山峡の町 福島・川内村
帰りたい帰れない
今なお16万人を超える人たちが避難生活を続けている福島県。
遅々として進まない復興計画。
先の見えない避難生活は間もなく今年の3月で2年目を迎えることになり、
人の心も疲れ、生まれ育った故郷への望郷の念も薄れていくようである。
原発事故による全村避難を余儀なくされた川内村だが、
2012年1月31日、帰村宣言がなされた。
「(2012年)3月24日と25日の両日で、村役場の職員60人全員が村に戻ります。
4月1日の新年度から仕事を村で再開します。
小中学校も保育園も保健センターも再開し、
みんなが安心して戻れるように放射能の除染を進めます。
みんなで使う公共施設の除染はめどがつきました。
一般家庭は調査を進めています。雪で時間がかかっていますが、
子どもさんのいる家庭を優先して除染します」
「一緒に還りましょう」
と村民に呼び掛ける遠藤雄幸村長の眼差しは優しく温かい。
「帰村宣言」が出された1月末現在で川内村の線量は国の基準を下回り、安全性は確保されたと言える。
しかし、帰村率は悪く、昨年11月08日現在完全帰村者は12.6%(361人)にとどまり、
多くの村民は郡山市など都市機能の充実する自治体で避難生活を続けている。
川内村民が避難をしている上位5自治体(2013年1月9日現在)
①郡山市 1356人 ②いわき市 386人 ③田村市 135人 ④小野町 67人 ⑤福島市 34人
(つづく)
次回:なぜ帰村が進まないのかを述べます。
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