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我慢の限界はみんなだった。後編。

2012-11-07 16:44:30 | 我慢の限界は~。
穏やかなお天気です。
晩秋らしいです。

いつも、普通に暮らしたいと
思うものですが。
でも…、実際にはそうはいかず、
谷あり山あり。
これから、どうなるかはわからない
ことが起こりましたが。
なんとか乗り切れるように、
気持ちと体を整えたいと思います。



さて、最終回です。






それでは、いつものようにいつもの言葉を。








相変わらずの、
妄想なあたしの世界です。
妄想な世界なんて、と思う方は、
お読みになりませんように。


そして、
クレーム、苦情、ツッコミなどは、
ご遠慮下さいませ。

お互いに、
いい気分にはなりませんし、
私も凹みますから。。。
ご勘弁下さいませ。







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我慢の限界はみんなだった。後編。








マンションに越した日。
全部、入れるべき所に入れてもらって、
やれやれと思っていたら、
ドアベルが鳴った。

出ていくと、大きな箱がドスドスと。

「???」
と思いながら、受け取ると合計8つ。

「カードが4枚。転勤プレゼント?・・・。」

1人、一着。それから小物が1箱で、4箱。
しかも、同じ日に4人いっぺんにって。

あたしは、苦笑する。

気持ちはありがたいけどね。

初出勤のまでの時間は、家の中の片付けや、
周囲の確認などで、あっという間に、
過ぎていった。

そして、とうとう、出勤日。
あたしは、プレゼントされた服を着て、
電車で3駅先の本社へ向かう。
電車からおりて、駅から5分。

本社の前にたち、ビルを見上げる。

デカッ。

とりあれず、10階って言ってたな。
受付に言って、仮社員証を貰って、
一般エレベーターを昇る。
そこは、ちょっと贅沢な作りのフロワーだつた。

総務に入って、手続きをしていると、後ろから、
梗子がやってくる。
あたしたちは、そのあと、所属の課に行くようにと
案内された。

中には人の気配がするので、ノックして返事があってから、
入ると、そこには!面々がそろっていた。

「専務。どいういうことですか?」
「牧野の企画に乗った人たちだよ。」

そこには、花沢。道明寺。西門。が居た。
中には知っている顔が多数いて、互いに頭を下げ合う。

「ついでに、うちからは営業から3人、入って
もらっている。あとで、顔合わせしよう。」
「わかりました。」

「牧野。」
「よ。牧野。」
「つくしちゃん。久しぶり。」


ん?なんか、みんな怒ってませんか?

「そりゃ、そうだろ。」
「なんで?」
「誰かさんが、気を使って逃げ出したからな。」
「ギクッ。」
「ああ。自覚はあったんだな。」
「まあ。あったならいいとするか。」
「この仕事から、逃げ出さなかったしね。」

あたしは、開き直るしか無い。

「で。誰が一番初めなの。」
「は?決まってるだろ?」
「え?」

司が、あたしの隣にいる人を指さす。
隣りには、ほんのり顔を赤くした、あきら。

「へー。ほぉー。」
「うるさい司。」
「ククク。」
「珍しいもんみたな。」
「ああ。」

ってことで、と言って立ち上がったみんな。
そして、あたしに近寄ってくる。
嫌な予感。

「嫌な予感じゃなくて、嬉しい予感でしょ。」
「。。。」

静かにしていた梗子だけが、目をシロクロしている。
まあ。その他は、一人ひとりの主要社員だから、
わかってるんだろう。表情は、穏やかな顔。うん。

結局、収集がつかなくて、あたしは、F4一人ひとりと
ハグして、両頬にキスをされた。

マッタク、ここは外国かいっ。
と言いつつ、慣れてしまっているあたしもいるんだけど。

「って、専務。いつまで、抱きしめてんですか?」
「いや。限界だったのを、補充しようと思って?」
「・・・。」

その直後、あきらは類と司に、引っ剥がされた。

「で。今日は、何しに来たの?」
「ええと、つくしちゃんと大事な再会?」
「だよな。」
「ああ。」
「ま。みんな、限界だったってことだな。」

あたしは、大きくため息を付いた。

「牧野もだろ?」
「…。」

はいはい。聞いたあたしが馬鹿でした。

「あ。そうそう。あきら。」
「なんだ。」
「多分、あと2企業位増えると思うよ?」
「やっぱり…。」

あきらが頭をがっくりとうなだれたあと、
盛大なため息を付いた。

「専務?」
「三条家と大河原家もだそうだ。」
「・・・。」
「それで。あたしは、まとめろと?」
「出来るだろ。」
「やってみないと。」

足を組んで座っている司が、室内にいる
全員に聞こえるように言う。

「この牧野の一言で、今回参加する企業の
社長、会長は俺たちは動く。」
「ちょっと、道明寺。恐ろしいこと
言わないでよ!」
「あ?!本当のことだ。」

各専務プラス、次期家元の秘書たちが、
大きく頷いたのをみて、
ざわりとなった社員たちの視線が、
つくしへと集まる。

タジタジとなるつくしを見て、専務が、
益々、追い立てるように言った。

「立ち上がったら、パーティも復活だぞ?」
「ああ。ドレスも作っとかないと。」
「ああ。それは、おふくろが用意してるよ。」
「へ?」
「ずるいあきら。」
「俺が直属の上司だからな。特権だ。」

3人にニヤリと笑うあきらに、呆れた顔の
つくし。

我慢の限界はみんなだった?

あたしの独り言に、みんなが言う。

「「「「そういうこと!」」」」

あたしは、黒くて大きな目を、
まん丸にして、そのあと微笑んだ。





fin

我慢の限界はみんなだった。中篇。

2012-10-28 08:00:00 | 我慢の限界は~。
追記。13:05 UP間違いの訂正と、
一部文章を訂正しました。


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昨日から天気が下り坂。
湿度も上がってます。
蒸し蒸ししています。

そんななかでも、風邪は治りました。
大根スープが効いたみたい。



今回の物語は、
10・21にアップした「我慢の限界はみんなだった」
の続きです。10/21分が前編、中編、後編
となります。。
間に物語をはさみながら、アップしていきます。







それでは、いつものようにいつもの言葉を。








相変わらずの、
妄想なあたしの世界です。
妄想な世界なんて、と思う方は、
お読みになりませんように。


そして、
クレーム、苦情、ツッコミなどは、
ご遠慮下さいませ。

お互いに、
いい気分にはなりませんし、
私も凹みますから。。。
ご勘弁下さいませ。






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我慢の限界はみんなだった。中編。





近席の子達は、なんであの子がという
感じで見ている。

あぁ。そういう感じも、久しぶりだな。
これから、打ち合わせの後にずっとかな。
やれやれ。

「つくし。」
「梗子。」
「何があったの?」
「うん。あたし、転勤になった。」
「どこに?家の会社、転勤する会社
ないじゃん。」
「うん。この間、部長と揉めた企画書が、
本社通ったらしくて、それで今日、専務が
来たみたい。」
「へ?」
「本社に転勤だって。」
「本社?!」
「すごいじゃん。」
「すごいらしいけど、ちょっとね。」
「どうしたの?」
「なんか、大きな企画になりそうなんだよね。」
「そうなんだ。大変なんだね。」
「それでなんだけど。」
「え?」
「あたし一人じゃ、無理だろうって話になって、
梗子のこと、推薦しといたから。」
「ええ??」

あ。軽くパニックね。

「梗子さえよければ、一緒に転勤なんだけど。
どうする?」

目がまんまるな梗子。

「私も?」
「うん。」
「えええ~。」

あたしは、梗子の口を塞いだ。

「梗子、落ち着いて。」
「落ち着いてられない。なんで私?
私よりもっとすごい人いるじゃん。」
「あたしのこと分かってくれて、サポート
してくれる人じゃなきゃ、困るんだ。」
「どうして、つくしは落ち着いているの?」
「うーん。来るべき時が来たって感じ?」
「?」
「おいおいと話すよ。」
「う、うん。」
「色々、びっくりさせると思うけど。」
「これ以上なびっくり?」
「多分。これからすぐ、びっくりすると思う。」
「何かあるの?」

あたしは、後ろから感じていた雰囲気にやっと、
振り向いた。

「何か、ご用ですか?専務。」
「あれ?気づいてたんだ。」

あたしは、ニッコリ笑ってみせる。

「そうか。」
「それで何か?」
「うん。ランチミーティングしようと思うんだ。
あ。大宮さんにも来て欲しいんだけど。
すぐに出るから、今してる仕事を、保存して来て下さい。」

梗子は、びっくりして、声がでない。
つくしは、苦笑して、梗子の分も返事する。

「わかりました。」

専務は、にっこり笑って去っていった。

「梗子。」
「あ。うん。」
「ほら。保存したら行くよ?」
「分かった。」

あたしは、すぐに、色々を終わらせて、
席を立つ。
ちょうどその頃、やっと現実を直視した
梗子も席を立った。

ロッカールームに行って、バックを持ち、
待ち合わせ場所に急ぐ。
待ち合わせ場所に行くと、二人が話しながら、
立っていた。

「あ。来た。」
「ああ。じゃ。行こうか。」

連れて行かれたのは、個室のある洋食店。
こじゃれた場所で、梗子は、ドギマギしてる
のが、伝わってくる。
あたしは、そんな梗子に、ニッコリと笑った。

「つくしは緊張しないの?」
「うん。今、この雰囲気を思い出した所。」
「え?」
「色々と、学生時代に、お世話になったので?」
「どういうこと?」
「あたしが行ってた学校の先輩達、なんで、
偶に、食事に誘ってくれたから。。。」
「えええ。」
「梗子、二度目。」
「ごめんなさい。」

「だから、これからもっと驚かすって言ったでしょ。」
「そうだった!」

二人で、くすくす笑っていると、
前に座った二人から、声がかかる。

「状況説明終わった?」
「はい。」
「じゃ。ご飯。食べよっか。」
「はい。」

美作さんが合図して、ランチが運ばれてきた。

「食べてる間は、普通の会話ね。」
「花沢類。あたしの同僚の大宮梗子さん。」
「どうぞ、よろしくね。」
「よろしくおねがいします。」

「それにしても…。びっくりしたよ。」
「じゃ。成功だな。」
「さっき、司からメールがあったよ。」
「ん?」
「来月にでも、美作本社に寄るってさ。」
「道明寺、何か用事あるの?」
「花沢が興味を持ったからな。あいつも、
興味を持ったらしい。」

あたしは、ゴクンとパスタを飲み込んで、

「はあ。」と大きく溜息ついた。

「ねえ。つくし。」
「何?」
「あの、道明寺って、あの道明寺?」
「その道明寺の次期総裁?」

はてなが付いた回答に、前の二人は、
苦笑している。

「つくしって、すごい人だったのね。」
「え?普通だけど。」

今度は、前の二人は、くすくすと笑っている。

「何よ。」
「いや。大宮さん。。。面白い。」
「ああ。さすが、牧野の同僚だ。」
「ふん。」


*******


それからは、忙しいの一言だった。
引き継ぎに、引越しに。
目まぐるしい時間だったよ。

あっという間に、今まで務めた会社で
引き継ぎをして、早々に引き上げて、
有給を使って、マンションを見に行った。

「同じマンションで良かった?
あれだったら、変えることも出来るって
言ってたけど。」
「階は違うんだし。一緒でいいよ。」
「良かった。」

「つくしは7階だっけ?」
「うん。梗子は5階だっけ?」
「そそ。」

選ばれていたのは、3LDKのマンションだった。
とりあれず、下の階の梗子の部屋をみたのだけれど、

「もっと、狭い所だと思ってたよ。」
「うん。あたしも…。持て余しそうだなぁ。」
「ええと。寝室に衣装部屋に、客間?」
「そうだね。」
「あたしも見に行ってくるよ。終わったら来て?
705号室だから。」
「分かった。」

あたしは、エレベーターで、自分の部屋の階
へ向かった。
705号室は、角部屋だった。
鍵を開けて中に入る。
同じ3LDKだ。あ。見晴らしもいいし。
ベランダが広いんだね。

携帯が鳴る。

「はい。」
「牧野?」
「美作さん。」
「どう?部屋は気に入った?」
「もちろんだよ。広すぎて、恐縮してたくらい。」
「なら良かった。大宮さんにも感想聞いておいてね。」

チャイムが鳴る。

「はい。あ。来たみたい。」
「じゃ。また、あとでね。」
「うん。また、あとで。」

あたしは、携帯を切って、どうぞ~と言う。
おじゃましますと言いながら、梗子が入ってくる。

「おんなじなんだねぇ。」
「そうだね。ホント、階が違うだけなんだね。」
「うん。」

二人でくすくす笑った後、
戸締りをして、部屋を後にした。

「つくしはいつ引越し?」
「明後日。梗子は?」
「明明後日。」
「再来週から、お仕事だもんね。」
「早く、ここに慣れないとね。」
「うん。」