どうぶつ番外物語

手垢のつかないコトバと切り口で展開する短編小説、ポエム、コラム等を中心にブログ開設20年目を疾走中。

ポエム354『壁』

2023-05-03 06:13:11 | ポエム

2011.3.11の東日本大震災から12年2か月

あの時 石巻にもに水の壁が出来た

 

その6年も前に病を押して

指一本でキーボードを叩き

 

自意識の壁に挑んだ『自分自身への審問』

図らずも死者との壁を予感しようとは

 

辺見庸よ あなたは今何を思う

五体が朽ちても魂だけは残っているはず

 

あなたには沈黙の壁は存在しない

もう一度聞きたい あなたの言葉を

 

故郷石巻市の海を

自在に語ってくれないか

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 紙上『大喜利』(20) | トップ | 川柳『代理戦争』 »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
過ぎ去った時間の中へ (知恵熱おやじ)
2023-10-30 00:56:01
辺見庸が見ている”らしい”世界について、窪庭さんと延々と語り合った日々を懐かしく思い出しながら読ませていただきました。

80歳代も半ばを過ぎたいま、あの頃の自分の心のうちにもう一度立ち返るような・・・そのきっかけをいただいたような・・・

ありがとうございました
返信する
辺見庸はいま (tadaox)
2023-10-30 10:59:35
(知恵熱おやじ)様、ありがとうございます。
辺見庸を取り上げても誰も反応しない時代になったのかと正直歳月の流れを痛感していました。
われわれの若かった時代には辺見庸は楔だったのかと思います。
彼が生きているのか死んだのかも把握していませんが、ニュースでは記憶にないのでまだ存命だと信じています。
トリチウム希釈水の放出を彼がどう見ているか知りたいものです。
返信する

コメントを投稿

ポエム」カテゴリの最新記事