シュウメイギク
(城跡ほっつき歩記)より
秋も深まったこの季節に
ポッポと咲きいずる秋明菊
事件の多い年だったから
七歳の少女のようにいたいげだ
菊の花には似てないけれど
もらった名前はシュウメイギク
花言葉は「薄れゆく愛」「耐え忍ぶ愛」
少女のはずが艶めかしい
行方不明になるなよ秋明菊 . . . 本文を読む
いやはや、朝っぱらからごめんなさいよ。10月に入って急に涼しくなったものだから、恥ずかしいくらい食欲が出てしまってね。こんな小さな里芋の葉っぱまで、モリモリと食べつくすほどの大食漢なんだ。そういうお前さんは誰だっていうんですかい?名乗らないといけませんか。名を名乗るほどの者ではないのですが、それほどおっ . . . 本文を読む
渡良瀬川と渡良瀬遊水池(フリー画像使用)
水には記憶があるって知っていた?
水はさまざまな情報を記憶しているんだそうだ
科学的に実証されているわけではないが
本気で信じている人が結構いるらしい
川には大量の水が流れているが
もともと水滴の寄り集まった集合体だ
一粒の水滴が岩肌からポトリとこぼれ
沢を伝って支流から大河 . . . 本文を読む
コオロギ
(ウェブ画像)
ゆうべは雨も風もすごかったよ
叩きつけるような豪雨と
くさむらを巻きあげる強風に耐えて
草の根にしがみついていたんだ
こんなことは初めての経験だな
そうだよ50年に一度だというんだから
川辺で釣りをしていたおじさんたちも
昨日はそそくさと帰っていったもの
釣り人のポケットから漏れ . . . 本文を読む
白い彼岸花
(城跡ほっつき歩記)より
前触れもなく地中から現れた白い彼岸花よ
あなたはあまりにも美しすぎないか
すぐ近くには台風で痛めつけられた集落が
軒並みブルーシートをはためかせているのだよ
やっと灯りは点いたのだが
一家だんらんの窓から漏れる明かりとは違う
抜けた屋根やら破れた壁から鋭い光が夜を刺し
あたりを . . . 本文を読む
長谷寺正面
おなじみの長谷寺を覗いてみた。天気がいいので、つい足を延ばしたというところ。
何度か行った記憶はあるが、いざ中に入るとなんとなく見慣れない感じがする。
順路の立て札に導かれて回ったので、他人任せのような気分がぬぐえない。
大仏・小仏
如意輪菩薩なのかなあ、錫杖を持った仏様が迎えてくれたのだが、足元 . . . 本文を読む