どうぶつ番外物語

手垢のつかないコトバと切り口で展開する短編小説、ポエム、コラム等を中心にブログ開設20年目を疾走中。

ポエム113 『ミューズからの使者ヒメコブシ』

2015-11-26 01:37:00 | ポエム
       ヒメコブシ     (城跡ほっつき歩記)より     遠い国からやってきた 美の親善大使なんていったら あなたは照れるでしょうね   寒い国から送り込まれた プリマドンナにたとえたら あなたは眉をひそめるでしょうか   ピンクに透けた花びらは 乙女の頬に浮かんだ微笑みのようで 人びとを魅了するのは確かだが . . . 本文を読む
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ポエム112 『春愁のマンシュウアヤメ』

2015-11-20 00:05:52 | ポエム
       マンシュウアヤメ     (城跡ほっつき歩記)より      どこで遇ったのだろう この紫とは・・・・ 時代も場所もはっきりしないが なぜか脳の中枢がシクシクするのだ   むらさき地に楚々とした白を配して 花町の匂いが嗅覚器をゆする 戦前に花開いたアヤメの系譜なのか それとも香を焚きこめた裾のそよぎか &n . . . 本文を読む
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どうぶつ・ティータイム(190) 『霧に覆われた街と言葉たち』(辺見庸の風景)

2015-11-14 11:58:16 | 書評
        作品集「霧の犬」を読んで      2014年11月23日、作品集『霧の犬』は鉄筆社創立記念特別書き下ろし小説として他の短篇3作とともに出版された。  先に書評風ポエムとしてぼくが取り上げた「カラスアゲハ」と、「アブザイレン」「まんげつ」などが所収されている。  上記短編小説は、比喩や象徴の多い表現に彩られてはいるが、一定のストーリー性があ . . . 本文を読む
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ポエム111 『不時着したモミジアオイ』

2015-11-09 00:39:26 | ポエム
      モミジアオイ     (城跡ほっつき歩記)より     キャハハ あんたいつそこに不時着したの?   ドナルド・カーチスとのドッグ・ファイトに破れ アドリア海に着水したはずではなかったのか ピッコロ社に修理に出す途中で休んでいるのかな   モミジアオイは まるでプロペラだね ポルコの愛機と同じロッソ・コルサ(赤)じゃないか . . . 本文を読む
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ポエム110 『あ・け・び』

2015-11-05 00:02:15 | ポエム
      アケビ     (城跡ほっつき歩記)より      あけび 明け日 朱火 開け陽 朱実 通草 木通 アケビ 開け日 熟れてなくても 開け実    あ・け・び・・・・ 懐かしいヒビキ ふるさと 里山 雑木林 見上げる先に 薄紫のまなざし   思い出の甘さ ほんのり 木々にとりつく 蔓の先には 秋 . . . 本文を読む
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