踏青_徒然日記

徒然なるままに日暮しキーボードに向かいてよしなしごとを...

枇杷の花

2006年11月20日 | 俳句
こぼれ日に藻屑と咲きて枇杷香る

<この俳句の作句意図>
すっかり寒くなった弱い日差しの中で枇杷の花が咲いている。
茶色の毛皮を纏ったような小さな白い花は、まるで枯葉の屑のようで、
気付く人も少ないほどに目立たないが良い香りがする。人に媚びることもなく、
寒い冬にささやかな花を咲かせてゆっくりゆっくり時間をかけて翌年の夏には
甘い実を実らせる。そんな枇杷が私は好きだ・・・

・季語は、枇杷咲く’で、冬’です。
  ちょっと崩していますがこの辺までは許容範囲かと・・・
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

銀杏落葉

2006年11月19日 | 俳句
ボール蹴り銀杏落葉を蹴り散らし

<この俳句の作句意図>
銀杏が黄葉して散り始めた。銀杏は一番遅く黄葉するのだそうで、銀杏落葉が公園の道路などを黄色く初める頃はもうすっかり冬である。
しかし、子供たちは木枯しの中で今日もサッカーに興じて元気に走り回っている。

・季語は、銀杏落葉’で、冬’です。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

寝酒

2006年11月18日 | 俳句
定まらぬ句をふりはらふ寝酒かな

このところ俳句の先輩の葬儀やら陶芸の当番やらで、久しぶりに忙しい毎日となった。一日一句のアップも儘ならず、アップアップの状態。なかなか良い句は浮かばないが、ままよ酒でも飲んで・・・
と言うわけで、昨夜の寝酒は自作のぐい飲みに注いだ、これまた自作(?)の榠樝酒です。

・季語は、寝酒’で、冬’です。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

八手の花

2006年11月17日 | 俳句
三弦の途切れ途切れに花八つ手

八手の花が咲き始めた、昔住んだ三ノ輪界隈は、下町のためかよく見かけた花だがこの辺りでは少ないようだ。若いころ、近所に三弦のお師匠さんが住んでいたもので、八手の花を見かけると何処からか三味線の音が聞えてくるのではないかと思ってしまう。

・季語は、花八つ手’で、冬’です。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

お茶の花

2006年11月16日 | 俳句
もとほるは日溜りの道お茶の花

我散歩道も日に日に風が冷たく感じるようになった。このところは、花を訊ねる’と言うより日溜りを訊ねて歩いているような気がする。
それでもたまには良い香りのするお茶の花などとめぐり合えるので、まあ良しとして置こう・・・

・季語は、お茶の花’で、冬’です。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

寒葵

2006年11月15日 | 俳句
寒葵涸びし峪を潤せり

端山の枯葉が吹きだまるような場所に冬でも青々とした寒葵、写真のものは、特に「多摩の寒葵」という種類で関東でもこの辺り多摩地区にしか無い。
12月ごろに地面に張り付くようで色も地味な茶色の花を咲かせるが、、枯葉に埋もれて殆ど人目にはつかないが、枯葉を踏んで歩く山道でみかける緑は疲れた身体も心も和ませてくれる。

・季語は、寒葵’で、冬’です。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

枯芙蓉

2006年11月14日 | 俳句
さなきだに寂しき白や枯芙蓉

秋口まできれいな花を咲かせていた酔芙蓉が始めた、すっかり葉を落としてしまった。薄黄色の殻がひらいて白い綿毛が寒さを増した冬の訪れを告げる風にさらされている・・・

・季語は、枯芙蓉’で、冬’です。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

蝦蛄葉仙人掌

2006年11月13日 | 俳句
よきことの有りそうに咲き蝦蛄さぼてん

<この俳句の作句意図>
ポカポカの小春日に誘われてか、我が家の蝦蛄葉サボテンが花を開き始めた。寒々としていたベランダが旧に暖かくなったような、今日は何んだか良い事が有りそうな気がする。

・季語は、蝦蛄さぼてん’で、冬’です。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

栗強飯(くりおこは)

2006年11月12日 | 俳句
師のこころ噛み締める夜や栗おこは

<この俳句の作句意図>
俳句を始めて、二人の良い師を得ることが出来た。一人は市内に住み、長く高校の校長先生を勤めた文語の神様のような人。もう一人は、結社の地方幹部といった俳人である。
2年ほど前から、市内の句会に通う傍ら地方に住む師のもとへは、毎月10句の投句を続けてきたのだが、昨日の返信に、そろそろ正式に結社に入会したらどうかとの一言、辛口の師に認められたと思うと非常に嬉しい。
だまって家人が用意してくれた栗飯も今夜はことのほか美味い・・・

・季語は、栗強飯’で、秋’です。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

枯萩

2006年11月11日 | 俳句
枯萩や風と睦みて老い乍ら

<この俳句の作句意図>
花の跡に付いた小さな実も既に散らし、枝ばかりとなった萩の株をわずかに揺らして風が過ぎる。葉を落とした今の萩にとって、風は心地よい友なのかもしれない。
太古の昔から、風や雨さえも友として生活してきた日本の心は老人のなかにしか生きられないのだろうか・・・

・季語は、枯萩’で、冬’です。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする