20世紀の後半、ぼくらは、豊かさを求めて走り続けてきた。
忙しさの中で、人の言葉をきちんと受け止めなくなったんじゃないだろうか。
ぼくたちは、家庭でも地域でも職場でも言葉を聞き流してしまうことが多い。
子どもたちの言葉をもっと受け止めてあげなければいけない。
夫婦だって、言葉を受け止めあっているだろうか。
ぼくは、自分の胸にじっと手を当てて考えてみた。
「それでもやっぱりがんばらない」より
鎌田實著 集英社 2005年刊 第一刷
ことの葉散歩道は、日々の読書の中で、心に触れた文章を紹介し、
みなさんと感動を共有したいと思い作った新しいページです。
鎌田實氏の文章は、誰にでも理解できるるような優しい文章である。
そして、内容も優しい。
思わずうなずいて、納得してしまう。
「そうだ、全くその通りだ! でもこれがなかなかできないんだよな」。
ちょっとした誤解や感情の行き違いなど、相手の言葉をきちんと受け止めていれば……。
などと後悔することが多い。
「以心伝心」とか、「あっ、うん」などと、
言葉で表現しなくてもわかるとは言うものの、
やっぱり僕らは言葉をきちんと受け止めて、相手を理解したいと思う。
ことの葉散歩道(1) メモ№1