![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/19/5f/0236f9a402bfaedaaeab10edb470e95f.jpg)
浅草に行ってきた。
亡き祖母が大好きなこの場所の記憶は
20数年前の幼き日までさかのぼる。
どんな交通手段で行ったのかは
どんなに考えても思い出せないのだが
大の甘党が決まって連れて行った2つの甘味処は
今でもしっかりと記憶に残っている。
誰もが知っている
梅園のあんみつと亀十のどら焼きだ。
二十歳を過ぎて
あんみつを口にする機会は随分と減ったのだが
今でも亀十のどら焼きだけは
浅草に寄れば必ず口にする。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1e/00/0e47291a40f24bf986a8f900516a3881.jpg)
ちょいとばかし時間があったので
数年ぶりに仲見世を歩き、
どうせならば未食の天麩羅家にでも
行ってこようと歩を進めたのだが
お目当ての大黒家は何度か心を折られた
あの日のように大行列だった。
返す刀で葵丸進の暖簾を
潜ろうかどうか迷ったのだが、
食べたことのあるこの店の天麩羅は高級品。
子供のおむつ代を考えると
¥3,000を支払う余裕など
今はないのだ。
思案に暮れていると
傍らのゴミ箱が浅草の景観を
意識したものであることを初めて知らされた。
昔は気にも留めなかったが
いつからこんな佇まいだったのだろうか?
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/29/55/e827e11cce9ada43a99e27cee58950a4.jpg)
結局、未食のお店の中から
意外にも今まで足を踏み入れていないお店が
すぐに思い当たり誰もが知っている
あのお店に行ってきたのだ。
今半本店。
そう、すき焼きの今半だ。
今半は今半本店をルーツに
浅草今半、今半別館、人形町今半、代々木今半と
暖簾分けを含めて5つの事業者が存在する。
人形町今半の銀座店で判るように
お店でなく事業者が5つだ。
浅草を歩いたことがある方ならば
道中でいくつか今半の文字を目にした経験を
お持ちなのだろうが、
それぞれ事業者が違う別経営なので
食べ比べてお好みの今半を探すのも面白いだろう。
わたしの場合、
浅草今半と人形町今半、
代々木今半こそ行ったことはあるが
今回の今半本店と今半別館には
不思議とご縁がなかったのだ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/70/b1/5ce671b5ce49852a0ca68a4657029925.jpg)
創業の1895年には
この場所にはなかったのだが
店が放つ芳ばしい年期の入り方は
博物館見学を髣髴させる
高揚感を与えてくれる。
ランチメニューは
すき焼き定食 ¥1,890
和風ステーキ定食 ¥1,890
焼肉定食 ¥1,050
牛丼 ¥945
ヒレステーキセット ¥2,625
の5種類だ。
注文したのは
「牛丼の大盛り、卵付きで・・・」だったのだが
百戦錬磨の女将から帰ってきた答えは
「大盛りはやってないから多めね」
「ウチは吉野家と違って卵とじなのよ」と
関雲長にも劣らない赤面にさせてくれる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4d/1a/0af2f70c4c1e5013d5906234e8e016d9.jpg)
やってきたのがコチラ。
これが今半本店の牛丼、多めだ。
お吸い物を一口すすり、
悪くないぞと思いながら
玉葱ではなく長葱と一緒にとじられた
初めての部類の牛丼を見取り稽古のように
じっくりと観賞した。
ここはすき焼きの今半だ。
牛丼のこの体にも納得した。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/19/5f/0236f9a402bfaedaaeab10edb470e95f.jpg)
箸を抜き、まずは牛肉をパクリ・・・
旨い。
和牛だというこのお肉。
私に牛肉の目利きができれば良いのだが
生憎そんなギフトは持ち合わせていなかった。
割り下がしっかりと
染み付いているのかと思いきや
牛肉自身が俺はなかなかの牛肉だぞと
しっかりと主張していた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5c/1a/9ed71ab01ed287de180680581b276e10.jpg)
続いて、とじ卵と一緒にパクリと・・・
甘い。
すき焼きは砂糖を入れるのだから
あたり前のように甘辛くなるものなのだが、
この甘さの好みは人それぞれ。
私には甘すぎたのだ。
お昼時にもかかわらず
大黒家とは対照的な閑散ぶりは
ちょいとばかし不思議に思ったが
昔の風にあたることよりも
巷で騒がれるとびっきりを選ぶ方のほうが
多いのだと自分なりに解釈した。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1f/3b/1c23e589ecb982201db6349ce62b30cf.jpg)
こちらのお店。
自身の引き出しを増やすうえでも
浅草に来られた際に一度は体験した方が
良いお店だと思う。
さすがに明治の風にはあたれなかったが
私の知らぬ昭和初期はきっと
こんな感じだったのだろうと
考えさせられるのだ。
ご馳走様でした。
今半本店
〒111-0032
台東区浅草1-19-7
TEL03-3841-1411
11:30~20:30
火曜定休
牛丼 ¥945
甚平満足度 ★★★▲☆
甚平満腹度 ★★★▲☆
・・・おっ、お代官様ぁ!甚平に愛のムチを・・・
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・・・ あっ、ありがとうございます。・・・
それでは明日もお会いしませう
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