「問題生徒」ってなに?(1)
素行に問題のある生徒13人のリストが学校外に流出した。
埼玉県熊谷市立熊谷東中学校で、生徒の不適切な取り扱い。
事件の概要
同中(西博美校長、生徒数526人)は、
「地域ぐるみで見守る必要がある生徒」のリストアップをした。
名前と住所等に加え、顔写真まで貼られた生徒もいた。
「けんかをした」「学力が低い」「性的なことへの興味が強い」
など問題行動を記した資料を作成し、
学区内の自治会長や教育委員会職員、民生・児童委員、県警熊谷署員らが集う
「いじめ・非行防止ネットワーク会議」で配布した。
資料には「取扱注意」と書かれていたが、
17人の出席者の内13人が持ち帰った。
「資料がネットに流失している」と、
該当保護者から抗議があり、不適切な取り扱いが明るみに出た。
何が問題なのか
「問題生徒」と括ってしまうこと自体大きな間違いです。
学校とか職員室での共通認識として把握すべき問題を、
リストアップし、外部団体の「いじめ・非行防止ネットワーク会議」に資料として
配布した軽率さを校長は認識すべきです。
熊谷市教育委員会では
「リストを作ること自体は問題と考えていない。
どこまで共有するのかは精査して考えなければいけない」
とコメントしているようです。
つまり、会議のたたき台としてリストアップすることは問題なく、
その取扱いに注意すべきだと言ってるようです。
だが、この問題の本質はもっと深いところにあるような気がしています。
(つれづれに……心もよう№57)
(2017.03・31記) (つづく)
次回は、「ラベリング」という危険性 情報管理 学校の役割について書きます。