宿へ戻る途中でK君のバスを予約。
当日でもチケットが取れて昼出発が決まった。
ツアーデスクのお姉さんが空席確認の電話してる時に、もし取れなかったら一緒に行っていいですかと言われて
俺も一緒にいたいと思ったし断る理由もなかった。
取れてしまったことで二人とも少しガッカリした。
宿へ戻って荷物をまとめる。
K君ほぼ無言。
部屋をチェックアウト。
ピックアップの車が来るまで一緒にいた。
車がくるまでって! ←空気読めや。
最後は連絡先も聞かなった。
俺はそゆのが苦手。またいつか会えたら、でいいと思ってる。
K君からも聞いてこなかった。
静かなままであまりしゃべってくれない。俺の話に相槌打つくらい。
クラクションとともにピックアップトラックが来て、握手して、ハグもして、荷台のシートに乗り込むK君。
ありがとうございました・・・ いろいろと・・・
とか言ってて、俺も楽しかったよーまたどこかで会えるよねーなんて陽気なこと言ってて。
トラックが走り出したら身を乗り出して急に大声で手を振りながら
『本当にありがとうございましたー!』って。
泣かすなよ、ボケ。
泣いてないけど。
それでも泣きかけたっちゅーねん。
あぁ行ってしまったなーって。でもこれでよかったなーって。
旅の出会いと別れって感じやったわ。
去っていくK君をスローモーションの映像でも見るような
見送ってる自分すらも第三者の立場から見てるような遠いぼんやりした感覚だった。
今回出会ったただひとりの短い旅友だった。