寒さが続いておりますが、
先ほど、元気に愛犬とお散歩してきました。
頬にあたる風が、冷たかったけど、
気分転換になりました。
今回は、皆から離れる時間最終回です。
それでは、いつものようにいつもの言葉を。
相変わらずの、
妄想なあたしの世界です。
妄想な世界なんて、と思う方は、
お読みになりませんように。
そして、
クレーム、苦情、ツッコミなどは、
ご遠慮下さいませ。
お互いに、
いい気分にはなりませんし、
私も凹みますから。。。
ご勘弁下さいませ。
----------------------------------------
皆から離れる時間。 第4話 帰る時。
女将さんに呼ばれる。
「牧野さん。」
「はい。」
「この間の、フランス人の方から、西門さんへ
ばれてしまったみたい。皆様、迎えにこられるそうよ?」
「・・・。」
はーーー。過保護なんだから。
女将さんは、つくしの大きな独り言にも慣れて、
苦笑している。
*******
いつものように、あたしはお客様へ振る舞う
ウエルカムドリンクを作っていた。
ご要望があれば、お茶を煎れるし、
どのドリンクも作る。
オープンキッチンで、飲み物を作っていた
時のこと。
玄関の外で、2台の黒い車が止まった。
そして、独特のエネルギー体が3つ、
ホテルの中に入ってくる。
あたしは、出来上がったドリンクを、
ウェイターさんに、持って行くように渡した。
彼らが入ってくると同時に、
ホテル内の空気が、ザワリとなる。
「あ。いた。」
「お。いたな。」
「つくしちゃん、発見。」
3人は、ホテルのソファに座り、
女将さんが近寄って行く。
「牧野の所行ってくる。」
「類。まだ牧野は仕事中だ。
行ったら、叱られるぞ。」
「そうかなぁ。」
「やめといた方がいい。」
「牧野と話したいのに。」
「元気なのはわかったんだ、」
「もう少し辛抱したほうがいい。」
「…。」
******
あたしは、すでにわかっていたから、
日本茶を煎れて、あたしが直接ソファに
向かった。
こ憎たらしいったら。
え?何がって?
ちゃんと、あたしが東京に帰る日に、
迎えにくるんだから。
「いらっしゃいませ。」
3人にお茶を出す。
「牧野。」
「よ。つくしちゃん。」
「牧野。久しぶり。」
あたしは、営業用のスマイルをする。
目で、仕事中と言って。
「何時まで仕事?」
「お昼までです。」
「わかった。待っとくよ。」
あたしは、軽く頷いて、頭を下げて、
もとのカウンターに戻る。
カウンターの中から、それぞれに合った
雑誌と新聞を持ち、あたしはまた、
近寄って行って、ソファのサイドテーブルに
置いてきた。
あたしは、仕事をしていたが、
ホテルに泊まりに来ていた、どこぞの
お嬢様たちが、3人に近寄って行く。
少し様子をうかがっていると、
どうやら、いつもの感じの…。みたい。
興味なさげなんだけど、どうなるか
わからないからなぁ。
さてと。どうするかな。
あ。そうだ。あそこならいいかな。
至急、女将さんに許しを頂いて、
3人に異動してもらうことにした。
「失礼いたします。」
「なんだ。」
「お部屋のご用意が出来ましたので、
ご案内いたします。」
「ちょっと、あたくし達、話しているのだから、
失礼じゃない。」
「いや。申し訳ない。こちらは、遊びに来ている
訳では無いので、もう失礼する。」
「案内してもらえるかな。」
「はい。かしこまりました。どうぞ。」
あたしは、スタスタと5ほど歩いて、促す。
*******
あたしが、3人を連れてきたのは、
図書室だった。
「へえ。結構、いいじゃん。」
「あたしは、もう少しお仕事がありますので、
時間まで、ごゆるりと。」
ちかくにいた美作さんに先ほどの雑誌類も渡す。
「牧野。ありがとう。」
「牧野。待ってる。」
「つくしちゃん、ありがとな。」
あたしは、にっこり微笑んで、
その場を後にした。
部屋を出た後、あたしは、ドアに掛かっている
プレートを、貸し切り中にしておく。
さてと、仕事仕事!
あたしは、いつものように、ウエルカムドリンクの
お手伝いをして、花をいけ替えて、
女将さんのあとをついて、挨拶に回る頃、
お昼になるところだった。
そしてあたしは、支度部屋で女将さんと
向き合っている。
「ありがとうございました。」
「こちらこそ、本当にお世話になってしまって。」
あたしは、いえいえと小さく首を振る。
「どれもが、良い経験でした。」
「家も、どれくらい、ピンチを救ってもらったか、
わからないわね。」
「とんでもない。同じ仕事場で働いているものが、
手伝っただけですから。」
「ありがとう。」
そう言って、女将さんは頭を下げた。
あたしも、慌てて、頭をさげる。
女将さんは、引き出しから封筒を取り出して、
あたしに、渡す。
「一ヶ月のお給料です。」
「確認させて頂きます。」
あたしは、女将さんが頷くのを見て、中を
確認して、話す。
「あの、多い気がするんですが。」
「大変良くして貰ったから、奮発しちゃったのよ。」
女将さんは微笑んでいる。
「ありがとうございました。」
「また、なにかあったらいらっしゃい。」
「はい。」
「でも、あの方達が、離してくれなさそうね?」
「いつもいつも、過保護にされてしまって。」
「つくしちゃん。」
「はい。」
「甘えられる、甘えてくれるのは、今だけかも、
しれないわよ。」
「え?」
「今は学生時代だから、皆様、自由が効くから。」
「そうですね。そうかもしれません。」
「あら、最後なのに、しんみりしちゃったわね。
皆様、お待ちかねじゃない?さあ、着替えて。」
「はい。」
あたしは、着物を脱ぎ、壁にあるハンガーに、かける。
そうして、仕事前に運んでいた荷物のなかから、
何枚か持ってきたワンピースの中から、一枚を取り出して、
着替えた。
「似合ってるわ。」
「ありがとうございます。」
さてと。
「気をつけて、帰ってね。」
「はい。」
本館のロビーに降りると、ざわりとなった。
ソファーで飲み物を飲んでいた3人が、
こちらを向く。
「牧野。ご苦労様。」
「つくしちゃん、おつかれ。」
いち早く寄ってきたのは、美作さん。
「お疲れさん。」
そういって、あたしの頭をポンポン。
もう。子供じゃないんだから。
「ん?これじゃもう、満足しないか?」
「え?」
「わかった。今度からは別の方法で。」
「あらら。つくしちゃん、地雷踏んでない?」
「そうかな?」
「うん。牧野。踏んでるよ。」
「…。」
いつもの口ぶりで話すのが、楽しい。
「そうだな。やっと、牧野のひとりごとが
聞けたよ。」
あたしは、顔が赤くなる。
覗き込んでいる、美作さんの顔。
美作さんの後ろから、二人の運転手さんが
やってくる。
「牧野様。お荷物を。」
あたしは、素直に手渡した。
「お願いします。」
「はい。」
それをきっかけに、みんな立ち上がる。
あたしは、みんなと一緒に仕事場を後にした。
女将さんが、微笑んで、見ていてくれる。
今日は、先に、美作さんが車に乗り込んで、
あたしは、窓を開けて、女将さんに頭を下げる。
「気をつけて。」
「はい。ありがとうございました。」
車は、静かに出発した。
ふいに、後ろを振り返ると、
そこには、一緒に働いた同僚たちが、
見送っていてくれていた。
ありがとうございましたという気持ちを込めて、
あたしは、頭を下げた。
横から、手が伸びてきて、頭をポンポンとされる。
「皆から離れる時間が必要だった?」
「うん…。」
「そうそう。つくしちゃん。」
「何?西門さん。」
「俺らがあきらんちにつく頃、司がNYから着くってよ。」
「へ?」
「居てもたってもいられなかったらしいぞ。」
「仕事を無理やり絡めて、ジェット飛ばしたみたいだよ」
「ってことで、これから家に直行だから。」
「もしかして、パーティってこと?。」
肩をすくめる皆を見て、あたしは、盛大なため息を付いた。
先ほど、元気に愛犬とお散歩してきました。
頬にあたる風が、冷たかったけど、
気分転換になりました。
今回は、皆から離れる時間最終回です。
それでは、いつものようにいつもの言葉を。
相変わらずの、
妄想なあたしの世界です。
妄想な世界なんて、と思う方は、
お読みになりませんように。
そして、
クレーム、苦情、ツッコミなどは、
ご遠慮下さいませ。
お互いに、
いい気分にはなりませんし、
私も凹みますから。。。
ご勘弁下さいませ。
----------------------------------------
皆から離れる時間。 第4話 帰る時。
女将さんに呼ばれる。
「牧野さん。」
「はい。」
「この間の、フランス人の方から、西門さんへ
ばれてしまったみたい。皆様、迎えにこられるそうよ?」
「・・・。」
はーーー。過保護なんだから。
女将さんは、つくしの大きな独り言にも慣れて、
苦笑している。
*******
いつものように、あたしはお客様へ振る舞う
ウエルカムドリンクを作っていた。
ご要望があれば、お茶を煎れるし、
どのドリンクも作る。
オープンキッチンで、飲み物を作っていた
時のこと。
玄関の外で、2台の黒い車が止まった。
そして、独特のエネルギー体が3つ、
ホテルの中に入ってくる。
あたしは、出来上がったドリンクを、
ウェイターさんに、持って行くように渡した。
彼らが入ってくると同時に、
ホテル内の空気が、ザワリとなる。
「あ。いた。」
「お。いたな。」
「つくしちゃん、発見。」
3人は、ホテルのソファに座り、
女将さんが近寄って行く。
「牧野の所行ってくる。」
「類。まだ牧野は仕事中だ。
行ったら、叱られるぞ。」
「そうかなぁ。」
「やめといた方がいい。」
「牧野と話したいのに。」
「元気なのはわかったんだ、」
「もう少し辛抱したほうがいい。」
「…。」
******
あたしは、すでにわかっていたから、
日本茶を煎れて、あたしが直接ソファに
向かった。
こ憎たらしいったら。
え?何がって?
ちゃんと、あたしが東京に帰る日に、
迎えにくるんだから。
「いらっしゃいませ。」
3人にお茶を出す。
「牧野。」
「よ。つくしちゃん。」
「牧野。久しぶり。」
あたしは、営業用のスマイルをする。
目で、仕事中と言って。
「何時まで仕事?」
「お昼までです。」
「わかった。待っとくよ。」
あたしは、軽く頷いて、頭を下げて、
もとのカウンターに戻る。
カウンターの中から、それぞれに合った
雑誌と新聞を持ち、あたしはまた、
近寄って行って、ソファのサイドテーブルに
置いてきた。
あたしは、仕事をしていたが、
ホテルに泊まりに来ていた、どこぞの
お嬢様たちが、3人に近寄って行く。
少し様子をうかがっていると、
どうやら、いつもの感じの…。みたい。
興味なさげなんだけど、どうなるか
わからないからなぁ。
さてと。どうするかな。
あ。そうだ。あそこならいいかな。
至急、女将さんに許しを頂いて、
3人に異動してもらうことにした。
「失礼いたします。」
「なんだ。」
「お部屋のご用意が出来ましたので、
ご案内いたします。」
「ちょっと、あたくし達、話しているのだから、
失礼じゃない。」
「いや。申し訳ない。こちらは、遊びに来ている
訳では無いので、もう失礼する。」
「案内してもらえるかな。」
「はい。かしこまりました。どうぞ。」
あたしは、スタスタと5ほど歩いて、促す。
*******
あたしが、3人を連れてきたのは、
図書室だった。
「へえ。結構、いいじゃん。」
「あたしは、もう少しお仕事がありますので、
時間まで、ごゆるりと。」
ちかくにいた美作さんに先ほどの雑誌類も渡す。
「牧野。ありがとう。」
「牧野。待ってる。」
「つくしちゃん、ありがとな。」
あたしは、にっこり微笑んで、
その場を後にした。
部屋を出た後、あたしは、ドアに掛かっている
プレートを、貸し切り中にしておく。
さてと、仕事仕事!
あたしは、いつものように、ウエルカムドリンクの
お手伝いをして、花をいけ替えて、
女将さんのあとをついて、挨拶に回る頃、
お昼になるところだった。
そしてあたしは、支度部屋で女将さんと
向き合っている。
「ありがとうございました。」
「こちらこそ、本当にお世話になってしまって。」
あたしは、いえいえと小さく首を振る。
「どれもが、良い経験でした。」
「家も、どれくらい、ピンチを救ってもらったか、
わからないわね。」
「とんでもない。同じ仕事場で働いているものが、
手伝っただけですから。」
「ありがとう。」
そう言って、女将さんは頭を下げた。
あたしも、慌てて、頭をさげる。
女将さんは、引き出しから封筒を取り出して、
あたしに、渡す。
「一ヶ月のお給料です。」
「確認させて頂きます。」
あたしは、女将さんが頷くのを見て、中を
確認して、話す。
「あの、多い気がするんですが。」
「大変良くして貰ったから、奮発しちゃったのよ。」
女将さんは微笑んでいる。
「ありがとうございました。」
「また、なにかあったらいらっしゃい。」
「はい。」
「でも、あの方達が、離してくれなさそうね?」
「いつもいつも、過保護にされてしまって。」
「つくしちゃん。」
「はい。」
「甘えられる、甘えてくれるのは、今だけかも、
しれないわよ。」
「え?」
「今は学生時代だから、皆様、自由が効くから。」
「そうですね。そうかもしれません。」
「あら、最後なのに、しんみりしちゃったわね。
皆様、お待ちかねじゃない?さあ、着替えて。」
「はい。」
あたしは、着物を脱ぎ、壁にあるハンガーに、かける。
そうして、仕事前に運んでいた荷物のなかから、
何枚か持ってきたワンピースの中から、一枚を取り出して、
着替えた。
「似合ってるわ。」
「ありがとうございます。」
さてと。
「気をつけて、帰ってね。」
「はい。」
本館のロビーに降りると、ざわりとなった。
ソファーで飲み物を飲んでいた3人が、
こちらを向く。
「牧野。ご苦労様。」
「つくしちゃん、おつかれ。」
いち早く寄ってきたのは、美作さん。
「お疲れさん。」
そういって、あたしの頭をポンポン。
もう。子供じゃないんだから。
「ん?これじゃもう、満足しないか?」
「え?」
「わかった。今度からは別の方法で。」
「あらら。つくしちゃん、地雷踏んでない?」
「そうかな?」
「うん。牧野。踏んでるよ。」
「…。」
いつもの口ぶりで話すのが、楽しい。
「そうだな。やっと、牧野のひとりごとが
聞けたよ。」
あたしは、顔が赤くなる。
覗き込んでいる、美作さんの顔。
美作さんの後ろから、二人の運転手さんが
やってくる。
「牧野様。お荷物を。」
あたしは、素直に手渡した。
「お願いします。」
「はい。」
それをきっかけに、みんな立ち上がる。
あたしは、みんなと一緒に仕事場を後にした。
女将さんが、微笑んで、見ていてくれる。
今日は、先に、美作さんが車に乗り込んで、
あたしは、窓を開けて、女将さんに頭を下げる。
「気をつけて。」
「はい。ありがとうございました。」
車は、静かに出発した。
ふいに、後ろを振り返ると、
そこには、一緒に働いた同僚たちが、
見送っていてくれていた。
ありがとうございましたという気持ちを込めて、
あたしは、頭を下げた。
横から、手が伸びてきて、頭をポンポンとされる。
「皆から離れる時間が必要だった?」
「うん…。」
「そうそう。つくしちゃん。」
「何?西門さん。」
「俺らがあきらんちにつく頃、司がNYから着くってよ。」
「へ?」
「居てもたってもいられなかったらしいぞ。」
「仕事を無理やり絡めて、ジェット飛ばしたみたいだよ」
「ってことで、これから家に直行だから。」
「もしかして、パーティってこと?。」
肩をすくめる皆を見て、あたしは、盛大なため息を付いた。