『宮崎駿監督の卓越した考え方』
ここ数カ月の世の中の動きを眺めていると、「地球上は我欲の坩堝だなあ」とつくづく思う。
『アラブの春』が到来して、いくらか安定がもたらされるのかなと期待していると、エジプトで事実上のクーデターが起き強権政治に逆戻り。
シリアの内戦では、アサド政権側が化学兵器を使ったかどうかをめぐって、ただいま世界中が興奮しきってい . . . 本文を読む
キュウリの花
(城跡ほっつき歩記)より
なんと気持ちの良い生徒たちだろう
のびのびビュンビュン走り回る
夏休み前の校庭は幸せがいっぱい
しっかり気づかう保護者の思いが
どこまでも蔓のように伸びている
みんな教室に集まって!
明日から長~い夏休みに入ります
冷たいジュースの飲み過ぎや
寝冷えな . . . 本文を読む
『鈍感すぎる汚染水対策』
前回『シーシュポスの神話』に譬えた福島第一原発の汚染水漏えい問題は、8月に入っていよいよのっぴきならない局面にあることが明らかになった。
まず心配されていた汚染地下水の海への流失が、一日当たり推定300トンにのぼることが発表され、東電の対策がことごとく破綻していることが明らかになったのである。
「東京電力 . . . 本文を読む
クチナシ
(城跡ほっつき歩記)より
クチナシの花が咲く頃
海軍中尉だった老人が死んだ
ぼくの家からは三軒離れた角の
軍人屋敷の主人だった
ピンと張った口髭を付け
帽子の下から鋭い眼光を放ち
辺りを睥睨していたのは
はたして実際の記憶だったろうか
戦後数十年がたち
滅多に姿 . . . 本文を読む
遅く帰ってきた次女の七恵が、シャワーを浴びに入った風呂場でキャーっと声をあげた。
そろそろ寝ようかとソファーから立ちあがりかけていた正平は、何事かと身構えてドアの前に走り寄った。
「どうした、大丈夫か」
二年ほど前に起こった盗撮事件を思い起こしながら、娘に問いかけた。
あの時は、わずかに開いていた窓から小型カメラが差し込まれ、裸の写真を撮られたと大騒ぎになったのだ。 . . . 本文を読む