どうぶつ番外物語

手垢のつかないコトバと切り口で展開する短編小説、ポエム、コラム等を中心にブログ開設20年目を疾走中。

ポエム145 『除夜の鐘』

2016-12-31 02:36:00 | ポエム
       鎌倉・長谷寺     (画像は「かまいこねっと」)より     除夜の鐘が鳴りはじめる 百八つの始めと終わりは寺の住職が 間の106回は煩悩を抱える参拝客に それが千年続くゆかしい行事だった   山は寺をふところ深く包みこみ 生も死もきびしく見据えたものだ 山に見つめられたら坊さんも背筋をピンと張る 庶民ですら除夜の鐘 . . . 本文を読む
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どうぶつ・ティータイム(197) 『JAXA展示室』

2016-12-25 10:11:11 | 科学
       内之浦宇宙空間観測所    12月20日、内之浦宇宙空間観測所からイプシロンという打ち上げコストの安い国産新型固体燃料ロケットが発射され、地球を取り巻く強い放射線帯の謎を調べる小型探査衛星「ERG(エルグ)」を予定の軌道に投入し、打ち上げは成功した。        イプシロン2号機    日本のロケットといえば、1955年に東大の糸川博士がペンシル型 . . . 本文を読む
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ポエム144 『大毛蓼が咲いている』

2016-12-18 13:50:50 | ポエム
       大毛蓼(オオケタデ)     (城跡ほっつき歩記)より     空き地にはオオケタデの群れ ヒタヒタと忍び寄る漁船が白昼を埋め尽くす かつて覇権を目指した紅の旗が じわじわと日本に迫る夏から秋への野外劇   猛威を振るったセイタカアワダチソウは いつしか荒れ地から姿を消した ススキをも席巻した北米渡来の植物だったが 都 . . . 本文を読む
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ポエム143 『天からの匂い辛夷』

2016-12-11 00:00:17 | ポエム
       タムシバ(匂い辛夷)     (城跡ほっつき歩記)より      あの夜空の星をとって欲しい 幼子が母親にねだったという話をしたら いまどきそんな事を言う子供はいないだろうと イクメン仲間に笑われた   だけど小林一茶には 名月をとってくれろと泣く子かなの一句があり それなりに可笑しみのある名句として 評価さ . . . 本文を読む
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ポエム142 『落ち葉ころころ』

2016-12-04 01:46:41 | ポエム
        けやき落ち葉      (季節の花300)より     ケヤキの大木から振り落とされた枯葉が 冷え切った土の上で縮こまっている 季節ごとの定めとわかっていても 先輩の姿のようで痛々しい   誰に対しても無邪気だった 困るほど人懐っこい人だった だが おおらかさに程度があるように ときどき寂しげに見えました &nbs . . . 本文を読む
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