レイジーなガキ

小説、コミカルミステリー?下品なので要注意。カミサン伝説研究中。真面目に読んでも考えてもまして怒ってはいけません。

真END「二人の永久」

2009-04-23 22:30:30 | 小説
真END「二人の永久」

 木太郎は少し考えた後、
「永久にもダミーがいた?
ということは、永久が黒幕なのか」と
 フォフォフォあおむに訊く。
 「ダミーの存在と黒幕かどうかは別だすな、
それはまだわからないだす。
それより、永久さんが二人いたのは理由がわかっただす。
何故なら、棺の中と例の隠し扉両方にいるのは不可能だからだす」
 「そういえば、俺が開かずの扉を開けるまで
永久はその中にいたんだ。
でも、いつきは棺の中永久を見たんだ、
永久が二人いれば辻褄はたしかに合う」
 「おい、あおむ」
 「僕があおむだす」
 「違うだすよ。僕があおむだすよ」
 二人のあおむはにらみ合う。
 「じゃあ、木太郎の前のあおむ、
何故、ここで死んでいる永久がダミーだと断言したんだ」
 「それはだすな」
 とあおむは言いかけた。
(続く)

改作BADEND8「変な仮面3」

2009-04-23 22:10:14 | 小説
改作BADEND8「変な仮面3」

 改作BADEND8「変な仮面2」に続きます。

 「木太郎くん、
あの仮面本当にトイレにあったの」
 もとこはしつこく訊く。
 「僕は本当にウンコはしてないですよ」と
 木太郎は違う疑いをかけられていると
思ってそう答える。
 「そう」と
 もとこは考え込む。
 「ということは、オオシマが」
 「先生、オオシマさんがどうしたんですか」と
 おちたが訊いた瞬間、
 もとめの顔は青ざめていた。
 おちたが振り返ると、
そこには斧を持ったオオシマが立っていた。
 「やめなさい。オオシマ」と
 もとこは言うが、
 オオシマはもとめに近寄る。
 もとめはその瞬間逃げたが、
オオシマはもとめを追いかける。
 そして、玄関から外へ出たもとめの後を
オオシマは追っていった。
 「先生、どうなってるんですか」
 「木太郎くん、あの仮面は憎しみの仮面というのよ、
あの仮面を一度被ると、
憎い人間を殺すまで我には返らないの」と
 もとこは冷静に言ったように見えたが、
アスカと永久にはもとこの目は笑っているように見えた。

 その後、2階のアユメの部屋で
アユメの惨殺死体とヒトメの自殺した死体が、
 そして、屋敷の近くの原っぱでは、
同じく惨殺されたもとめと自殺したオオシマの死体が、
それぞれ発見された。
(終)

第11弾「襲われたウイルス開発研究所」

2009-04-23 21:01:05 | 小説
第11弾「襲われたウイルス開発研究所」

 「どういうことだ」
 「皆殺しだ」
 「これは人間の仕業ではない」
 「獣か?」
 「内蔵が喰われている」
 「間違いない獣だ」
 「うっ」
 「こっちは骨と髪しかない」
 「何が起きたんだ」
 「ウイルスのせいか」
 「ウイルスで人間が獣化したのか」
 「これじゃあ、誰が誰だかわからない」
 「さっさと逃げよう、次の研究所へ急ごう。
さっきの推理が正しければ、
教授を殺した犯人はそこにいるはずだ」
(続く) 

本編リメイク「木太郎再び推理する」

2009-04-23 18:00:24 | 小説
本編リメイク「木太郎再び推理する」

 他方、木太郎はエイタに鍵を取られたあと、
暗がりの中、鍵の閉まっていない玄関の扉を開け、
管理人室の中へ入ると
先ほど降ろしたブレーカーをまた上げた。
 そして、先ほど掛時計をはずした扉の前にたち、
先ほどの数字をその数字の回数だけ押し、
♯を押した。
 カチッと音がすると上の窪みに右手を入れ、
中の取っ手を引く。
 先ほどと同じように少し重いが壁に紛れていた隠し扉が開く。
 扉が全開すると同時に先ほどと同じように照明がついた。
 今度は木太郎は扉を半分くらいまで閉めた。
すると、照明は消えた。
 「そうか、ここは、扉が半分くらい開くと、
照明がつく仕掛けか。」
 木太郎はそうつぶやくと
 「半分開けば、充分人が入れるな。」と
中に入りかけるがやめる。
 「畜生、誰か連れてくればよかったな。
一人で実験も地下へ行くのは危ない。
それにしてもいつきの前に地下に行った奴がいるし、
ここから最近地下に行った奴もいる。
だが、永久はあそこからここへは入れなかった。
他方、永久とアスカちゃんが一緒なら
アスカちゃんはここまでは来たのか、
それとも永久だけあそこに別途閉じこめられたのか、うーん」
 木太郎はそう呟いた後、次のような推理をした。
 まず、永久とアスカちゃんはあそこまで一緒に行って、
前の扉と同じように、暗証番号の解読に成功した。
アスカちゃんがこの先の空間に入ったところ、
何らかの原因で、永久がこの先に入る前に
この先の空間の左の扉が閉じられてしまった。
 この先にはアスカちゃんがいたので、
センサーが働いて、
結局、永久は、先ほどの自分と同じように、
開かずの扉と同じく空かずの扉の間の
あの場所で閉じこめられることになり窒息死した。
 懐中電灯が壊れていなかったのは、
何度か試して自分と同じ結論に達したので、
永久自らスイッチを切ったのだろうか。
もしかしたら、その後眠ってしまったのかもしれない。
 そして、いつまで待っても永久が来ないことに
不安を覚えたアスカちゃんはこの先に進んでしまったのか。
 しかし、それだと、
永久の死は単なる偶然の事故死ということになる。
 いつきの前に地下に降り、
この扉を自分の前に開けた人間についての説明がつかない。
 それに、そんな簡単に窒息死するのか。
 懐中電灯が消されていたのも説明はつくがなんかしっくりこない。
 その時、
 「まさか」
 木太郎はある恐ろしい可能性を思いついた。
 もし、永久の死が事故死ではなかったら
懐中電灯を消したのが永久ではなかったとしたら?
 やはり、地下室へ行くしかなさそうだ。
もちろん、棺の中身の確認も。
 木太郎はそう考えると
ヒトミのところへ一旦戻ることにした。
(続く)



第三弾リメイク「23番目のカミサン伝説とミカエルの仮面2」

2009-04-23 17:33:07 | 小説
第三弾リメイク「23番目のカミサン伝説とミカエルの仮面2」

 「フォフォフォ。さあ、殺せ。
フォフォフォ、わーやっぱり駄目です。
みはるさんやってください」
 いきなり、ひさめが自ら話しをするのはあきらめる。
 「やだー、ひさめ。何回も練習してたのに」
 「なんだよ、フォフォフォって」
 ふうたが大笑いする。
 「失格、失格」
 今度はケンタが言う。
 「それないでしょう。
まだ時間残っているんだから、
こうなったら、演出なしでたんたんと話すわよ。
先生いいでしょう」と
 みはるが言うと、もとめは頷く。
 「ごめんなさい。みはる」
 ひさめが泣きそうな顔で言う。
 「いいわよ。ひさめに任せた私が悪いのよ」
 「怒らないでよ。みはる。ごめんなさい」
 「だから、怒ってないって言ったでしょう」
 「怒ってるじゃない」
 「喧嘩するなよ」
 たまおが股間を掻きながら笑って言う。
 「もう、ひさめは黙っていて、
これから私が話すから
それに人が真面目にやろうとしてるのに笑わないでよ」と
 怒るみはるに、
泣き顔のひさめが好対照な姿が面白いので、
下を向いて笑いをこらえている生徒もいた。
(続く)

第?弾「妙案?」

2009-04-23 17:09:57 | 小説
第?弾「妙案?」

 「そうよ。サヤちゃんの所まで行って、
もとめ姉さんの部屋に行くの。
そこの様子を私の部屋から聞こえるようになっているから、
どうにかして残った4人を
私の部屋に誘導して扉の開け方を教えるのよ」
 ともとえは簡単に言うが、
 「うーん、だすが、
どうやって残った4人をもとめ先生の部屋に行かせるんだすか」
 と
 あおむが首を捻ると
 「無理だなあ」と
 直哉がつぶやいたところを
龍之介に足を踏まれる。
 「あっ、そうだ。何だ簡単な方法あったわよ。
モニター室へ行きましょう」と
 もとえはモニター室へ4人を連れて行く。
 「凄いだすなあ。リビングと外がみえるんだすな」
 「こうすれば、リビングや各部屋の声も聞こえるのよ」
 もとえは名前が書かれた下のボタンを押す。
 「静かだすな」
 「やすおの部屋は」
 「うーん、静かだすな。もう寝ただすかな」
 「ソラの部屋は」
 静かだすな。
 アリハの部屋もひさめの部屋も静かだった。
 「露店風呂にでも入ってるだすよ」
 「本当、こっちは閉じこめられているというのに」と
 もとえはおもしろくなさそうに言った後、
モニター室前のマイクに向かって
 「あーあー、只今マイクのテスト中」と
 言うと、
 「アーアー、タダイママイクノテストチュウ」と
 変な声がどこかから聞こえる。
 「あら」
 「アラ」
 「うーん」
 「ウーン」
 「直哉のところから聞こえるぞ」と
 龍之介が言うと、
 直哉はばつの悪そうに
変な仮面をジャージの下からそっと出した。
(続く)

改作BADEND9「遅いヒトメたち」

2009-04-23 15:24:15 | 小説
改作BADEND「遅いヒトメたち」
 
 改作「あぶなかったノート」に続きます。

 「それにしても、みんな遅いなあ」
 「もう飽きてきたよ」
 数十分たつが、女子たちは現れない。
 「見てこようか」と
 おちたがそう言ったとき、
 もとこ、もとめ、レイカ、
チウメが疲れた顔で戻ってきた。
 「先生どうしたんですか」と
 おちたが訊くと、
 「あの二人おかしいわよ」と
 もとこが言うと、もとめたちも頷く。
 「どういうふうにですか」と
 またおちたが訊く。
 「禁断の愛ね」と
 もとこが言うと、
 「ま、まさか」と
 木太郎が驚く。
 「あの3人がですか」と
 ホウセイも驚く。
 「先生だけじゃなかったんですか」と
 永久が口をすべらせる。
 「何?」
 「いえ、
先生だけがもてるわけじゃないですかということです」と
 永久はごまかす。
 「ああ、そういうこと。
そうじゃないのよ。
あのヒトメちゃんが
何故かあの二人にはモテるのよ、
そうだ、くそたくん気をつけないと」と
 もとこが言うと、
 「そう、そう、逃げた方がいいかも」と
 レイカももとこの発言を肯定して言う。
 「何で、くそたの奴が、訳わからないですよ」と
 今度はホウセイが言う。
 「まあ、四角関係みたいなものね。
くそたくん今のうちにどこかに隠れなさい」と
 真面目な顔でもとめが言う。
 「何で俺が、何も悪いことしてないんだけどなあ」と
くそたが首を傾げた。
(続く) 


本編リメイク「疑惑」

2009-04-23 14:59:01 | 小説
本編リメイク「疑惑」

 「何故、エイタさんが、
永久さんが亡くなったことより、
永久さんが亡くなっていた場所に
こだわるのですか?
先生?
友人が亡くなったということにショックを受けるのが
普通ではないですか?
実際に自分の目で確認するのと、
聞いたり、推理したりするのとでは、
違うのではないでしょうか?」
 アユメが珍しく、タヨウの意見に異論を述べる。
 「たしかに、アユメさんの意見は正論だと思いますわ。
でも、私だけのカンかもしれないですけど、
エイタさんは永久さんの死については
そんなに悲しんでいたようには見えないんです。
あの地下室で、いつきさんだけ助けて逃げてきたということは、
はっきり言って彼にとって、
永久さんを本当の友人だと思ってはいない、
それだけのことじゃないかしら」
 チウメは自分の意見を率直に言う。
 「ですが、
それなら、なんで、
比較的冷静なエイタさんがあんなに動揺したんですか?
僕には、いつきさんがいなくなったときから、
エイタさんを見てますが、
あの取り乱しようは異常だと思いますが?
友人とかそういうレベルの問題ではないと思います」
 タヨウは、あくまでも自分の意見を貫く。
 「不思議ですわね?
アスカちゃんが消えたことに冷静なお二人が、
友情にこだわるとは」
 ヒトミが皮肉めいてそう言う。
 「そ、それは」
 チウメもアユメも口ごもる。
 まるで、
二人がアスカについては友情を否定しているかのように。
 「それに、
お二人は永久さんが亡くなったことにもクールね」
 ヒトミはさらにだめを押すように嫌みをいう。
 「そ、そんなひどい、お母様」
 アユメは言い返すがチウメは黙っている。
 「恐れ入りますが、
まずは、警察を呼んだ方がよろしいかと」
 キタジマが小声で言う。
 「あーた、まだ、警察呼んでなかったの?」
 ヒトミはそういうとキタジマのおでこを叩く。
 「す、すいません、
今すぐ、呼んで参ります」
 キタジマはそう言うと、ぺこりと頭を下げて、
屋敷の方へ走って行った。
 「キタジマはいざという時気がきかないのよね」
 ヒトミは愚痴をこぼす。
 ヒトミの一言で、場は緊張するが、
 「あのー、永久さんは殺されたんですか?」
 アユメが駄目を押す。
 「あーた、きれいなお顔している癖に鈍いわね。
先生がエイタが永久くんを殺したって、
遠回しに言っているじゃない?」
 ヒトミはそう言うと、アユメを睨みつける。
 「いえ、僕はそこまで...」
 タヨウの弁解の声は限りなく、
ヒトミには聞こえないほど、小さかった。
 そして、キタジマが屋敷へ戻ると
同時に永久とヒラメがいる空間への扉は静かに閉まりかけていく。
(続く)



第12弾「ウメナとサルエ」

2009-04-23 14:47:11 | 小説
第12弾「ウメナとサルエ」

 「はい、なんでしょう」と
 ウメナが2階の自分の部屋から降りてくる。
 「一緒にワインとチーズをいただくだすよ」
 「はあ?」
 「何やッてんのサルエ、早くチーズとワインを」
 マツメはサルエをまた怒る。
 「はい、すいません。急ぎます」
 サルエはそう言うと、
キッチンへ行った。
 「最高級のワインとは何だすか」と
あほむが笑って訊く。
 「実は私正直ワインには詳しくないんです。
地下のワインはサンタロウの趣味で」
 「じゃあ、どうするだすか」
 「近いうち、売却しようと思っていまして、
知り合いがフレンチレストランをやっていまして、
欲しいというもんですから」
 「そうだすか」
 「サルエさんは
どうやって最高級のワインを捜すのだすか」
 「サンタロウは番号で指示してました。
サルエはバカですから、
サンタロウが棚にA-1とかいうように番号をつけていました。
しかし、高いワインと安いワインでは場所が違うので、
サルエにもそのくらいわかるでしょう」
 「そういうことだすか」
 「たしか、サンタロウとタケノは
ワインに毒を入れて心中したんでしたよね」
 「ええ、でもどこからその情報を」
 「兄の極秘ルートですよ」
 「さすが先生」
 「遅いだすな」
 「ウメナ、サルエちょっと見てきて」
 「やっぱり、A-1とかそう言わないと
サルエじゃわからないんじゃない?姉さん」
 「あーそうだったかもね、早くね、すいません。
もう少しお待ちください」
 「それで、先生、宝石のありかは?」
 「ワインとチーズをいただいてから、お話しするだすよ」
 とあほむが笑う。
(続く)

第三弾リメイク「23番目のカミサン伝説とミカエルの仮面」

2009-04-23 14:27:52 | 小説
第三弾リメイク「23番目のカミサン伝説とミカエルの仮面」

 「それでは、私みはるから発表します。
題材は23番目のカミサン伝説です」と
 みはるが言ったとたん周囲がざわつく。
 「本当かよ」
 ケンタが疑いの目で二人を見ると、
 二人はにこっと笑って、
 「あら、ケンタくんもそうだったの、残念ね」と
 みはるが笑う。
 ケンタは
 「まあ、話してからそういう口を聞けよ」と
 不機嫌そうに言うと、
 「ケンタくん、そんなにむくれないで
聞いてあげましょう」と
 もとめが優しく言うと、黙って頷く。
「23番目のカミサン伝説は「ミカエルの仮面編」
と名付けます。そこにかけてある仮面こそ、
実はミカエルの仮面です」と
 みはるは教室の左側にかけてある
不気味な仮面を指さして言う。
 「ミカエルって大天使の?」と
キミカが訊くと
 「そうミカエルという名前自身はそのとおりです。
しかし、その仮面は大天使ミカエルの絵等を
模倣して作られた仮面ではありません。
まったく無関係です」
 「よくわからない話しですねえ」と
 またキミカが言うと
 「とにかく、話しを聞きましょう。
それから、質問に移りましょう」と
 もとめが言うと生徒達は頷く。
 「今までのカミサン伝説には、
像が出てくるものと像が出てこないものの
二通りしかありませんでした。
仮面が出てきたのはこの話しが初めてです。
しかも、それがカミサンに関する仮面ではなく、
あの大天使ミカエルと同じ名前の「ミカエルの仮面」というのが、
これまでのカミサン伝説とは大きく異なるのです。
この仮面が「カミサンの仮面」であれば、
カミサンの像を題材とした
カミサン伝説の亜種と考えられますが、
「ミカエルの仮面」であり、
また、その内容は「カミサン」に関するものでありますから、
23番目の「カミサン伝説」と評価されていいものと思われます。
ただ、このカミサン伝説は
22あるカミサン伝説の中でも
極めて残酷なものかと思います。
話しの方はひさめさんにお願いします。
では、ひさめさんよろしく」
 そのとき、
 「たしか、ひょうきんな仮面編っていうのが
なかったっけ」と
 たまおが鼻をほじりながら呟くと、
 「いいから黙ってろ」と
ケンタが何故か、たまおを制した。
(続く)

カミサン伝説18「幸福の像編3」

2009-04-23 11:01:35 | 小説
カミサン伝説18「幸福の像編3」

 「大変だすよ。
偽物が一つ5万円でネットで売り出されてるだす」
 「どれ?見せて、見せて」
 「これだすよ」
 「これ、私の顔にそっくりじゃないのよ」
 「スタイルもよく美人に撮れてるだすよ」
 「そういう問題じゃないでしょう」
 「そうだすな」
 「うーん、誰かがパクったんだわ」
 「警察に訴えるだすよ」
 「それはまずいわよ。
こっちもインチキなんだから」
 「そうだすなあ」
 もとえとあおむは考え込む。

 「そうだす。
きっと、僕たちから過去に買ったことがある人間が
売りに出したんだす」
 「でも、買った人間は今も像を磨いてるはずよ」
 「そうだすなあ。
それに、ネットには像は載ってないだすなあ」
 「そうよ。噂を聞いた人間で私の顔を知ってる奴よ、
それか結局買うのをやめた奴よ」
 「どうするだすか」
 「どこかに部屋を借りて、そこから注文するの。
それで、誰だか調べるのよ」
 「いい考えだすが、宅急便みたいだすよ」
 「直接みたいとメールを出してみるのよ」
 「うーん、どうだすかな」
 「とにかく、早く、これをやめさえないと、
私らも捕まるかもしれないわよ」
 「何でだすか」 
 「だって、インチキだもん」
 「そうだすかな、
今のところみんな幸福になってるだすから
その人たちは訴えないだすよ」
 「でも、既に販売していて、
まだ3ヶ月たっていないのもたくさんいるし、
これをネットで見たら」
 もとえは考えただけでもぞっとした。
(続く)

改作「あぶなかったノートPC」

2009-04-23 10:05:48 | 小説
改作「あぶなかったノートPC」
 
改作「ラストコンテストの結果発表2」に続きます。

「あらあら、ハンカチ王女を巡って三角関係ね。
パソコン適当に見てていいわよ」と
 もとこが男子生徒たちには訳のわからないことを言うと、
レイカとチウメを連れて、ヒトメを追いかける。
 そして、もとめも、もとこの後をついていく。

 「何だ?」
 「何が三角関係?」
 「今のうちだ、パソコンは俺が預かった」と
 木太郎がノートPCを一人占めしようとして誤って
PCを床に落としかける。
 「おっと、セーフ。抜け駆けはいけませんな」と
 ホウセイがぎりぎりPCの落下を防ぐ。
 「あぶなかったなあ」と
 永久は額をハンカチで拭く。
 「うん、もし壊していたら、あー、怖」と
 おちたも想像だけでぶるってしまった。
 くそたも、もとこの性格を知ってるので、
 「木太郎、今度こんなマネして、
PC壊したら殺されるかもしれないぞ」と
 脅す。
 木太郎は鼻をひくひくさえながら、
股間を掻いてごまかす。
 「さあ、先生が来るまでゆっくりみよう」と
 ホウセイが気を取り直して声をかけた。
(続く) 


本編リメイク「残された5人」

2009-04-23 08:31:40 | 小説
本編リメイク「残された5人」

 「何が起きたの?」
 冷静なはずのヒトミが少し取り乱す。
 「奥様、どうやら殺人鬼というより、
悪魔がこの屋敷には潜んでいたようです」
 キタジマも平常心を失ったような言い方をする。
 「悪魔?キタジマ、どういうこと?」
 ヒトミがキタジマを睨みつける。
 「はっ、失礼しました。
とにかく、ワシも何が起きたのわかりませぬ」
 キタジマは慌てて、頭を下げる。
 「みなさん、落ち着いてください。
われわれまで、取り乱してどうするんです」
この中で、一番の部外者かもしれないタヨウが冷静に言う。
 「永久さんが亡くなって、
一緒に行動を共にしていたアスカさんが消えた。
今はこの事実だけを冷静に受け止めてください」
 冷たいくらいに、
タヨウは皆が口に出せなかった言葉を発する。
 「アユメさん、チウメさん、
アスカさんはここにはいないだけです。
永久さんとは違います。事実だけを冷静に考えてください」
 タヨウは落ち着いてそういうが、
アユメもチウメも口には出さないだけで、
表情は完全に動揺している。
タヨウは彼女たちの表情を見て、
次の言葉を探すがいい言葉が見つからない。
 「あの比較的冷静なエイタも
何であんなに取り乱したのかしら」
 さすがに年の功もあり、
少し落ち着いたヒトミが率直な疑問を口にする。
「エイタが最初に、
永久さんとアスカさんはもうこの世にはいないと
冷静に話しだしたのよね」
ヒトミは呟くように、首を傾げる。
 「みなさま、ちょっと、外へ出ましょう」
 タヨウは、壊れた木太郎、
永久を抱いて泣き続けるヒラメを置いて、
他の4人を連れて、表へ出た。
 「お母様、エイタくんは、
永久くんが亡くなったことにショックを受けたということより、
永久くんがこの場所で亡くなっていたことに
動揺したんではないでしょうか」
 タヨウは自分の意見を口にする。
(続く)  



第三弾リメイク「第1回発表会」

2009-04-23 07:01:15 | 小説
第三弾リメイク「第1回発表会」

 教室には既に生徒全員が揃っていた。
 集合時間ぴったりにもとめが
いつもと同じように黒いロングドレスを着て現れた。
 「こんにちわ。どう?みなさん、まとまった。
楽しみにしてるわ。じゃあ、早速、発表を始めましょう。
順番はどうしましょう?」
 「はい、じゃんけんで決めるといいと思います。
グループから代表を出して、
勝った順から好きな発表順を選べばいいと思います」と
 ケンタが言うと、
たまお、ふうた、みはる、ひさめが拍手する。
 「反対の方いるかしら、いないようね。
じゃあ、じゃんけんで順番決めましょう。
じゃあ、代表は前に出てきて」と
 もとめが言うと、ふうたとみはるがすぐ出てくる。
そのあと、永久、キミカの順で現れる。
 「じゃあ、1回戦勝負よ。私が声をかけるわよ。
じゃあ、いい。じゃんけんぽん」
 「やったあ」
 ふうたがおおげさにガッツポーズをして
 「負けた」と
 永久が脱落する。
 「じゃあ、次、じゃんけんぽん」
 「あいこね」
 「じゃあ、もう一回、行くわよ。
じゃんけんぽん」
 「よっしゃ」
 ふうたがまたおおげさにガッツポーズをすると
 キミカが「負けちゃった」と言う。
 「さあ、これで決勝ね。
いい、じゃんけんぽん」
 「あいこね」
 「もう1回、じゃんけんぽん」
 「また、あいこ」
 「もう1回、じゃんけんぽん」
 「えーまたなの」
 「パーばかりだすなよ。
チョキで勝ちだろう。」と
 たまおが何故、そうなるのかわからず、
余計なことを言う。
 「きりがないから、もう1回だけよ、
これであいこなら、くじよ。
じゃあ、がんばってね。行くわよ。じゃんけんぽん」
 「また、あいこか、強いなあ」
 ふうたがみはるの顔を
ちらっと見ながら呟く。
 「あんたもなかなかやるわね」
 みはるもふうたの顔を見る。
 「じゃあ、右手か左手か言って、
私が100円玉を持っていた手をあてた方が勝ちよ。
レディファーストでみはるさんから」
 「じゃあ、右」
 「ふうたくんは左ね」
 「じゃあ、手を開くわよ」
 「あー、負けた」
 「勝っちゃった」
 「すごい、みはる」
 「じゃあ、みはるさんのグループから順番を言って」
 「もちろん、一番です」と
 みはるが言うと
 「やばいかな」と
 たまおが小声で囁くと、
 「大丈夫だよ。あの二人なら」と
 ケンタがにやっと笑っていう。
 「じゃあ、僕たちは2番目」
 ふうたと言うと、
 「私たちは最後でいいです」と
 キミカが言い、
 「じゃあ、僕らは3番でいいの。ラッキー」と
 永久が喜ぶと、
賢明がそっと永久の足に蹴りを入れる。
 「それじゃあ、
各グループ持ち時間は50分以内でお願いね、
じゃあ、みはるさんとひさめさんお願い」と
 もとめが言うと
みはるとひさめはにっこり笑いながら、前に出た。
(続く)