踏青_徒然日記

徒然なるままに日暮しキーボードに向かいてよしなしごとを...

薄紅梅

2008年02月28日 | 俳句
黒々と節榑て梅咲きにけり
  くろぐろと  ふしくれてうめ  さきにけり

<この俳句の作句意図>
一本の木に紅白の花を咲かせるものに「想いのまま」という名の種類があるが、それは桃の花だけと思っていたが梅にも有るのを知った。
節くれだった梅の古木に咲いた柔らかな花びらは、万葉人を虜にしたのもさもあらんと思わせるに充分な美しさだ・・・

・季語は、梅’で、春’です。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

牡丹の芽

2008年02月27日 | 俳句
牡丹の芽波の音して浜離宮
  ぼたんのめ  なみのおとして  はまりきゅう

<この俳句の作句意図>
各地で、春の嵐と呼ぶには激しすぎるほどの風が吹き荒れているようだ。大木が倒れたり、家が壊れたり、果ては大型のトレーラーが横転したというニュースまで飛び込んでくる。
一方、浜離宮の一角では、牡丹の芽が燃えあがる炎のような姿を現し、大きいものは既に蕾も持っている。荒波のようなその姿は、人間どもが何を騒ごうとも自然界の時計は着実に進んでいるのだと言うことを思い知らせる・・・

・季語は、牡丹の芽’で、春’です。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

風車

2008年02月26日 | 俳句
無邪気なる地蔵の笑顔風車
  むじゃきなる  じぞうのえがお  かざぐるま

<この俳句の作句意図>
増上寺境内の西向き観音の周囲に並ぶ数百体の水子地蔵、みな一様に赤い毛糸の帽子をかぶり、まるいほっぺで、やや口を尖らせて笑っている。手に持った風車が折からの強風にカラカラと音を立てて回る、可愛い表情が余計に胸に迫る・・・

・季語は、風車(かざぐるま)’で、春’です。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

飯田龍太忌

2008年02月25日 | 俳句
白梅を辿る一ト日や龍太の日
  しらうめを  たどるひとひや  りゅうたのひ

<この俳句の作句意図>
俳句仲間との観梅会。芝の増上寺から浜離宮と開き始めた梅を求めて歩き回った。図らずもちょうど今日は飯田龍太の忌日。

 白梅のあと紅梅の深空あり  龍太

この日に梅を訪ねるのも何かの縁か・・・

・季語は、梅’で、春’です。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

春の嵐

2008年02月24日 | 俳句
春疾風か黒き梢鳴らしをり
  はるはやて  かぐろきこずえ  ならしおり

<この俳句の作句意図>
今日もまた、春の嵐とも思える突風が吹き荒れた。朝鮮戦争の折、米軍が修理した戦車のテスト走行をしたという尾根道を歩いたが、木の芽はまだまだ硬く、4月になれば花のトンネルになる桜の並木も、今は未だ吹き荒れる風に梢を鳴らすばかりだ・・・
写真は、道の途中でわずかに開き始めた梅の花です

・季語は、春疾風’で、春’です。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

春一番

2008年02月23日 | 俳句
春一番歓声の湧く通学路
  はるいちばん  かんせいのわく  つうがくろ

<この俳句の作句意図>
春一番は木々を芽吹かせ、春二番は花を咲かせるという。今日の風は木々を揺り動かし、駐輪場の自転車をなぎ倒し、電車まで止めたとか。「冬の山は端坐して眠るが如し」と云われるがこれでは眠ってもいられまい。やっと本格的な春の到来となるのだろう。

・季語は、春一番’で、春’です。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

蒲公英(たんぽぽ)

2008年02月22日 | 俳句
たんぽぽや多摩の横山かぜやさし
  たんぽぽや  たまのよこやま  かぜやさし

<この俳句の作句意図>
今日はコートのいらない一日となった。多摩の横山を吹きわたる風も心地よい。薺やいぬふぐりに混じって、蒲公英の黄色が春を歌い出したようだ・・・

・季語は、蒲公英’で、春’です。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

蕗のとう

2008年02月21日 | 俳句
山風の吹き残したる蕗の薹
  やまかぜの  ふきのこしたる  ふきのとう

<この俳句の作句意図>
今日の東京は三月中旬の気温だったとか。ぽかぽか陽気に誘われての道すがら、今年初めての小さな蕗のとうを見かけた。垣根の根元だったので、きっと冷たい山風をさえぎる風よけに恵まれたのだろう・・・

・季語は、蕗の薹(ふきのたう)’で、春’です。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

雨水

2008年02月19日 | 俳句
昼の陽に滲む遠富士雨水かな
  ひるのひに  にじむとうふじ  うすいかな

<この俳句の作句意図>
今日は暦の上では雨水。雪が雨に変わり草木が萌芽する時候なのだという。そう云えば、ついこの間までは冴え冴えと輝いて見えた富士山も、なにやら霞んで見えるようだ・・・

・季語は、雨水’で、春’です。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

沈丁花

2008年02月17日 | 俳句
ほころべばかくれえぬ香やじんちょうげ

<作句意図>
沈丁花が、微かながら存在感のある香りを漂わせ始めた。このところ冬型の気圧配置の寒い日が続いているが、待ちきれぬように小さな花弁を開き始めている。植物学的には花弁ではなく萼片だそうだが、春を告げる香りであることはたしか・・・

・季語は、沈丁花’で、春’です。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする