レイジーなガキ

小説、コミカルミステリー?下品なので要注意。カミサン伝説研究中。真面目に読んでも考えてもまして怒ってはいけません。

真END「永久」

2009-04-25 22:30:29 | 小説
真END「永久」

 「だば、正直に言うだす。
永久さんはドアの向こうにいるだすよ、
永久さんもう出てくるだすよ」と
フォフォフォあおむが大声で言うと、
 扉が開き、
 照れくさそうに永久が頭を掻きながら、
部屋に入ってきた。
 「永久、オタク本物か」
 いつきが言うと、
 永久はいつきに何か耳元で囁く。
 「本物だ、こいつ」
 いつきはそう言うと、
永久と握手をする。
 「動くなだすよ。偽あおむ」と
そのとき、剣をとろうとした髪のあるあおむを
フォフォフォあおむが剣を突きつけて、
やめさせる。
 「じゃあ、こいつが偽物のあおむなのか」と
 エイタが呟くと、
 「違うだす。僕は本物だす。
これからのために剣をとろうとしただけだす」と
 髪のあるあおむはなおも自分があおむだと言い張る。
 「永久、どっちが本物のあおむなんだ」と
 いつきが永久に訊くと、
 「本物がどちらかそれは俺にもわからない。
ただ、木太郎の前にいるあおむは悪い奴ではないと思う。
ここまで連れてきてくれたのは、そこのあおむだから」
 と永久は答えた。
(続く)

改作「最終結果と木太郎の選択」

2009-04-25 22:03:18 | 小説
改作「最終結果と木太郎の選択」 
 
 改作「結果発表と偉そうな木太郎」
に続きます。

 「では、最後の1票、行きます。
えー、なんと4番です。おめでとう。
その結果、2番、3番、4番、6番、7番各2票となりました。
そして、1番、5番は0票という凄い結果になりました。」
 とホウセイが言うと、
 木太郎は鼻をほじった後、
立ち上がり、
 「えー、ということですから、
僕が優勝者、準優勝者、
そしてビリを決めさせていいます」と偉そうに言う。
 「先生、この後、ゲームやりますか?
それとも、これでビリの207号室決めますか」と
 木太郎は何故かもとこに訊く。
 「木太郎くんはどうしたいの?」と
 もとこが訊くと
 「合宿最後の夜ですから、
できればゲームをやりたいです」と
 木太郎が言うと、 
 「そうね。最後の夜だもんね。
じゃあ、こうしましょう。
この後、ゲームをやって、
今回のビリとゲームのビリとで
207号室行きゲームをやりましょう、どーう?」と言うと、
 みんなうれしそうに拍手する。
 「やったあ、じゃあ、僕にちょっと時間をください」と
 木太郎は鼻をほじりながら、何か考えている。
 「早くしろよ」と
 おちたが催促すると、
 「うーん、結構悩むな」と
 木太郎が今度は股間を掻いた。
(続く)


第三弾リメイク「23番目のカミサン伝説とミカエルの仮面9」

2009-04-25 21:23:37 | 小説
第三弾リメイク「23番目のカミサン伝説とミカエルの仮面9」

 10分後、ひさめだけが登場した。
 「すいません。
みはるさんのぜんそくの発作がひどいので
私一人で原稿を読み上げます。
下手ですがお許しください」
ひさめは頭を下げると手にもった原稿を読み始めた。 
 「ちょうど事件が発生しなくなってから
100日目を狙って
カタロウとミカエルの仮面の人気に目をつけた
ある民放のテレビ局の某氏は
夜回りを生放送で中継したいとカタロウに申し入れたのです。
もちろんカタロウは喜んで承諾しました。
カタロウは夜回り開始前にインタビュー受け
「私は死ぬまでこの行為を続けます。
ですから、二度と同じ猟奇的殺人は起きません」と
豪語してしまったのです。
さらに調子に乗った
カタロウは自分の夜回りコースについて
つまらない説明をしながらその日の夜回りをしたのです。
しかし、翌日、30人目の被害者が出たのでした。
結局、カタロウはまた嘘つきカタロウとして
誰にも相手にされなくなり、
ミカエルの仮面を販売していた業者も倒産し、
その仮面もほとんどが捨てられてしまったったのです。
 もうみなさんも気がついたと思いますが、
あの不気味な格好をするだけでは、
猟奇的殺人防止の効果はないのです。
そうです。カミサンを唱えながら、
あの格好で歩くことがその必要条件だったのです。
嘘つきカタロウだけは
そのことに気づき日本中の人間にバカにされながらも
夜回りを続けたのです。
そのため、被害者は30人のままでとどまり、
ようやく真犯人が逮捕されたのです。」
 ここでひさめの話しが終わるのかと、
この話しを事前に入手していた賢明やケンタだけでなく
その場の誰もがそう思ったが、
続きがあったのである。
(続く)


第11弾「人食い猫の決起」

2009-04-25 21:05:26 | 小説
第11弾「人食い猫の決起」

 「おい、あそこをよく見ろ」
 「あ、あれは、人骨」
 「まだ、新しい、
しかも何かに喰われたみたいだ」
 「危ない」
 「助かった」
 「銃がなかったら」
 「でも、この大きな猫が、
何で人間を襲うんだ」
 「何、大阪で猫の大群が人間を襲っただって」
 「大阪?」
 「誰からの電話だ」
 「セイギからだ」
 「それで、被害はどうだ、えっ」
 「どうなんだ?」 
 「少なくとも20万人はやられたらしい、
自衛隊が出動して、どうにか治まったらしいが
まだ、状況がよく把握されていないらしい」
 「大阪だけじゃないといいが」
 「えっ、福岡も?まったく被害はわからない」
 「どういうことだ」
 「この異常気象と関係あるのか?」
 「返事がないのか」
 「とにかく、さっぱり状況がわからんらしい」
 「ここも大丈夫か?」
(続く) 
 

本編リメイク「木太郎地下へ行く2」

2009-04-25 19:55:16 | 小説
本編リメイク「木太郎地下へ行く2」

 階段を降りたところには、
また、重い回転式の取っ手が付いたドアがある。
 「ずいぶん厳重だな、核シェルターとして作ったのかな?」
 木太郎はぶつぶつというと同じ要領で、
扉を開けた。
 「ここにもダンボールを置きましょう」と
木太郎が言うと、キタジマが段ボールを置く。
中に入ると、
やや薄暗い照明の中冷たく爽やかな空気が流れている。
まずスイートルームのような作りの部屋に
 「これだけ見ると、立派なホテルじゃの」
 キタジマも驚く。
  何の対策のためか、部屋は広いが、
多くがピンク色の透明な硬質ガラスで各部屋は仕切られている。
ところどころ、鉄の扉があるが、
広くかつ明るく見せるよう設計されている。
 周りを見回すと、アスカの姿はない。
 「操縦室のような部屋がありますね。
まず、あそこへ言ってみましょう」
 木太郎はそういうと、
右方の隣の部屋にあたる操縦室のよう部屋に向かった。
ドアには鍵はかかってなく、
二人はすんなり、その部屋に入れた。
 そこには大きなデスクと、
正面には、7つのディスプレイが置いてある。
ディスプレイには画像が移っているが、
ほとんどが見た景色だ。
そう、門、玄関、屋敷の裏など、
屋敷の周辺を監視するために設置されているようだ。
 永久が死んだ隠し扉の前には
ヒトミ、アユメ、チウメの三人がいるがタヨウは見あたらない。
 ディスプレイの下にはボタンがある。
 また、テーブルの左にはリビング、
101などの番号の下にボタンがある。
試しにリビングのボタンを押すと、
 「おかしいな。誰もいないじゃないか。
キタジマさん、木太郎くん」と
 タヨウの声がする。
 「ここで、部屋の中を盗聴できるというわけじゃな」
 キタジマの言葉に、
 「先生、早くここに来てください」と
 木太郎が大声を出すが、聞こえるはずもない。
 「それより、アスカさんじゃろ」
 キタジマの言葉に
 「アスカちゃん、アスカちゃん」と
 木太郎が大声で叫ぶが返事はない。
(続く)
 

第三弾「真カミサン伝説?ニタロウ編の解釈3」

2009-04-25 18:30:52 | 小説
第三弾「真カミサン伝説?ニタロウ編の解釈3」

 「たしかに、
たくさんのカミサン伝説の中で実体を見せているのは、
山手線編だけです。
しかし、多数が正しいという論理は成り立ちません」
 賢明は彼らしい理屈っぽい話し方をする。
 「やはり、カミサン伝説を分析する場合も、
統計的なことからだけではなく、
論理的に分析しないといけないと思います。
先生が像に関するカミサン伝説が
真カミサン伝説ではないとする根拠に
像の具体的な内容が伝説上ふれられていないというのも
同様の理由で論理的ではないと思います」
 賢明のこの時点の説明を
ちゃんと理解している生徒はごく少数のようだったが、
賢明は話しを続けた。
 「今回のニタロウ編のポイントは
ニタロウが認識していた少女が消えてしまい、
その母さえ少女を知らなかったということです。
もし、カミサンという人間の目には見えないものの仕業だとすれば、
少女を消すだけでよく、
その母の記憶さえも消す必用はどこにもないはずです。
違いますか」
 「うーん」
 もとめは考え込む。
 「ねえ、賢明くん、
あなたは頭がいいから自分で言っていること
理解できているんだろうけど、
みんな多分、理解してないわよ。
あなたの考えを」と
 サヤが賢明のプライドを傷つけないような言い方をする。
 「そうそう、俺頭悪いからわからない」と
 ふうたが言うと、
ほとんどの生徒が頷く。
 「うーん、俺の説明が悪いか」
 今度は賢明が考え込む。
 「あのさ、
まず、先に賢明の結論をいったらいいんじゃない」と
 ふうたがまた言うと、
 「そうだなあ。その方がわかりやすいかなあ」と
 賢明はまた考え込んだ。
(続く)  

改作「結果発表と偉そうな木太郎」

2009-04-25 17:00:34 | 小説
改作「結果発表と偉そうな木太郎」

 改作「おしゃべりヒトメと結果発表」に続きます。

 「うーん、このまま行くと同点となり、
木太郎の意見で決まる可能性が出てきましたね。
女性のみなさん今のうちに、
木太郎に媚びを売っておくといいだすよ。
というのは、冗談です」と
ホウセイが言うと、
 木太郎は偉そうに鼻をほじる。
 ヒトメは何か言いたそうだが、
アスカに口を押さえられている。
 「では、後2票、一気に行きますよ。
えー、3番です。おめでとう。
大接戦ですので、まとめます。
これで、2番、3番、6番、7番各2票、4番が1票です。
これで、1番、5番の優勝はなくなりました。
下手すると地獄行きです」と
 ホウセイが言うと、
また、ヒトメが何か言いたそうに動くがアスカが止める。
 木太郎はますます偉そうに鼻をほじりだすと
ハナクソをヒトメに投げる。
 しかし、ヒトメもアスカも
木太郎が最終判断権を握っているのを
知っているので、苦笑いして我慢する。
 「じゃあ、ゲームもやりたい気がしますので、
さっさと発表しますか、よろしいですか」と
 ホウセイが言うと、
 女たちは息を止め、頷いた。
(続く)


第4弾リメイク「返してください2」

2009-04-25 16:06:59 | 小説
第4弾リメイク「返してください2」

 みつおの話しを訊いていたあおむは考えた。
 たしかに、この話しに覚えがある。
どこで聞いたんだっけと。 

 「どうした?あおむ」
 「いやどこかで聞いたような」
 「思い過ごしだよ。続けるぞ」
 「ああ」
 「そうしたらな、怒っている小男に向かって、
 女が、
 「バカになんかしてないわよ。
そういう笑い話しを思い出しただけよ」と
しらーと答えたんだ。
 でも
 「そんな笑い話し知らないですよ。
早く返してください」と
 小男はしつこく言うのさ。
 今度はホストが
 「えーと、そうだあんたの名前だけ教えてくれよ」
 「まさか、忘れたんですか。
まあ、名前なんていいですから返してください」
 「人間ど忘れはつきものだよ」
 「屁理屈はいいから返してください」
 「本当は嘘だろう」
 「僕が嘘をついているっていうんですか。
嘘なんかついてないから返してっください」
 「嘘じゃないなら借用書見せなさいよ」
 女も一緒になって、逆襲にでたのさ。
 しかし、小男も負けない。
 「返す気がないんですか。
でも、返してもらいますよ」
 「だから、借用書見せてって言ってるでしょう。
借用書見せてくれたら返すわよねえ」
 女はホストの顔を見てウインクする。
 「ああ、借用書見せろよ。
金じゃなくても本当に俺が借りたんなら、
借用書くらい書いてるはずだぞ」
 ホストも逆に攻めたてる。
 「本当ですね。
借用書を見せたら絶対に今すぐ返してくれますね。
忘れたなんていわないですね。
約束してくれますね。
もし、返してくれなかったら、
そこの女性のバッグを預かっていきますよ」
 小男が自信ありげに言う。
 「何で、私のバッグなのよ」
 「だって、返してくれるんでしょう」
 「そうだけど、たーちゃん大丈夫」
 「うーん、多分」
 「じゃあ、約束するわよ。
その代わり今借用書を見せなかったら
二度と現れないでね」
(続く)

第三弾リメイク「23番目のカミサン伝説とミカエルの仮面8」

2009-04-25 15:33:50 | 小説
第三弾リメイク「23番目のカミサン伝説とミカエルの仮面8」

 「カタロウが公表した時点では
はっきり言って、
まったく相手にされませんでした。
しかし、
カタロウの「今日も夜回りしました」の巨大掲示板への
カキコミが毎日欠かさず続き、
その間、猟奇殺人が一切行われなくなったことから、
少しづつネット上では話題になるようになりました。
そして、近所の人間が夜回りをするカタロウの姿を
ネット上に公開し、
何故かカタロウがしていた仮面は
ミカエルの仮面と呼ばれるようになってしまったのです。
また、ネット上ではそのミカエルの仮面には
魔よけの効果があるのではないかとの噂も広がりました。
こうして、
嘘つきカタロウは
いつのまにかヒーローのように扱われるようになり、
その仮面はミカエルの仮面として
ネット上販売されるようにもなってしまったのです。
ごほごほ、すいません、
ちょっとここで休ませていただけますか」と
 みはるが少し蒼い顔をして
もとめに休憩をお願いした。
実はみはるにはぜんそくの持病があったのだ。
 もとめはしかたなく
10分ほど休憩することにした。
(続く)

第?弾「直哉食料要員?」

2009-04-25 14:57:14 | 小説
第?弾「直哉食料要員?」

第?弾「妙案?」に続きます。

 「てめえ、教室に飾っておいたのをかっぱらったなあ、
これですべてパーだ」と
 もとえは怒鳴ると、
直哉の顔面にパンチを何発も入れる。
 「いいか、食料が消えたら、おまえを...」
 「やめるだすよ。本当に死ぬだすよ」
 「ごめんなさい。もう二度といたずらはしません」
 鼻血を出しながら直哉は泣いて謝る。
 「先生、大事な食料ですから、今殺したら鮮度が落ちます」と
 龍之介がとんでもないことを言う。
 「龍之介、てめえ」と
 直哉が言いかけるが、
 龍之介は直哉にそっとウインクする。
 「そうですよ。
先生、食料が足りなくなるまで
こいつは生かしておかないと」と
 ソウセキも同じことを言うが、
ソウセキの場合は本気のようだ。
 「そうだすな。
食料は冗談で終わるかもしれないだすが、
無駄なエネルギーは使わない方がいいだすよ」と
 あおむが言うと]
やっと、もとえは落ちつく。
 「直哉くん、後はおとなしくしてるんだすよ、
いいだすな」
 「そうだ直哉、
俺とソウセキで逃げないように両脇を抱えるから大人しくしてろ」と
 龍之介が言うと、
 直哉は泣きながら頷く。
 「わかったわ。今は許してあげるわよ。
その代わり、いざとなったらいいわね」と
 もとえは直哉を睨みつけた。
(続く)

本編リメイク「屋敷へ戻るか、逃げるか」

2009-04-25 13:49:50 | 小説
本編リメイク「屋敷へ戻るか、逃げるか」

 沈黙が続く中、
 「あのー、ここにいてもラチがあかないので、
一回屋敷へみんなで戻ったらどうでしょうか」
 タヨウが言う。
 「でも、お二人とも消えてしまったということは、
危険ではないでしょうか」 チウメがそういう。
 「そうね。男一人に女3人だけですし車もあるし、
とりあえず、この屋敷を出て、警察を呼びに行きましょう」
 ヒトミがそういうと、
 「でも、奥様、車の鍵はお持ちなんですか?」
 タヨウが訊く。
 「キタジマが持ったままだわ?
歩いて、携帯が通じるところまで、
みんなで、行きましょうよ」
 ヒトミがそういうと、
 「歩いて行くということは、
ここから、とりあえず逃げるということではないでしょうか、
それにヒラメさんをこのままにしていくのは心配ですし」
 アユメがいう。
 「逃げるというわけでは...確かにヒラメも」
ヒトミは憮然とした顔で言うが、
途中で黙り込んでしまう。
 「歩いて、来た道を戻るのも危険ですし、
やっぱり、屋敷へ戻った方がよろしいんじゃないですか。
私もキタジマさんと木太郎くんをよく探したわけではないですし」
 タヨウもそういう。
 ヒトミとチウメは黙っているが、
 「私もその方がよろしいと思います。
エイタさんもそのうち、戻ってくるでしょうし、
それから、考えた方が」
 アユメがそういうと、
 「じゃあ、お二人の意見を尊重して、
屋敷に戻りましょう」
 ヒトミの意見にチウメも頷く。
(続く)

第12弾「ようやく揃った5人とワインとチーズ」

2009-04-25 13:46:58 | 小説
第12弾「ようやく揃った5人とワインとチーズ」

 あほむとかおむがほぼ同時にトイレから出てくると、
 ダイニングの上には
たくさんのチーズといかにも古そうで
高そうな赤ワインが2本置いてあった。
 「うーん、おいしそうなチーズだすな。
出すものだした後だすし、
たくさんいただくだすか。
だすが、ワインはこのままだすか」
 「兄さん、
この女中さんにアレを求めるのは無理ですよ」
 「そうだすな」
 「アレってアレですねえ。
サルエ、いつものアレは」
 「アレはご主人様いえ失礼しました。
サンタロウがやってましたので」
 「いいだすよ。そこまでは、
ついでに、僕が栓を抜くだすよ、
おー、どちらもボルドーだすな。うーん?」
 「兄さん、もういいでしょう」
 「わかっただすよ」
 あほむがワインを自分で開けて、
テイストすると、
サルエにチーズを5種類も指さして、用意させる。
 「そんなに召し上がるんですか」と
 ウメナがびっくりすると、
 「フランスでは普通だす」
 「そういえば、サンタロウもそんなことを」と
 マツメが呟く。
 「チーズもサンタロウが自分で用意してたんだすか」
 「はい、ご主人いえサンタロウが選んで、
私がカットしてました」
 「そうだすか、で、このチーズは」
 「サンタロウが知り合いから送ってもらってました」と
 マツメが答える。
 「かおむはどうするだすか」
 「じゃあ」と
 かおむも5種類くらいのチーズを選んだ。
 「みなさんは食べないのですか」
 「私はこのニオイが」と
 タケノが言うと、
 「私はこの食感が」と
 マツメが答える。
 「もったいないだすなあ、
じゃあ、残りはおみやげにいただいてもよろしいだすか」と
 あほむがずうずうしいことを言うと、
 「どうぞ、どうぞ、よろしかったら
後でワインも地下で選んでお持ち帰りください。
どうせ、処分いたしますので」
 「それはありがたいだすな。
下にはもっといいワインが
たくさんあっただすからな」
 「サルエ、
最高級のワインをお出しなさいと言ったじゃない。このー」
 「サルエさんは悪くないだすよ。
高いからおいしいとは限らないだすよ。
ワインは好みもあるんだすよ」
 「そうです。気にしないでください」 と
 かおむもサルエを庇う。
 「そうおっしゃていただければ」と
 マツメはすまなさそうに頭を下げる。
 そうやってる間にあほむとかおむはチーズを平らげ、
ワインを二本とも空けてしまった。
 「ふー、満足だす。だば、宝石を探すだすか」と
 真っ赤な顔のあほむは立ち上がった。
 「あのー、この屋敷にあるんですか」と
 マツメは訊いた。
(続く) 

カミサン伝説18「幸福の像編4」

2009-04-25 12:32:53 | 小説
カミサン伝説18「幸福の像編4」

 「どう、私の作戦」
 「さすが詐欺師を騙そうなんて
根っからの詐欺師だすな」
 「けなしてるの、褒めてんの」
 「もちろん、褒めてるだすよ」
 ぶるっていたもとえだったが、
ある悪知恵を思いつき急に強気になっていた。
 「あとは、あなたの口と教え子次第ね」 
 「任せるだすよ。頭も容姿は悪いだすが、
ロボットのように動くのだけが取り柄だすから」
 「どちらが?」
 「もちろん、子分だすよ。
まさか、僕だと思っただすか」
 「ノン」
 「あはは、
じゃあ隠しカメラと盗聴器を仕掛けておくから
よーく僕の腕前を見るだすよ」
 「最初は任せたわよ、あおむ先生」
 
 サギエは例のインチキ像を
20個持ってくるようにメールで注文され、
半信半疑であったが、指示された場所へ行った。
 たまにそのまま買うバカもいるが、
値段が値段だけに直接みたいとか
グループで購入する人間がほとんどなので、
出張販売も珍しくないのであるが、
20個という大量注文は初めてだったので、
サギエは少し警戒していたのである。 

 呼び出されたビルの3階へ行ってみると、
そこは進学塾だった。
 鍵のかかってない扉を開けて、
サギエが中へ入ると、
いかにも頭の悪そうな浪人生風の男たちが
椅子に腰掛けてサギエの顔を見るなり、
何かこそこそ言っていた。
 「写真と違って、ブスじゃないかよ」
 「それより、何度、あの貧乳」
 「足を見ろ、俺より短いぞ」
 「本当に今年試験受かるのかよ」
 サギエはいつものことなので、慌てず、
 「えー、本来は教祖様ご自身が伺うべきところですが、
教祖様はあのとおりお美しいので、モデルもやっております。
 今日は急なご注文でしたので、
私のような不細工が伺い、
恐縮ですが、
私が代理で商品のご説明をさせていただきます。
この像は数に限りがありますので、
無理にご購入いただかなくても結構ですので、
商品の説明だけさせていただきます」と
 サギエが頭の悪そうな生徒に説明を始めたところへ、
異臭と共にあおむが登場した。
(続く)


第三弾リメイク「23番目のカミサン伝説とミカエルの仮面7」

2009-04-25 11:57:47 | 小説
第三弾「23番目のカミサン伝説とミカエルの仮面7」

 「カタロウは生首を手に入れる方法を考えました。
一つは誰かを殺害して、首を切断することです。
もう一つは、死んでいる人を見つけて、
首を切断して首だけ盗むことです。
しかし、それは現実的なことではありません」
 ここでキミカの顔が急に暗くなったことを
生徒たち全員は見逃さなかった。
 「カタロウは考えました。
自分を除く、目撃証言は生首を持っていませんでした。
だから、不気味な仮面に羽根をつけ、
ブーツを履いて「カミサン、カミサン、カミサン」と言って、
夜道を歩くことにしたのです。
はっきり言って、嘘つきカタロウはおバカです。
毎日午後11時くらいから午前2時くらいまで
夜道を歩き続けました。
しかし、10日続けても、夜回りの警察官も
最初だけカタロウの顔を確認しただけで、
2日目以降は警察官はおろか近所の住人もまったく相手にしません。
ネットを検索してもそういうカキコミはありません。
他方、猟奇的殺人事件もその間は起きなかったのです。
カタロウは考えました。
もしかしたら、
このまま、毎日続ければ、
猟奇的殺人事件はもう起きないのではないかと、
また、自分がみたあの不気味な人間は
殺人鬼ではなく首を運んだだけではないかと。
 カタロウは近所の人間にバカにされながらもその行動を続けました。
そして、ついには60日間も続けたのです。
一方猟奇的殺人事件は
カタロウがその行動をはじめてからは
一度も起きなくなったのです。
猟奇的殺人事件が起きなかった最長期間は41日ですから、
カタロウが自分の行動のせいだと思いこむのも
あながち不自然ではありませんでした。
 そして、カタロウはその時点で初めて
その事実をネットで公表したのです。
ただし、場所は公表しませんでした。」
 みはるはまた水を飲む。
(続く)

改作BADEND10「おしゃべり木太郎とオオシマ」

2009-04-25 10:30:46 | 小説
改作BADEND10「おしゃべり木太郎とオオシマ」

 改作「おしゃべりヒトメと結果発表」に続きます。

 「やっぱりパソコンの画面で見ると、
歳がでますね」と
 木太郎がもとこともとめを見ながら、
にやけて言う。
 「木太郎、失礼だよ」と
 おちたが言うと、
 「わかったぞ、
1番と5番がもとこ先生ともとめ先生だ」と
 くそたが鋭いことを言う。
 「じゃあ、
207号室行きは多分もとこ先生だな」と
 木太郎が思わず言ってしまう。
 ガシャン!
 「何の音だ?」
 ホウセイが叫んだとき、
後ろになんとオオシマが斧を持って立っていた。
 「うわー」と
 木太郎が叫んだ瞬間、
オオシマは木太郎の額を斧でかち割った。
(続く)