趣味の日記

観劇・歴史・小説・漫画などなど、思いつくままの語り日記

「百鬼夜行抄」

2006-09-20 23:44:15 | Weblog
土曜日に観てきた花組芝居の舞台の感想です。
作品は、今市子さんの漫画「百鬼夜行抄」の舞台化。
まぁ言ってしまえば現代の妖怪話ではあるんですけど、どこか飄々としていて、さほどホラーでもないので(時々怖い話もあったりしますけど)、読むと面白いです。
それを、花組芝居が上演するのは今回で2回目。パート2ということで、前回とはストーリーもセットも配役もがらっと替えてありました。

主人公の律(りつ)は、妖怪を見ることの出来る見鬼。そのおかげでいろいろ騒動に巻き込まれるという根本は同じですが、前回のパート1では、どちらかといえばギャグっぽかったイメージ(笑)。舞台セットも、ちゃんと家があって庭があって、というホームドラマっぽくしてありましたね。
パート2では、それが四角い木の枠だけをいろいろ組み合わせて、どんどん場面のシチュエーションを変えていってました。その枠が壁になったり道になったり扉になったり・・・それが、人間界と異界を行き来する雰囲気になって、面白かったですね。
役者さんが男性のみ、というのも、ある意味雰囲気に合ってるのかも。本当の女性が演じると、意外に生々しくなっちゃうのかもしれないですね。その辺り、さすが劇団の主宰者でもある加納さんは、山の神であるかつら姫を、楚々としながらもどこか妖しく演じてらして、すごく綺麗でした。
それと、劇団最年少という堀越君の司(つかさ)ちゃん(律の従姉)も、ちゃんと女の子で可愛かったなぁ(笑)。
律の守護をしている龍の精、青嵐(あおあらし)を演じた水下さん、前回も同じ役だった?(すみません、ちゃんと覚えてなくて/苦笑)パート1では結構活躍してカッコいい場面もあったように思うんですが、今回は壊れてばっかり(笑)。実はあんまり守護の役に立ってないんじゃ・・・?(爆)
前回、植本姫が演じていた八重子おばあちゃんは、パート2では山下さん。前回の植本さんがパワフルすぎたのか(爆)、今回は案外マトモだった(笑)。
律の叔父の開(かい)さんを演じた各務さんと、妖魔の鬼灯(きちょう)を演じた小林さんは、オイシイ役だと思いました。
律に仕える文鳥の精の尾白と尾黒は、北沢さんと秋葉さん。前回は確か違う配役でしたよね?パート1でのおかっぱ頭が強烈な印象に残ってるせいか(笑)、今回は割とおとなしく見えたような・・・。カラス天狗のお衣装は同じだったと思うんですけど。
尾白と尾黒の頭もですけど、青嵐のお衣装も今回はシンプルでしたね。普通の着流し。パート1では確か、豪勢な青いお衣装だったと記憶してます(まぁ本来は龍ですし)。
何がサイコーだったかといえば、ラストに正義のヒーローみたいにほおずきを吹いて現れた、覚(さとる)叔父さんを演じた桂さん!!
異界に引き込まれそうになった律を現世に呼び戻すのに、ほおずきを吹かなきゃならないんですが、吹ける人がいない!でも妖魔が追ってくる!という一番のクライマックスに、酔っ払っておでこにネクタイを巻き、絶妙のタイミングで颯爽と登場~!という桂さんに、客席は爆笑&大喝采でした(笑)。
こういう、ツボにぐっさりと突き刺さってくるような桂さんのお芝居、大好きです~☆ギャグだけじゃなくて、以前に観た「和宮様御留」でも、桂さんの岩倉具視がツボだったなぁ♪

舞台を観たあと、ものすごく原作の漫画が読みたくなりました(笑)。
漫画の「百鬼夜行抄」は、マンガ図書館とかで読んだ程度で、全巻読みきれてないんですよね・・・。今回の舞台の元になってるエピソードも、読んだ覚えがないし。漫画のイメージをすごく踏襲した今回の舞台化だっただけに、余計に読みたくなりましたね。・・・う~ん、文庫版を買いたいけど、買うためにはまず先立つものが~(汗)。

・・・神戸で「百鬼夜行抄」を観たあと、今度はバウでの宙組エンカレッジコンサートにハシゴ(苦笑)。
とりあえずこれで5組全部観れたわけなんですが、前回(3~4年くらい前?)のシリーズを思うと、どこの組も似たり寄ったりだった気がします(苦笑)。
前回の方が組カラーもはっきりして、曲目もバラエティに富んでた。トークコーナーがあったり、それぞれの曲への思い入れが伝わるような演出だった記憶があります。
今年のシリーズは、「エリザベート」「オペラ座の怪人」「ファントム」は当然ながらどの組もありましたし、やはり故・本田美奈子さんのこともあって、「ON MY OWN」と「命をあげよう」は絶対入ってましたね。
生徒さんが一生懸命歌ってるのは伝わりますし、それで感動できる場面も多々ありましたが、これがマンネリ化してしまわないよう、劇団ももっと生徒さんを自由にいろんなことに挑戦させてあげていって欲しいな~と思います。

5組観て、印象に残ってるのは、月組のゆりのちゃんの「ON MY OWN」。なんか、すごい怨念こもってた(笑)。それと楠さんの「僕こそミュージック」。原音で歌ったのにはブラボーでした。星組では、しゅん君の「シナーマン」と、あとバックダンサーで踊ってたのが強烈(爆)。誰かにそっくり!と思ったのがこの時でしたね(笑)。雪組はくらま君が「最後のダンス」を張り切って歌ってて、おぉ~濃く頑張ってる(笑)、と感心したのですが。
・・・くらいかなぁ?宙組は、男役さんはズンコさん~タカコさんの歌い方を踏襲してるな~と思いました。声で聴かせようとする歌い方というか。朗々として綺麗だけど、歌詞が素通りしていってしまうので、もっと自分なりの伝え方を磨いていって欲しいと思いますね。そこに個性も出てくると思いますし。宙組はその点、娘役の方が個性的に見えたと思います。
宙組の男役さんたちのお勉強のためには、やっぱりかしげさんにもう少し居て欲しかった~・・・と言い出すと、また愚痴になるのでやめときます(汗)。

コメント
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