どうぶつ番外物語

手垢のつかないコトバと切り口で展開する短編小説、ポエム、コラム等を中心にブログ開設13年目を疾走中。

ポエム236 『おかめ違いと思ったが』

2019-06-15 18:53:39 | ポエム
    おかめ蔦    (城跡ほっつき歩記)より     おかめ ひょっとこ お神楽の たれ目の出番と期待をしたら あなたの名前は お亀さん お亀蔦とはびっくりこん   たしかに形はカメのよう 水底にひしめく子亀の群れが うようよ泳ぐ暗い池 言われてみれば うなずくばかり   ちょっと待ったと異議申し立て 頬ふくらますお多福さん . . . 本文を読む
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どうぶつ・ティータイム(222) 『一周遅れのきゅうりとトマト』

2019-06-08 00:00:01 | エッセイ
       きゅうり     他の人のブログを見たら、もうキュウリがばんばん生って朝採れを毎日食べているとのことだった。   こちらはやっと花をつけ、花の根元がふっくらしてきたところで、いわばキュウリの赤ちゃんが誕生したところ。   一周遅れはかなしいが、そんなやつほど可愛くてがんばれよと声をかけたくなる。          トマト     トマト . . . 本文を読む
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どうぶつ・ティータイム(221) 『浩宮様と応徳温泉』

2019-06-05 00:02:31 | エッセイ
・      浩宮様   (1992年8月群馬・新潟県境の白砂山など登山の後、応徳温泉入浴)    年号が令和に代わって、世の中がなんとなく新しく感じられるのは気のせいだろうか。  新天皇の即位の礼も済んで儀式も一段落したかと思われるが、これからは公務に追われる日々がつづき、皇太子時代のように自由に登山などできなくなるのだろう。  とはいえ、多くの国民に祝福され、雅 . . . 本文を読む
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ポエム235 『筏葛に秋波を送られて』

2019-05-28 00:00:00 | ポエム
       イカダカズラ     (城跡ほっつき歩記)より           初夏の光は 希望の使者   ほら 筏に乗ってあなたのもとへ   切れ味鋭い秋波が送られる   ああ うす紫の誘惑よ   イカダカズラのいたずら心だろうか     18世紀にリオデジャネイロで発見された   南米ブラジル原産の情熱的 . . . 本文を読む
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どうぶつティータイム(220)『畑に夏がやってきた』

2019-05-20 23:14:56 | 植物
      スナックエンドウ    畑が狭いから、スナックエンドウの苗木は1本だけ。  それでも4月後半から花が咲き、実をつけてくれた。  しろうとには、どんなものでも実をつけてくれる野菜はうれしいものである。       ゴーヤ    ゴーヤも同じ意味で楽しめる。  まだ成長は遅いが、もうちょっと気温が上がると一気にネットを駆け上る。 . . . 本文を読む
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ポエム234 『物騒ながらイシャコロシ』

2019-05-16 00:29:27 | ポエム
      キランソウ(金蒼小草)   (城跡ほっつき歩記)より        聞いて驚くなよ 皆の衆  オイラの異名は医者殺しっていうんだ  まるで凶悪きわまりない殺人犯みたいだろ?  でもさあ ほんとは誉め言葉なんだって    医者いらずとか医者泣かせと同じ意味  それなら納得だが ちょっとキツイよな  ほかに地獄の窯の蓋とも呼 . . . 本文を読む
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ポエム233 『ポピーと歌おう』

2019-05-11 00:00:09 | ポエム
       アイスランドポピー     (城跡ほっつき歩記)より        さあ ポピーたちよ  いっせいに歌おう  丘の上 ひなげしの花で  うらなう あの人の心    橙色も 黄色も 白も  みんな思い切り口を開けて  アグネスチャン風に歌おう  青い空まで届くような高い声で    今日もひとりな . . . 本文を読む
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(超短編シリーズ)122 『九十九峠』

2019-05-04 00:19:17 | 短編小説
 九州の大分県には、いまでも山深い地域がたくさんある。  その一つに、むかし大道村と呼んだところから高瀬村という場所へ抜ける峠があり、その峠と手前の池にまつわる言い伝えが人びとの記憶の襞に刻み込まれている。  時代はわからない。  おそらく江戸時代かそれ以前の出来事かと思われる。  そもそも「峠」という字には、きわめて日本的なニュアンスが含まれている。  漢字ではなく、日本で生まれた国字 . . . 本文を読む
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ポエム232 『日陰が好きなユキノシタ』

2019-04-27 02:46:06 | ポエム
       ユキノシタ     (城跡ほっつき歩記)より         奥鬼怒の夫婦が淵温泉を目指した八月   よれよれの軽自動車で灼熱の太陽に焼かれ     川俣温泉を横目にひたすら砂利道を遡ったのは   主従3名の俳句吟行が目的のはずだった     宿の主人のもてなしは山奥で採取したマイタケ   20センチもある天然 . . . 本文を読む
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ポエム231 『ハマナスと恋女房』

2019-04-20 01:45:10 | ポエム
        ハマナス     (城跡ほっつき歩記)より        おめらおめら ことしもハマナスが咲いたど  なんてきれいなんだ おらが嫁っことドッコイだべ  アハハ こんなこと嫁がきいたら  おど ばかいうでねえと顔赤くすっぺなあ    ハマナスは一重瞼のおなごのように美しか  細めた瞳からは潮騒の音が聴こえてくる  浜辺 . . . 本文を読む
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(短編小説)『ジャコビニ流星雨が見えない夜』(3)

2019-04-13 01:58:55 | 短編小説
 机にたまった埃が差し込む光に白く浮いていた。煙草の灰も落ちた位置で崩れかけている。むしり取った帯封、読みかけの経済誌、用済みの原稿などが散乱し、それらの猥雑な配置の中で、真新しい背広を着た穂積隆三が話し続けた。 「・・・・まあ、信じてもらえるかどうかわからんが、わたしは実のところ流星雨を見たも同じだと思っているんだよ」彼は眼前にその光景を描こうとでもするように、肘を伸ばし、掌をひらつかせた。「 . . . 本文を読む
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(短編小説)『ジャコビニ流星雨が見えない夜』(2)

2019-04-06 01:58:48 | 短編小説
 その日、穂積隆三は夫人とともに家を出た。  ホテルへ直行するのも芸がないので、銀ブラでもしようと相談がまとまり、肩を並べての散歩を楽しんだ。  四丁目のやや奥まった場所にある郷土料理店で、北海道の味をたっぷりと楽しみ、再び大通りに出たときは宵闇が迫っていた。  あるいは宵闇というには、少し暮れ残っているという時間帯だったかもしれない。空がどんよりと重く、それが街全体を暗くしていたのだろう。 . . . 本文を読む
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(短編小説)『ジャコビニ流星雨が見えない夜』(1)

2019-03-30 01:06:19 | 短編小説
 神も仏もあるものか。神があるならもう少しマシな人生をよこしそうなものだし、仏があるなら一片の情けをかけてくれたっていいじゃないかというのが、その朝三上慎介が抱いた最初の感想であった。  もっとも、彼はまだ完全に目覚めたわけではなくて、妻の声に頭をガンと叩かれたきり、瞼のバネが壊れて開かなくなった状態に置かれていて、きのうといいけさといい、まったく何を手がかりに生きたらいいのかと、半ば自棄気味に . . . 本文を読む
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ポエム230 『スイセン連想どたばた劇』

2019-03-23 02:23:06 | ポエム
      水仙   (城跡ほっつき歩記)より        日当たりのいい庭に水仙が咲いた  今年も存分に楽しませてくれそうだ    スイセンの容姿は文句なく美しい  天気予報士のあのお姉さんにひけを取らない    おっと誰かを連想したでしょう  思い浮かべた人があなたの好みなんですよ    変なひっかけは . . . 本文を読む
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ポエム229 『リスの行き場は』

2019-03-16 00:12:54 | ポエム
         リス     (ウェブ無料画像)より         ひっきりなしに食べて   ひっきりなしに繁殖する   可愛いと言われているうちはいいが   おまえらそろそろ限界だぞ     鎌倉では人間に慣れすぎて   恐れを忘れてしまったようだが   いくら観光地だといっても   いずれ規制されるに . . . 本文を読む
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