皆様、いかがお過ごしでしょうか。
私はと言いますと、目の方は大分良くなって
きたように思います。
あとちょっとというところです。
さて先日、我が家に車がやってきました。
事情があって、5年ほど前に車を手放してから
自転車生活を送っていたのですが、
この度、必要に迫られまして。
中古の軽自動車なのですが、乗り心地は
なかなかな感じ。但し、パワーはないですね。
坂を登る時は、特に感じます。
そんな愛車ですが、3つほど不具合が
見つかりまして、明日整備入りしてきます。
良くなるといいなあと思います。
それでは、いつものようにいつもの言葉を。
相変わらずの、
妄想なあたしの世界です。
妄想な世界なんて、と思う方は、
お読みになりませんように。
そして、
クレーム、苦情、ツッコミなどは、
ご遠慮下さいませ。
お互いに、
いい気分にはなりませんし、
私も凹みますから。。。
ご勘弁下さいませ。
--------------------------------
ハナニラ。後篇。
土曜日。
お昼を食べて、お化粧をして、
それから、ワンピースに着替えた。
美作さんにプレゼントされた、
薄いイエローのお上品なワンピース。
それに、コートを羽織り、出来上がり。
さてと。どうなることやら。。。
*******
ピンポーン。
お家は、びっくりしたことに洋館だった。
「はーい。今開けます。」
玄関ドアが開いて、斉藤さん自ら、
出迎えてくれた。
「こんにちは。」
「こんにちは。ご招待ありがとうございます。」
「まあ。そんな堅苦しいことは無しでね。」
あたしは、苦笑する。
「これ。つまらないものですけど。」
「まあ。ありがとう。ささ、お上がりになって。」
スリッパを勧められて、あたしは、どきんとした。
そこには、男性物の靴があったからだ。
「許嫁とそのお友達もいらしてるのよ。
とてもいい人だから、安心して?」
「はい。」
「コート。お預かりするわ。」
脱いだコートのしたのワンピースに、
斉藤さんは、ハッとなさる。
「とても素敵なワンピースね。」
「ええ。お気に入りなの。」
「そうなのね。」
「どうぞ。こちらに。」
「ありがとう。」
「男性方、私のお友達がいらしたわよ。」
「こんにちは。」
そう言って、顔を挙げると、そこには…。
西門さんがいた。。。。
「久しぶり。やっぱりだったな。」
「なんで。」
「あら。お知り合いなの?」
「ええ。古きからの友人であり、私の弟子です。」
「えええ?そうなんですの。」
「元弟子です。」
「相変わらずつくしちゃんは、つれないなあ。」
「絵里。僕を紹介してくれないのかい?」
「ごめんなさい。宗介さん。
こちら、お料理教室でご一緒している、
牧野つくしさんです。
牧野さん、こちら、野村宗介さん。私の
婚約者です。」
「初めまして。こんにちは。牧野つくしです。」
「初めまして。野村です。きちんと礼儀が
入ってなさるんですね。」
「え?」
「流石、西門さんのお知り合いだ。今日は、絵里の
突然のお茶会に来て下さり、ありがとうございます。
楽しんでいって下さい。」
あたしは、動揺していた。
西門さんがいたのもあるけれども、
野村という人物に。。
お茶会は、穏やかな時間だった。
煎れられた紅茶もお菓子も美味しかったし、
男性二人も、素敵な会話を紡いでくれたので、
あきもせず、気づけば3時間がたっていた。
「とても楽しい時間でしたわ。牧野さん、
また、お茶会しましょうよ。」
あたしは、困った顔をして、受け流した。
「機会があれば。」
手土産として、お菓子が持たされて、
あたしは、西門さんと絵里さんの家を出た。
「さてと。ドコ行く?」
「帰る。」
「晩御飯、食べてからね。」
そう言って、総二郎はあたしの手を取った。
「折角会えたんだから、逃しはしないよ。」
「西門さん!」
「もう、あんな別れの悲しみなんて沢山なんだよ。」
「…。」
「牧野もだろ。だから、俺が居て動揺してたもんな。」
「動揺なんかして…。」
「してないとは言わせない。いつか…って、
思ってた顔してたぞ。」
「なんで、わかるのよ!」
「俺とつくしちゃんの仲だからな。さ。行くよ。」
西門さんの手には、逃げられないほどの力が
加わっていて、あたしは逃げられそうにない。
「もう。覚悟しな。」
「は?」
「今まで何してたか話してもらうからな。
この近くに、西門の別荘があるんだ。」
は〜っと息をはいたあたしに、西門さんは、
笑いながら言う。
「だから言ったろ。あんな別れは沢山だ。
皆も、待ってたんだぞ。」
「なんで?」
「友達だからな。」
「あんな別れ方をしたのに?」
「あの時は、ああするしかなかっただろ。」
「分かってたんだ。」
「もちろん。牧野が限界だったのも。」
西門の別荘は、歩いて5分ほどで、
中に手を引かれて入っていった。
「すぐに司が探そうって言ったけど、
あきらの一喝で、その場は収まったよ。」
「みんな、我慢してくれたんだ。」
「ああ。だから2度めはない。
同じ過ちはしやしないよ。」
「どうやら、着いたみたいだ。」
「どういうこと。」
「つくしちゃんが一番会いたい人。」
目星がついて、あたしは、身を翻そうと
したが、それは出来なかった。
「牧野。」
「…。」
後ろから、抱きしめられたからだ。
「美作さん。」
「会いたかった。」
美作さんの大きな手。
大好きな美作さんの香りに包まれて、
一気にあたしは、顔が赤くなった。
「なんで、抱きついてんの。」
「捕獲?」
「なんで、ここにいるのよ。」
「総二郎から連絡貰った。」
「西門さんから?」
「うん。ラストチャンスをやるって。」
あたしは、力を抜いた。
そして、あたしの腰に回っている手を
ポンポンと優しく叩いた。
「嫌だ。」
「もう、逃げないから。」
「本当に?」
「うん。本当。」
「わかった。」
やっと、美作さんは離れてくれて、
やっと顔が見れた。
「美作さん。あの時はごめん。」
「俺もごめん。」
「すごく悲しかったと思う。」
「ああ。」
「あたしも悲しかった。」
「ああ。」
「でも、あの時は限界だったの。」
「そうだな。でもな、会わないのももう、
限界なんだ。」
「うん。あたしも。」
コンコンとノックがされて、
西門さんが顔を出した。
「なあ。腹減った。飯食おうぜ。」
「あのなぁ。」
「いいじゃん。色々と話しながらさ。」
「そうだな。時間はたっぷりある。」
「ああ。そうだよ。」
このあと、あたしは会わなかった間のことを、
根掘り葉掘り聞かれて、
そして、あたしも会わなかった間のことを聞いた。
「あきらは頑張ってたぞ。」
「どういうこと?」
「二の舞いにならないように。」
その言葉にあたしは、美作さんを見た。
美作さんもあたしを見ていて、フッと優しく
笑ったので、本当なんだって思って、
胸の中が熱くなった。
「頑張ってくれてたんだ。」
「ああ。頑張った。もう離れたくないから。」
美作さんは、ご飯を食べたあとは、
ずっとあたしの手を触っていた。
「ずっと離れなくていいの?」
「ああ。もう、準備はできてる。」
あたしは、離れてからしたことがなかった
笑顔が漏れ出るのを、自分で感じていた。
「嬉しい。」
「ああ。俺も嬉しいよ。」
2人は微笑みあった。
私はと言いますと、目の方は大分良くなって
きたように思います。
あとちょっとというところです。
さて先日、我が家に車がやってきました。
事情があって、5年ほど前に車を手放してから
自転車生活を送っていたのですが、
この度、必要に迫られまして。
中古の軽自動車なのですが、乗り心地は
なかなかな感じ。但し、パワーはないですね。
坂を登る時は、特に感じます。
そんな愛車ですが、3つほど不具合が
見つかりまして、明日整備入りしてきます。
良くなるといいなあと思います。
それでは、いつものようにいつもの言葉を。
相変わらずの、
妄想なあたしの世界です。
妄想な世界なんて、と思う方は、
お読みになりませんように。
そして、
クレーム、苦情、ツッコミなどは、
ご遠慮下さいませ。
お互いに、
いい気分にはなりませんし、
私も凹みますから。。。
ご勘弁下さいませ。
--------------------------------
ハナニラ。後篇。
土曜日。
お昼を食べて、お化粧をして、
それから、ワンピースに着替えた。
美作さんにプレゼントされた、
薄いイエローのお上品なワンピース。
それに、コートを羽織り、出来上がり。
さてと。どうなることやら。。。
*******
ピンポーン。
お家は、びっくりしたことに洋館だった。
「はーい。今開けます。」
玄関ドアが開いて、斉藤さん自ら、
出迎えてくれた。
「こんにちは。」
「こんにちは。ご招待ありがとうございます。」
「まあ。そんな堅苦しいことは無しでね。」
あたしは、苦笑する。
「これ。つまらないものですけど。」
「まあ。ありがとう。ささ、お上がりになって。」
スリッパを勧められて、あたしは、どきんとした。
そこには、男性物の靴があったからだ。
「許嫁とそのお友達もいらしてるのよ。
とてもいい人だから、安心して?」
「はい。」
「コート。お預かりするわ。」
脱いだコートのしたのワンピースに、
斉藤さんは、ハッとなさる。
「とても素敵なワンピースね。」
「ええ。お気に入りなの。」
「そうなのね。」
「どうぞ。こちらに。」
「ありがとう。」
「男性方、私のお友達がいらしたわよ。」
「こんにちは。」
そう言って、顔を挙げると、そこには…。
西門さんがいた。。。。
「久しぶり。やっぱりだったな。」
「なんで。」
「あら。お知り合いなの?」
「ええ。古きからの友人であり、私の弟子です。」
「えええ?そうなんですの。」
「元弟子です。」
「相変わらずつくしちゃんは、つれないなあ。」
「絵里。僕を紹介してくれないのかい?」
「ごめんなさい。宗介さん。
こちら、お料理教室でご一緒している、
牧野つくしさんです。
牧野さん、こちら、野村宗介さん。私の
婚約者です。」
「初めまして。こんにちは。牧野つくしです。」
「初めまして。野村です。きちんと礼儀が
入ってなさるんですね。」
「え?」
「流石、西門さんのお知り合いだ。今日は、絵里の
突然のお茶会に来て下さり、ありがとうございます。
楽しんでいって下さい。」
あたしは、動揺していた。
西門さんがいたのもあるけれども、
野村という人物に。。
お茶会は、穏やかな時間だった。
煎れられた紅茶もお菓子も美味しかったし、
男性二人も、素敵な会話を紡いでくれたので、
あきもせず、気づけば3時間がたっていた。
「とても楽しい時間でしたわ。牧野さん、
また、お茶会しましょうよ。」
あたしは、困った顔をして、受け流した。
「機会があれば。」
手土産として、お菓子が持たされて、
あたしは、西門さんと絵里さんの家を出た。
「さてと。ドコ行く?」
「帰る。」
「晩御飯、食べてからね。」
そう言って、総二郎はあたしの手を取った。
「折角会えたんだから、逃しはしないよ。」
「西門さん!」
「もう、あんな別れの悲しみなんて沢山なんだよ。」
「…。」
「牧野もだろ。だから、俺が居て動揺してたもんな。」
「動揺なんかして…。」
「してないとは言わせない。いつか…って、
思ってた顔してたぞ。」
「なんで、わかるのよ!」
「俺とつくしちゃんの仲だからな。さ。行くよ。」
西門さんの手には、逃げられないほどの力が
加わっていて、あたしは逃げられそうにない。
「もう。覚悟しな。」
「は?」
「今まで何してたか話してもらうからな。
この近くに、西門の別荘があるんだ。」
は〜っと息をはいたあたしに、西門さんは、
笑いながら言う。
「だから言ったろ。あんな別れは沢山だ。
皆も、待ってたんだぞ。」
「なんで?」
「友達だからな。」
「あんな別れ方をしたのに?」
「あの時は、ああするしかなかっただろ。」
「分かってたんだ。」
「もちろん。牧野が限界だったのも。」
西門の別荘は、歩いて5分ほどで、
中に手を引かれて入っていった。
「すぐに司が探そうって言ったけど、
あきらの一喝で、その場は収まったよ。」
「みんな、我慢してくれたんだ。」
「ああ。だから2度めはない。
同じ過ちはしやしないよ。」
「どうやら、着いたみたいだ。」
「どういうこと。」
「つくしちゃんが一番会いたい人。」
目星がついて、あたしは、身を翻そうと
したが、それは出来なかった。
「牧野。」
「…。」
後ろから、抱きしめられたからだ。
「美作さん。」
「会いたかった。」
美作さんの大きな手。
大好きな美作さんの香りに包まれて、
一気にあたしは、顔が赤くなった。
「なんで、抱きついてんの。」
「捕獲?」
「なんで、ここにいるのよ。」
「総二郎から連絡貰った。」
「西門さんから?」
「うん。ラストチャンスをやるって。」
あたしは、力を抜いた。
そして、あたしの腰に回っている手を
ポンポンと優しく叩いた。
「嫌だ。」
「もう、逃げないから。」
「本当に?」
「うん。本当。」
「わかった。」
やっと、美作さんは離れてくれて、
やっと顔が見れた。
「美作さん。あの時はごめん。」
「俺もごめん。」
「すごく悲しかったと思う。」
「ああ。」
「あたしも悲しかった。」
「ああ。」
「でも、あの時は限界だったの。」
「そうだな。でもな、会わないのももう、
限界なんだ。」
「うん。あたしも。」
コンコンとノックがされて、
西門さんが顔を出した。
「なあ。腹減った。飯食おうぜ。」
「あのなぁ。」
「いいじゃん。色々と話しながらさ。」
「そうだな。時間はたっぷりある。」
「ああ。そうだよ。」
このあと、あたしは会わなかった間のことを、
根掘り葉掘り聞かれて、
そして、あたしも会わなかった間のことを聞いた。
「あきらは頑張ってたぞ。」
「どういうこと?」
「二の舞いにならないように。」
その言葉にあたしは、美作さんを見た。
美作さんもあたしを見ていて、フッと優しく
笑ったので、本当なんだって思って、
胸の中が熱くなった。
「頑張ってくれてたんだ。」
「ああ。頑張った。もう離れたくないから。」
美作さんは、ご飯を食べたあとは、
ずっとあたしの手を触っていた。
「ずっと離れなくていいの?」
「ああ。もう、準備はできてる。」
あたしは、離れてからしたことがなかった
笑顔が漏れ出るのを、自分で感じていた。
「嬉しい。」
「ああ。俺も嬉しいよ。」
2人は微笑みあった。