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あの人へと続く道1

2016-03-20 11:00:00 | あの人へと…。
お久しぶりです。
引っ越ししてから、1ヶ月経ちました。
少しは、落ち着いてきた感じです。
お料理が出来るようになったから、
少しという感じです。







さて、新しいお話をお届けします。
楽しんで頂ければ幸いです。










それでは、いつものようにいつもの言葉を。









相変わらずの、
妄想なあたしの世界です。
妄想な世界なんて、と思う方は、
お読みになりませんように。


そして、
クレーム、苦情、ツッコミなどは、
ご遠慮下さいませ。

お互いに、
いい気分にはなりませんし、
私も凹みますから。。。
ご勘弁下さいませ。













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あの人へと続く道1











道明寺と別れて、随分経った。
あれから、みんなとは違う方向の道を
あたしは、進んでいる。

みんなから離れて。
遠い街の中小企業に就職して。
事務員として働いている。

それでいいと思ったんだ。
あの時は。
でも、今は、少しさびしい。

みんなの牧野っていう声が、
浮かんでは消え…。

みんなと違う道になってから、
あたしも、人並みにいろんな事をした。

コンパにも行ったし。
普通の人とつきあってもみた。
ただ、変わらない毎日。
それが幸せだと思ったのだから。

でも…。
しばらく経って気づいたのは、
あの人がいないってことだった。
隣で微笑んでくれたあの笑顔が、
そばにいないってだけなのに。。。
こんなに寂しいなんて。。。

たまたま寄った書店で、
経済誌を手にとった。
そこには、キリリとした、
あの人がいた。

元気なんだ。良かった。

あの頃。
特に、離れる前。
あたしは、美作さんのことが、
好きだったと思う。
好きだった?
ううん。今も多分好き。
でも、それは叶わない想いだから…。

そんなことを考えながら、
事務仕事をしていたら、
社長室からおよびがかかった。

なんだろう。。。

クエスチョンマークを携えて
社長室のソファーに座った
あたしに、社長は笑った。

「何。大したことじゃないんだが、
牧野さんにと思ってね。」

社長は、テーブルの上に、
確かに、見覚えのある物を置いた。

「あの。。。」

「うん。お見合いの話なんだ。
何、そんなに畏まらないで、あってみる
だけでもね。」

「社長、あたしは…。」
「ん?」

あたしは、思い直して、続きを話す。

「いえ。なんでもありません。わかりました。」
「次の日曜日だから、宜しくね。」
「はい。」

その冊子には、キリッとした、
イケメンの人が写っていた。

一枚の用紙には、彼の簡単なプロフィール。

加納彰さん。。。30才。
職業。日本料理の料理人。
趣味。食べあるき。読書。

あたし、いいのかな。
でも、前に進まなくちゃ。。。。

「失礼します。」

あたしは、社長室をあとにした。