蝉時雨狭き石段裏参道
<この俳句の作句意図>
愛宕神社の裏参道は、あれほど人目を引き付けていた紫陽花が今ではすっかりうらぶれて、夏草の伸びた石段がひっそりと続いている。
そんな寂しさの中で、蝉時雨が一層の気だるさを振りまいている。
<この俳句の作句意図>
愛宕神社の裏参道は、あれほど人目を引き付けていた紫陽花が今ではすっかりうらぶれて、夏草の伸びた石段がひっそりと続いている。
そんな寂しさの中で、蝉時雨が一層の気だるさを振りまいている。
咲くや姫お山洗いを済ませけり
<この俳句の作句意図>
歳時記によると、7/26に富士山に降る雨を「お山洗い」と云うそうだ、山開き以降、登山した人間たちが残した穢れを洗い流す、という意味らしい、今年はちょうど台風が通過したのでさぞ清らかに洗い流せた事だろう。
写真は少し季節が違っているが、「木花之開耶姫(このはなのさくやひめ)」を祭った霊山である富士山、
<この俳句の作句意図>
歳時記によると、7/26に富士山に降る雨を「お山洗い」と云うそうだ、山開き以降、登山した人間たちが残した穢れを洗い流す、という意味らしい、今年はちょうど台風が通過したのでさぞ清らかに洗い流せた事だろう。
写真は少し季節が違っているが、「木花之開耶姫(このはなのさくやひめ)」を祭った霊山である富士山、
片陰や紫煙を残し去る男
<この俳句の作句意図>
我が家の近くでマンション建設が始まって、台風一過の炎天下に作業員が忙しそうに立ち働いている。木陰に休息に来た者もタバコ一本もそこそこに又仕事に戻ったようだ。
<この俳句の作句意図>
我が家の近くでマンション建設が始まって、台風一過の炎天下に作業員が忙しそうに立ち働いている。木陰に休息に来た者もタバコ一本もそこそこに又仕事に戻ったようだ。
初蝉の無言のままで旅たちぬ
<この俳句の作句意図>
羽化したばかりの初蝉が一声も聞かせずに夏木立の中へと舞い上がった。
蝉の羽化後の命は3日とか聞いたことがある。彼にとっては、長年夢に見た大空への晴れの旅立ちなのか、はたまた死での旅なのだろうか、
*写真の蝉は「油蝉」、薄葉陽炎を思わせる羽は、この後30分ほどでこげ茶色にと変わり2時間ほど経ったころ見たときには飛び去った後でした。
<この俳句の作句意図>
羽化したばかりの初蝉が一声も聞かせずに夏木立の中へと舞い上がった。
蝉の羽化後の命は3日とか聞いたことがある。彼にとっては、長年夢に見た大空への晴れの旅立ちなのか、はたまた死での旅なのだろうか、
*写真の蝉は「油蝉」、薄葉陽炎を思わせる羽は、この後30分ほどでこげ茶色にと変わり2時間ほど経ったころ見たときには飛び去った後でした。
朝の陽にかろき睫毛や合歓(ねぶ)の花
<この俳句の作句意図>
合歓の花が咲き始めた、夜には葉が閉じるために「ねぶの花」と言われるようだが、今は朝日を受けて目も覚めたのか、踊り子の睫毛を思わせる花をかろやかに開いている。
<この俳句の作句意図>
合歓の花が咲き始めた、夜には葉が閉じるために「ねぶの花」と言われるようだが、今は朝日を受けて目も覚めたのか、踊り子の睫毛を思わせる花をかろやかに開いている。