踏青_徒然日記

徒然なるままに日暮しキーボードに向かいてよしなしごとを...

稲田

2007年09月30日 | 俳句
稲の香を分けてひとすじ多摩古道
  いねのかを  わけてひとすじ  たまこどう

<この俳句の作句意図>
稲田が金色の波を揺らせ始めた。西日本では既に刈り入れが始まったとか、今年の作柄はたぶん豊作ではないかと願いながら稲田の中の一本道を歩く。
大八州(おおやしま)豊葦原の瑞穂の国と云われる我が国、遠い祖先から引き継いできたこの稲田が、最近では代替わりのあるたびに住宅地に変貌し始めているらしい。この黄金の波がいつまでも続くことを願ってやまないのだが・・・

・季語は、稲’で、秋’です。
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新酒

2007年09月28日 | 俳句
夕されば人の恋しき新酒かな

<この俳句の作句意図>
少々遅い誕生祝いにと娘夫婦から日本酒のプレゼントが届いた。
ラベルに印刷された製造日はわずか2日前、
少し意味合いは違うだろうが作りたての新酒だ。
美味しい日本酒には欠かせないハタハタの干物で乾杯としよう。

・季語は、新酒’で、秋’です。
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コスモス

2007年09月27日 | 俳句
コスモスの点るが如く山の宿

<この俳句の作句意図>
今日は前線の通過とやらで、涼しい一日となった。通りがかりの庭先で目にした鮮やかなコスモスの紅色が脳裏を去らない。
林の中の小さな家と、たった一輪咲いているコスモスの花。
いつの間にか訪れた確かな秋・・・

・季語は、こすもす’で、秋’です。
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零余子

2007年09月26日 | 俳句
指に触れ落葉がくれの零余子かな
   ゆびにふれ  おちばがくれの  むかごかな

<この俳句の作句意図>
いつの間にか零余子が目につく季節になったようだ。摘んでみようと手を伸ばすとほろりと落ちて落ち葉の下へもぐってしまう。
欲しいからと云ってなんでも簡単に手に入るものではない事は承知してはいるが、これではなかなか零余子飯というわけにはいかない・・・

・季語は、零余子’で、秋’です。
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貴船菊

2007年09月25日 | 俳句
夕風の流れに乗るや貴船菊
  ゆうかぜの  ながれにのるや  きぶねぎく

<この俳句の作句意図>
すっかり涼しさの増した夕風に秋明菊の長い花茎が揺れる。風の流れに身を任せて、秋風の心地よさを楽しんでいるようだ・・・
秋明菊とも呼ばれるが、京都の貴船(貴布禰)に多く見られたのでこの名がついたと云う。

・季語は、貴船菊’で、秋’です。
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木の実落つ

2007年09月24日 | 俳句
木の実落つ終焉は音高らかに
  このみおつ  しゅうえんは  おとたからかに

<この俳句の作句意図>
秋の時雨に煙る山道、数日前までの暑さが嘘のような涼しさだ、雨の滴に負けじとばかりにぽとんと音を立てて団栗が落ちた。散りゆく者にも飛翔の栄えあれ’か、あ、またシラノが・・・

・季語は、木の実落つ’で、秋’です。
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曼珠沙華

2007年09月22日 | 俳句
曼珠沙華畦過ぐ風に蘂広げ
  まんじゅしゃげ  あぜすぐかぜに  しべひろげ

<この俳句の作句意図>
秋の彼岸の到来とともに、畦道の縁を真紅に染めて曼珠沙華の花が咲き始めた。彼岸花の名の通りに毎年この時期に咲き始める。墓場の近くに咲くことが多いためか死人花などとも呼ばれるが、やはり曼珠沙華がよい。
赤い花なら曼珠沙華 オランダ屋敷に雨が降る・・・ちょっと古い唄です。

・季語は、曼珠沙華’で、秋’です。
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椋の実

2007年09月21日 | 俳句
椋の実を咬みよみがへる昔かな
  むくのみを  かみよみがえる  むかしかな

<この俳句の作句意図>
湖畔で見つけた椋の実をそっと噛んでみたら、ほんのり甘くちょっと粉っぽい味がした。その昔、木によじ登ってつまんで食べた悪童のころの記憶が蘇る。あの頃の友はみな元気で居るだろうか・・・

・季語は、椋の実’で、秋’です。
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伊豆の秋

2007年09月20日 | 俳句
碧潭を木の間隠れに伊豆の秋
  へきたんを  このまがくれに  いずのあき

<この俳句の作句意図>
秋と呼ぶにはまだ早いような、緑濃い伊豆の一碧湖畔をめぐる旅に出た。この碧潭が錦照の天城の山々を浮かべるのももう少しのことだろう・・・

・季語は、伊豆の秋’で、秋’です。
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一碧湖

2007年09月19日 | 俳句
新涼や雨に鎮もる一碧湖

俳句仲間と伊豆へ吟行。出発時は曇りのはずがなんと小雨、傘を持たない男七人、涼しいし雨もまたよし、などとやせ我慢しながら一碧湖畔を散策。気がつけば雨もやみそれなりに楽しい吟行となった・・・
伊豆・伊東にて

・季語は、新涼’で、秋’です。
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