銀座の甚平喰い倒れ日記

甚平を愛するサラリーマンの食生活を綴った日記。銀座界隈を中心に東京の美味しいお店をご紹介。

浅草 今半本店にて「牛丼」をいただきます

2009-05-29 10:12:46 | 上野・茗荷谷・浅草・南千住

浅草に行ってきた。

亡き祖母が大好きなこの場所の記憶は
20数年前の幼き日までさかのぼる。

どんな交通手段で行ったのかは
どんなに考えても思い出せないのだが
大の甘党が決まって連れて行った2つの甘味処は
今でもしっかりと記憶に残っている。

誰もが知っている
梅園のあんみつと亀十のどら焼きだ。

二十歳を過ぎて
あんみつを口にする機会は随分と減ったのだが
今でも亀十のどら焼きだけは
浅草に寄れば必ず口にする。



ちょいとばかし時間があったので
数年ぶりに仲見世を歩き、
どうせならば未食の天麩羅家にでも
行ってこようと歩を進めたのだが
お目当ての大黒家は何度か心を折られた
あの日のように大行列だった。

返す刀で葵丸進の暖簾を
潜ろうかどうか迷ったのだが、
食べたことのあるこの店の天麩羅は高級品。

子供のおむつ代を考えると
¥3,000を支払う余裕など
今はないのだ。

思案に暮れていると
傍らのゴミ箱が浅草の景観を
意識したものであることを初めて知らされた。

昔は気にも留めなかったが
いつからこんな佇まいだったのだろうか?



結局、未食のお店の中から
意外にも今まで足を踏み入れていないお店が
すぐに思い当たり誰もが知っている
あのお店に行ってきたのだ。

今半本店。

そう、すき焼きの今半だ。

今半は今半本店をルーツに
浅草今半、今半別館、人形町今半、代々木今半と
暖簾分けを含めて5つの事業者が存在する。

人形町今半の銀座店で判るように
お店でなく事業者が5つだ。

浅草を歩いたことがある方ならば
道中でいくつか今半の文字を目にした経験を
お持ちなのだろうが、
それぞれ事業者が違う別経営なので
食べ比べてお好みの今半を探すのも面白いだろう。

わたしの場合、
浅草今半と人形町今半、
代々木今半こそ行ったことはあるが
今回の今半本店と今半別館には
不思議とご縁がなかったのだ。



創業の1895年には
この場所にはなかったのだが
店が放つ芳ばしい年期の入り方は
博物館見学を髣髴させる
高揚感を与えてくれる。

ランチメニューは

すき焼き定食 ¥1,890
和風ステーキ定食 ¥1,890
焼肉定食 ¥1,050
牛丼 ¥945
ヒレステーキセット ¥2,625

の5種類だ。

注文したのは
「牛丼の大盛り、卵付きで・・・」だったのだが
百戦錬磨の女将から帰ってきた答えは

「大盛りはやってないから多めね」
「ウチは吉野家と違って卵とじなのよ」と
関雲長にも劣らない赤面にさせてくれる。



やってきたのがコチラ。

これが今半本店の牛丼、多めだ。

お吸い物を一口すすり、
悪くないぞと思いながら
玉葱ではなく長葱と一緒にとじられた
初めての部類の牛丼を見取り稽古のように
じっくりと観賞した。

ここはすき焼きの今半だ。

牛丼のこの体にも納得した。



箸を抜き、まずは牛肉をパクリ・・・

旨い。

和牛だというこのお肉。
私に牛肉の目利きができれば良いのだが
生憎そんなギフトは持ち合わせていなかった。

割り下がしっかりと
染み付いているのかと思いきや
牛肉自身が俺はなかなかの牛肉だぞと
しっかりと主張していた。



続いて、とじ卵と一緒にパクリと・・・

甘い。

すき焼きは砂糖を入れるのだから
あたり前のように甘辛くなるものなのだが、
この甘さの好みは人それぞれ。

私には甘すぎたのだ。

お昼時にもかかわらず
大黒家とは対照的な閑散ぶりは
ちょいとばかし不思議に思ったが
昔の風にあたることよりも
巷で騒がれるとびっきりを選ぶ方のほうが
多いのだと自分なりに解釈した。



こちらのお店。

自身の引き出しを増やすうえでも
浅草に来られた際に一度は体験した方が
良いお店だと思う。

さすがに明治の風にはあたれなかったが
私の知らぬ昭和初期はきっと
こんな感じだったのだろうと
考えさせられるのだ。

ご馳走様でした。

今半本店
〒111-0032
台東区浅草1-19-7
TEL03-3841-1411
11:30~20:30
火曜定休 

牛丼 ¥945

甚平満足度 ★★★▲☆
甚平満腹度 ★★★▲☆

・・・おっ、お代官様ぁ!甚平に愛のムチを・・・

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