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This is mine.

2017-09-20 11:00:00 | 物語2。
9月になり半分も過ぎました。
皆様いかがお過ごしでしょうか。

私は、この間の台風の来る直前、
那須に湧水を汲みに行ってきました。
那須は、田んぼが黄色に色づいていて、
そして、稲刈りも始まっていて、
その田んぼの脇には、彼岸花が、
沢山咲いていました。
とても綺麗でした。

我が家の庭では、紫式部が、
紫色に色づき始めました。
秋なのだなぁと思った次第です。










それでは、いつものようにいつもの言葉を。










相変わらずの、
妄想なあたしの世界です。
妄想な世界なんて、と思う方は、
お読みになりませんように。


そして、
クレーム、苦情、ツッコミなどは、
ご遠慮下さいませ。

お互いに、
いい気分にはなりませんし、
私も凹みますから。。。
ご勘弁下さいませ。













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This is mine. これはボクのだよ。










「わっ。」
「そういう時は、きゃっだろう。」

耳のそばで、大好きな人の声を聞いて、
あたしはどきりとする。

あたしは後ろから抱きしめられていた。
はたと気づいて、あたしは言う。

「美作さん、離れて。」
「どうして?」

あたしと美作さんの前には、
目をまんまるにして驚いている
同じ課の樋口君がいる。

「専務がどうして…。」
「えっと樋口君。」
「は、はい。」
「悪いけれど、これはボクのだよ?」

あたしは言い返そうとするにも、
できなかった。
声が真剣だったから。

みんなにばれちゃうよ?

「そろそろ、時期がきたんだよ。
牧野、ごめんね?モノ扱いして。」

そういえばそうだよ。これ?って何よ。

「それくらい、想ってるんだよ。」

くっついて離れない美作さんに、
前にいる樋口君を見て、
あたしは固まっていた。

「本当なの?牧野は専務の。」
「樋口君。ごめんなさい。お気持ちは、
すごく嬉しいです。ありがとうございます。」
「俺、信じられないんだけど。。。」

美作さんの手が動いて、自分の胸元から
指輪を取り出す。

「牧野?」
「あ。はい。」

あたしも、胸元から、同じ指輪を取り出して、
美作さんの手の中へ。

「ペアリングですか?」
「ああ。まだ、発表してないからな。
会社でつけるわけにはいかないから。」

樋口君は、はあと溜息をついて言う。

「これで、納得しました。専務、無理言って、
すみません。プライベートなものまで、
見せていただいて。」
「いや、わかってくれればいいよ。」
「このことは、黙っておきます。」
「ありがとう。」

あたしも、ペコリと頭を下げた。
そうしながら、スルスルと指輪を
胸元に入れる。

「牧野さんもありがとう。お幸せに。」

そう言って、樋口君は去っていった。

ぱたんと音がして、屋上にはあたしと
美作さんだけ。

「ちょっと美作さん?」

あたしは、後ろを向かされて、
キスされていた。

「んんん。」

キスをたっぷりとされて、
あたしは、開放された。

「ごめん。我慢できなかった。」
「もう、ここ会社だよ。」

トン!と胸元を叩く。

「来週の金曜日に決まったよ。」
「わかった。。。」

「やっとだ。」
「うん。」

じんわりと余韻が漂う中、
あたしは、気づいた。

「美作さん。そろそろ戻らないと。」
「そうだな。」
「あたしは、洗面所に寄って戻りますので。」

美作さんは、フッと笑って、ポケットから
口紅を出して、あたしの顔を持ち上げた。

「俺がひいてあげる。」

動いたら、大変と思って、あたしはじっと
していた。

「出来た。さ。戻ろう。」
「はい。。」


「今日、迎えに行くから。」
「残業ありますよ?」
「わかってるよ。」

話しながら、階段を降りていく。

「じゃ。あとで。」
「はい。わかりました。」

2人は、仕事へと戻っていった。