踏青_徒然日記

徒然なるままに日暮しキーボードに向かいてよしなしごとを...

野葡萄(のぶどう)

2006年09月30日 | 俳句
野ぶだうの蒼も白きもしどろなく

<この俳句の作句意図>
道の傍の野葡萄が色づき始めた、野葡萄は熟すと蒼・白・紫などが混交し、濃い色の斑点ができるとても変った実である、調和が無いのは、個々が自分を主張しすぎた何処やらの社会のようなものか。食べられないのは少々残念だがその分、目を楽しませてくれる。

・季語は、野葡萄(のぶだう)’で、秋’です。
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蔓竜胆

2006年09月29日 | 俳句
選びしはまた女坂蔓竜胆

<この俳句の作句意図>
奥の院への参道が途中で二手に分かれる。真っ直ぐ登る男坂と急なところを迂回して登る女坂、以前は時間を惜しんで男坂を登ったものだが、最近は脚が自然に女坂へ向いてしまう。まあ良いではないか、真っ直ぐに空を指して咲く竜胆の濃い紫色もよいが、地を這うように咲く蔓竜胆の淡い紫も棄てたものではない・・・

・季語は、蔓竜胆’で、秋’です。
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茸狩り

2006年09月28日 | 俳句
山の香が収穫といふ茸狩

<この俳句の作句意図>
秋もたけなわとなれば山は茸狩りのシーズン。それでは吾も一つと歩き回っては見たがなかなか見つからない、やはり故里の山とは勝手が違う’と、自分に言い訳してみてもそう甘くは無いと云う事か、まあ美味しい山の空気と汗ばんだ身体に感じる心地よい風が今日の収穫としておこう・・・
途中で見かけた綺麗な茸、これってベニテングダケ?

・季語は、茸狩’で、秋’です。
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通草(あけび)

2006年09月27日 | 俳句
方丈へふぐりさらして通草蔓

<この俳句の作句意図>
薬師池公園の裏山に、今年も幾つか通草の実が付いた、まだ青く固いようだがもう一ヶ月もしたら甘く熟れるのだろう。どこまで細いところまで昇れるかが勝負だったあのころを懐かしく思い出す・・・

・季語は、通草’で、秋’です。
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草の花

2006年09月26日 | 俳句
低きより揺する夕風草の花

<この俳句の作句意図>
公園の伸びすぎた芝を漣のように揺らして雨もよいの夕風が吹き過ぎるなかで、名も知らぬ花を見た。薄紫の蕾から真っ白な綿のような花を開きゆっくりと風に遊ぶ姿はとても可憐だ、20Cmほどの花穂だけの姿、何方かこの花の名前をご存知ありませんか?

・季語は、草の花’で、秋’です。
 俳句の世界では「木の花」といえば春、「草の花」は秋ということになっています。
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蜻蛉(とんぼ)

2006年09月25日 | 俳句
とんぼうの池の内なる雲見つめ

<この俳句の作句意図>
公園に在る池のほとりの石に塩辛蜻蛉が止まっている、水面に映った青空と森の景色、蜻蛉は360度の視界が有るらしいが頭上に有る現実の世界と、目下に広がるバーチャルの世界、これからどちらへ飛ぼうとしているのだろうか・・・

・季語は、とんぼう(=歳時記で、蜻蛉の傍題)’で、秋’です。
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野ささげ

2006年09月24日 | 俳句
野ささげの乾びし紅を尽くしけり

<この俳句の作句意図>
いよいよ実りの秋ともなって、野山の木の実、草の実も色づき始めた。道端の野豇豆(のささげ)も美しい紅色の莢を広げてつやつやの黒い豆をいまにもこぼしそうだ・・・

・季語は、豇豆(ささげ)’で、秋です。
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金木犀

2006年09月23日 | 俳句
そぞろ歩き木犀の香へ曲りけり

<この俳句の作句意図>
散歩の途中で木犀の香りにつられて方向転換、しばらく良い香りを楽しんで歩こう、最初から決まった道順があるでもない気ままな散歩である。
そういえば私の人生もあっちへこっちへと、同じようなものだったかなあ・・・

・季語は、木犀’で、秋’です。
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笑栗(えみぐり)

2006年09月22日 | 俳句
笑栗や杣の子供も革の靴

<この俳句の作句意図>
栗の実が成熟して毬が裂け始めた、この姿を笑い顔に見立てて、歳時記では「笑栗(えみぐり)」という。
昔は、普段ゴム草履で走り回っていた子供たちも靴に履き替えて栗拾いをしたものだ、毬を半分だけ踏みつけて残りの部分を棒で開くとチョコレート色の栗の実がぽろりと飛び出す、夢中で野山を駆け回っていたころの楽しい思い出、いまの子供や孫たちにも体験させてやりたいものだ・・・

・季語は、笑栗’で、秋’です。
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お彼岸

2006年09月21日 | 俳句
好まれし野の花加ふ墓参かな

<この俳句の作句意図>
清々しい青空の広がる秋のお彼岸、境内の片隅に銀水引の花を見かける。そう云えばお婆ちゃんは水引の花が好きだったっけ、ひと枝頂いてゆこうか・・・

・季語は、墓参’で、秋’です。
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