ゆっくり読書

読んだ本の感想を中心に、日々、思ったことをつれづれに記します。

ヴァンパイヤー戦争

2008-11-24 23:03:40 | Weblog
1巻。永久保存版。笠井潔伝奇小説集成、単行本。作品社。

全3巻の1巻目をようやく読み終えました。
2段組みで約700ページ。読み応えを云々する前に、まず本自体が重いです。
文庫版の4巻までが収録されています。

笠井潔さんの文章は好きなのだけれど、これまで「ヴァンパイヤー戦争」だけは、
読んだことがなかったのです。
なんとなく暴力シーンが多いイメージがあったので、
矢吹駆シリーズの哲学的な側面が好きな私にとっては、
あまり興味をそそられない作品でした。

先日、高橋克彦さんの「竜の柩」を読み、
何となく「そろそろヴァンパイヤー戦争も読んでみるか」
という気になったので、購入しました。
とはいえ、まだ最初の3分の1。
読み終わるまでには、まだ1ヶ月くらいかかりそうです。

想像した通り、暴力シーンと性のシーンが多くて、
食事をしながら読むには、まったく適していません。
文庫版からどのくらい加筆修正しているのか、よくわかりませんが、
かなりきわどいです。

とはいえ、物語の構成は、本当に緻密に考えられていて、
完璧にひとつの世界をつくりあげています。
本当に見事です。

縄文時代の日本や、三種の神器、
トランシルヴァニアのヴァンパイヤー伝説、KGBやCIA、など、
うまく再構成したものです。

ある新興宗教の信者の人が、この作品を愛読していたと、
以前何かで読んだことがありますが、
たしかに熱狂的なファンも出てきそうです。
そのくらい、細部にわたってよく構成されています。

でも、ここまでのところ、
私はそこまで熱狂的にハマることはなさそうです。
今年中に読み終わろう。


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