踏青_徒然日記

徒然なるままに日暮しキーボードに向かいてよしなしごとを...

観梅行

2007年02月28日 | 俳句
高砂の如き人影梅見かな

<この俳句の作句意図>
ほのかに香る梅の下をいたわり合って歩く高齢の二人づれに出会った、ほのぼのとした後姿はもう何十年もこうして歩いてきたのだと思わせる。清楚な白梅もそっと二人を見下ろしているようだ。

・季語は、梅見’で、春’です。
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たらの芽

2007年02月26日 | 俳句
楤の芽や刺の消えたる岨の風

<この俳句の作句意図>
日に日に暖かさを増して、山道の風から突き刺すような冷たさが消えた。もうじき芽吹きの季節となるが、春の山菜といえば何と言っても楤の芽、鋭い刺に刺されながらでも採る価値はある。
写真は、待ち切れずにスーパーで仕入れた楤の芽のてんぷら、
酒は期間限定の八海山を自作のぐい飲みで、
この組み合わせは最強!!!

・季語は、楤(たら)の芽’で、春’です。
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春浅し

2007年02月25日 | 俳句
軍手のみ白きジョギング春浅し

<この俳句の作句意図>
お~さむ~!最近緩みっぱなしだった気持ちが引き締まるほどのさむい1日。
考えてみれば、まだ2月。これが当たり前なんだなー、
とは思うがやっぱりさむい・・・
凍える掌にデジカメをにぎってうろつく公園でジョギングの人とであったが
毛糸の帽子までかぶって黒ずくめ、真っ白な軍手を振り振り遠ざかっていった。
写真は、寒さの中でやっと開き始めた花を又閉じてしまいそうな沈丁花です。

・季語は、春浅し’で、春’です。
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三椏の花

2007年02月24日 | 俳句
三椏や人影薄き陶器展

<この俳句の作句意図>
三椏は沈丁花の仲間、葉に先立って咲く黄色い花は「黄瑞香」という別名の如く沈丁花ほど強烈ではないがとても良い香りを持っている。
砧公園内の世田谷美術館では、人間国宝・富本憲吉の陶器展が開催されていた。平日でもあり人影はまばら、個人的には興味しんしんだが、吟行優先!と、今回は諦め・・・

・季語は、三椏’で、春’です。
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落椿

2007年02月22日 | 俳句
ひと時を淡き日に酔ひ落椿

<この俳句の作句意図>
枯葉の中に落ちた藪椿が木漏れ日を浴びている。枝にあったころには、一筋の日も差した事が無いかもしれないが、今は柔らかな花弁いっぱいに午後の日を浴びている。ただひたすらに生きて、すべてから解き放たれた今だからこそ、穏やかな時間を過ごせばよい・・・

・季語は、落椿’で、春’です。
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辛夷の芽

2007年02月21日 | 俳句
縦横に空へふくらみ辛夷の芽

<この俳句の作句意図>
今日は句会の仲間といっしょに砧公園を吟行、昨日の雨と打って変わった青空の下で早春の花を訪ねて歩いた。満作や山茱萸の花に混じって辛夷の花芽が大空に向かって枝いっぱいに広がっている、梅はもう峠をすぎて、今年はいろんな花の咲くのが早い・・・

・季語は、辛夷’で、春’です。
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山茱萸の花

2007年02月19日 | 俳句
山茱萸の花昼の日のはじけいて

<この俳句の作句意図>
今週のNHK俳句で山茱萸の花が紹介されていた。それではと近所の公園へ立ち寄ってみたが、山すそに僅かに開き始めた山茱萸を見つけた。まだ開ききらない花弁から黄金色の蘂がはじけるように昼の日を浴びている姿は、春黄金花の別名を持つのがいかにもと思える。

・季語は、山茱萸(さんしゅゆ)の花’で、春’です。
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木の芽生ふ

2007年02月18日 | 俳句
単調の野に茜差し木の芽生ふ

<この俳句の作句意図>
久しぶりの雨で、しばらくモノトーンの世界に眠っていた野山が、春の朝日に揺り動かされるように芽吹き始めた。躍動感に溢れた新芽の姿はいかにも春らしい生命力を感じる。思いコートを脱いで野原に出られるのももう直ぐだろう・・・

・季語は、木の芽’で、春’です。
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金縷梅の花

2007年02月17日 | 俳句
まんさくや激しきドガの筆つかひ

<この俳句の作句意図>
金縷梅(まんさく)が見事な花を開いた、早春、他に先駆けて「まず咲く」ことから転じたと云う説が有力らしいが、今年はいろんな花が咲き始めてしまい、
金縷梅もいささか戸惑っているのではなかろうか。
金縷梅の踊るような花びらから、ふとドガの踊子を連想してしまうが、
ドガはここまで激しくは無いか・・・

此方はいっそう情熱的な「シナマンサク」です。


・季語は、金縷梅(まんさく)’で、春’です。
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春の雨

2007年02月15日 | 俳句
榛の木の霞む梢や春の雨

<この俳句の作句意図>
久しぶりの春の雨、各地ではだいぶ荒れたところもあったようだが、八王子近郊ではあまり風も無く、おまけに気温が高いせいもあってか、近くの山まで霞んで見えないほどだった。まだ2月だと云うのにすっかり春の雨’といった感じで高々とそびえる榛の木なぞは、梢もかすむほどだった。

・季語は、春の雨’で、春’です。
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