もある。
紅葉も鮮やかになってきました。
それにつれて、朝夕の温度の差が、
大きくなって、持病がある気管支が、
ちょっと〜、暖房をつけなさいよ!と
指令を送ってくるのでした。(苦笑

ということで、冷房から暖房へ切り替え、
とても快適な部屋の室温で過ごしております。
気管支がデリケートなのって、ホント、
めんどくちゃいです。。。
でも、発作起こすよりも、予防するほうが
数段楽なので、頑張ります。







私の母は、サルビアが好きで、
毎年種を取って、植えていました。
霜が降りても、屋根のある駐車場の
下に入れておくと、サルビアは、12月
始めくらいまで、咲いていたのです。
それを思い出しながら書きました。












それでは、いつものようにいつもの言葉を。









相変わらずの、
妄想なあたしの世界です。
妄想な世界なんて、と思う方は、
お読みになりませんように。


そして、
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ご遠慮下さいませ。

お互いに、
いい気分にはなりませんし、
私も凹みますから。。。
ご勘弁下さいませ。











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サルビア〜燃ゆる想い










君の心に抱えてるサルビアを
俺と一緒に抱えさせてくれないか。

「いつ気づいたの?」
「サルビアを見つめていた日。」

即答で返ってきた答えに、あたしは、
目を丸く大きくさせた。

用事があって、ホームセンターに来ていた。
あたしは、入り口の横にあったサルビアの
苗が、目に入った。

サルビア…。
あたしの想いは、きっと届かない。

いけない。あたしってば。
中に用事があったんだっけ。

道明寺と別れて3年。
今度は、一般の人を好きになろうって、
決めてたはずなのに、学生の頃から、
一流の男たちが4人もそばにいたあたしには、
どうしても、一般の人に目が行くことは
なかった。

何度か告白されたこともあったけれど、
おつきあいしてみたこともあったけれど、
どれも、長続きしなくて。
気づけば、あたしの目に映っていたのは、
あの人だった。

驚くほど、ストンと気持ちが落ち着いたのを
今でも思い出す。
どういうことか、ストンと落ち着いた頃から、
一緒に居たり、出かけたりすることが増えていって、
あたしは、複雑な想いをすることになるのだった。

心を落ち着かせるために、一人の時間を作って、
街をぶらぶらしていると、出会うのよね。
女性を連れたあの人と。
そう。お見合い相手と一緒のの人。

あたしは、何度、くるりと向きを変えたか
しれない。
神様に、心のなかで文句を言って、走り去るのが
その時のあたしの常だった。

西門さんに、行動が変だと指摘されたのも
この頃から。
お茶のお稽古中は、集中しているから
支障はないのだけれど、終わった途端に、
色々とやらかしてたんだよね。

「理由は?」
「・・・。」

総二郎は、フフンと言って、言い放つ。

「恋してるだろ。つくしちゃん。」
「何言ってんの?」
「絶対それは、恋煩いだ。」
「例え、恋していたとしても、あたしのは、
不毛な恋なの。」
「何?相手に相手がいるとか?」

しまった!

口を滑らしたとあたしは、口をつぐんだ。

「言う気はなさそうだな。」

コクンと頷く。

「青春だなあ。つくしちゃんは。」

何言ってんだ。お師匠様は。
この想いが青春だったら、青春って
切なすぎるわ

とつくしは、心の中でツッコミを入れた。

「まあなんだ。その想いは、かなうと思うぞ。」

無理だよ。

「俺の目が正しいならなかなうと思う。
あと、1年待ってあげなさい。」

何言ってんだ、何にも知らないはずなのに。

「つくしちゃん。俺を誰だと思ってるのよ。
それに、弟子のことは、よくわかってるつもりよ。」

あたしは、すあまをぱくりと一口頬張りつつ、
ちらりと西門さんの方をみた。

まさかね〜。

「今、まさかねって思っただろ。」
「別に。」

「3年前だったな。」
「え?」
「あいつが言ったのは。」

総二郎は、草履を履いて庭へ出た。
そして、今は盛りの赤いサルビアをやさしく
触って。

「長い付き合いがあるからな。分かるんだよ。
今、あいつは、最終仕上げをしてると思う。」

何の?

総二郎は、あたしを分かっているだろという目で
見て、頭をポンポンとした。

「あいつが本気になったんだ。誰にも止められない。
止められるのは、つくしちゃんだけなんだからな。
覚えておけよ。」
「・・・。」

あたしは、覚悟しなきゃいけないんじゃなかろうか。

そう思いながら、サルビアを見つつ、次期家元の煎れた
冷茶をすすった。


仲間から始まる恋もある。9

2014-08-27 11:00:00 | 仲間から始まる恋もある。
やっと、太陽が姿を見せてくれました。
久しぶり太陽さん。
そして、暑さも戻ってきた感じです。
暑さは、あんまりいらないなあ。。。(苦笑)

日照不足で、買い物に行っても、
野菜が、高くなっています。
レタス約300円。大根230円位と、
きゅうりは1本100円と、あらまあ
お高いわ!という感じです。
レタスは、キャベツに置き換えて、
大根きゅうりは、もう少し価格が落ち着くまで、
我慢の日々かな。

何にしろ、価格が落ち着いて欲しいもんです。










仲間から始まる恋もある、最終回です。











それでは、いつものようにいつもの言葉を。









相変わらずの、
妄想なあたしの世界です。
妄想な世界なんて、と思う方は、
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そして、
クレーム、苦情、ツッコミなどは、
ご遠慮下さいませ。

お互いに、
いい気分にはなりませんし、
私も凹みますから。。。
ご勘弁下さいませ。












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仲間から始まる恋もある。9













新宿まで出て、手をつないで、
雑貨屋を見ながら、二人の記念の
品を探していた。

ビルの中に、雑貨屋があって、
そこを見ていて、二人で決めたのが、
携帯のストラップだった。
お互いに、相手のストラップを選んだら、
全く同じの携帯ストラップで、
二人はくすくす笑いながら、
レジに向かった。

感性が同じだったのだ。

お店から出て、今日は、
カフェに入る。

頼んだホットケーキが来るまでに、
偶然にも、機種が同じで色違いだと
判明したお互いの携帯に、
ストラップを付け合いっこをした。

「いい感じだね。」
「うん。」

カフェでゆっくりとした時間を過ごして、
また、新宿の街を見て歩いて、
今日は、私が乗る電車の改札口まで、
送ってくれた。

でも、そこで彼が言う。

「本当は、もっと一緒にいたい。」
「私も。」
「でも…。」
「でも?」
「きちんとした付き合いをしたいから、
我慢する。」
「うん。わかった。」
「ちゃんと順を踏みたいと思ってる。
しかも、俺達、受験生だから。」
「そうだよね。」

私たちはハグをして離れ、
私は見送ってもらった。

「また、明日な。」
「うん。あしたね。」

私が乗る電車が遠ざかるまで、
彼は、改札からすぐの所に居た。

今日、初デートだったけど。
これは始まり。

彼が、最後に言った言葉。

そうなんだ。私達は、まだ始まったばかり。
これから、いろんなことを二人で、
経験していく。
それが楽しみであり、不安であり。
でも、二人だから、乗り越えられるよね。

私は、そう思いつつ、CDプレーヤーを
取り出して、イヤホンをつけた。

楽しかった。
うん。いくら話しても足らないくらい、
嬉しかったし、自然で居られた。

勉強も実技も頑張れそう。

私は、車窓を見つつ、微笑んだ。