きっと、いいことあるよね!

母(sake)と息子(keke)の日々の記録。
お出かけ写真と料理など。

女友達との別れ←?

2005-11-27 | 父の記録と母の思い出

昨日お風呂から上がってくると、留守電が来てたようだ。
妹に折り返し掛けてみると、父がまた飲みに行ったと言う。また夕飯の前後に電話が掛かってきて(例の女友達のようだ)父は最初は「もう年だから」等と断っていたのだが、電話を切ると、妹に「飲みに行くから5000円くれ」と言ったそうだ。(と言うのは、父はもうあればあるだけお金を使ってしまうので、妹が足りなくなるたびに数千円づつ渡すと言う生活になっている)

妹はどこで誰と飲むのか尋ねたが、父は頑なに言わない。それで玄関口ですったもんだの騒ぎになった。妹としては、目が悪い父が夜出かける事も心配だし、それで酔っぱらってウ○コを家中にもらす事件が何度か続き、月に何十万もそうやってお金を遣ってしまうのが気がかりなのだ。ついにはその女友達からの電話にも過敏になった。
しかし、父は妹に名は明かさず最後には「今日で別れて来る!」と捨て台詞を吐いて怒って出ていったそうだ。

私は、父が飲みに行く度にこうして妹がドキドキしている気持が何となく判る。何故なら、私も元旦那が仕事帰りにパチンコに寄る度にそう言う気分になったから。パチンコそのものが悪なのではなく、何故一言「ちょっとパチンコして遅くなるよ」と告げないで、あたかも仕事をしているように誤魔化してパチンコをして帰るのかが判らなかった。だから、パチンコをしている元夫は大嫌いだった。やがてはパチンコその存在も嫌いになった。たぶんそう言う男には男の理屈があるのだろう、しかし、それによってその度にドキドキしてしまう女の気持に私は共感・同情するのである。

それでしばらくは皿を洗ったり新聞を読んだりしていたのだが、2時間後、妙に胸騒ぎがして、家を出た。kekeさんはまだ昼寝(夕方から昼寝してた)をしている。起きたら変に思うが、母親が夜居ないと言って大騒ぎする年齢でもない。

実家に行くと、妹が『青春アミーゴ』の曲を姪達に弾いて、姪達が大ブレークしている所だった。
「おばちゃんも、弾いて」と言われたが、それはさておき、「ちょっと父の店の前辺りで様子を見てくるよ」と妹に言った。妹は寒いしそんなにしないでもいいよ、と言ったが、私のこう言う姿勢で妹の気持が少しでも救われればと思ったのである。

そして、店の前に行ってそっと中を覗くと、その女友達と父が席を立とうとしているのが見えた。そして、ちょっと離れた所でしばらく待っていると、二人は店を出た。
そこから私はそっと尾行した。父は目が悪いので、これだけ近くても気付かれまい。しかし、予想外だったのは、二人が立ち止まってしまったのである。その女友達とやらが、父の手を握って未練がましいような別れを惜しむような素振りをずっとしているのである。(妹が言う通り、水商売系と言う感じである、問題なのは水商売系なことではなく、痴呆相手と判って荒稼ぎする点であった)

彼等が立ち止まったので、必然的に私も立ち止まる事になり、父には目が悪いので気付かなかったのだが、その女友達に尾行しているのがバレてしまった。怪訝に思った彼女は『この人だあれ?』と言わんばかりに父とこちらに来た。

父は目の前に現れても、(やはり暗いので目が見えないのか、すっとぼけているのか)私が判らなかったようで、「おじいちゃん」やぁ、と言う感じで声を掛けた。
そして、父の反応はどうでもよく、その女友達とやらに「父は医者からお酒を止められているんです」と言った。
そして、妹が心配して私に電話をくれた事、こうして父を探していた事(実際には待ち構えていたのだが)を言った。その女友達は「そこ(居酒屋)で偶然会って、これから送っていく所」と言っていたので、私は「妹の話だと、誰かから電話が掛かってきてから父が出かけたようです。」と言った。彼女はその電話をしたのは自分ではないと言った。

私が言いたかった事は、ここまで娘達が目を見張ってるぞと言う事だったので、それは通じたと思う。

父と二人で実家に帰る間、父は「何もかも終わったんだよ」「俺はもう入院する」と繰り返し言い続けた。私の行動を責めると言うよりも、自分の別れに酔いしれていると言う感じだった。
その女友達が100%悪いとは言えないけれど、今日の店内の様子、別れの様子をみても、対等のお付合いとは言えず、妹がクギを刺しても尚且つ、こうして電話を掛けて飲みに誘うような所が感覚が違うのである。

家に戻ったら、ちょうどkekeも昼寝(?)から目覚めた所であった。
父にもちょっと可哀想な事をしてしまったと思うが、やはり自分が逆の立場でボケてしまって若い男から金をどんどん貪られていたら、kekeにこうしてもらって構わないと思うのであった。と言うか、当然だと思うのであった。

もっとも、これから父が淋しがらないようにフォローはしていこうと思うのだが。