ゆっくり読書

読んだ本の感想を中心に、日々、思ったことをつれづれに記します。

当たり前じゃないこと

2014-08-02 21:17:41 | Weblog
日本で仕事をしているときの最も疲れる会話は、
中国人と一緒に働いたことがない人と、中国人の話をすることだと思う。

そして、日本にいる中国人と働いたことがある人は、結構いるけど、
中国で一緒に働くのとは、ちょっと違うと思う。
数の優位性があるとき、ホームのとき、
人民たちがどうなるかというと、
それは、日本にいる時の中国人とはまったく違う人種になると思う。

さらに、日本語を話しているときと、中国語を話している時では、
違う人格になる。

ということで「そもそも聞いてるフリだけで、何も聞いてない」とか、
「面子のためなのか、とにかく支離滅裂になってるけど、絶対に引かない」など、
当たり前な話が、当たり前として日本人には、なかなか伝わらない。

こういうことを言うと、「いやいや、ちゃんと話せば通じる」とか、
「彼らも理解できるはず、あきらめてはいけない」と言われるので、
「そもそも、そういう価値観がない人に対して、どうしたらいいですか?」と言うと、
「そんなことあるか!」と怒られてしまったりする。

無理は無理です。
そもそも無理なものとして対策を立てるほうが、よっぽどお互いのためだと思う。
相手を尊重していると思う。

が、なかなかそれが、日本人には伝わらない。
特に、いまの60代以上の人たちの「話せばわかる。中国人はもともとは賢い」信仰は、
これはもう、なぜそこまで、知らない人のことを信じられるのか、まったく理解不能だが、
きっとこれも、過去の清算なんだろう。
兵隊に行ったのが、自分の親なのか、自分の祖父母の世代なのかで、
ひとはそれぞれ感じ方が違うだろうと思う。

約1年前に買っておいて、いまやっと読んだ本2冊。
『語られざる中国の結末』『いま中国で起きている大破局の真相』

私が中国で考えていたことと、ほぼ同じことが書かれていた。
『いま中国で起きている大破局の真相』は、上海人の執筆なので、
日中関係をはじめとする中国と外国のバランス感覚は優れているものの
中国の他の地域の中国人のことは、たぶんほとんど知らない。
上海以外の中国の土地も、あまり行ったことがないのではないかと思う。

『語られざる中国の結末』は、日本のインテリジェンスや分析力は、
やはり平和ボケしていない、と思わせてくれる。
先日読んだ田母神さんの『戦争大学』と補完しあうような内容だ。

中国がどうなっていくのかは、これからの日本に大きく影響してくる。
彼らが、本当にちゃんと話せばわかる人たちなのか、
全体最適性よりも、個人の面子を重んじる人たちなのか、
外国に対して、どこまでのコンプレックスをもっているのか、
たとえ、ビジネスで接している範囲でも、かなり判断が可能だ。

日本人的な論理は決して通じない。たとえ、日本が正しかったとしても。
それはすでに、満洲国で一度失敗しているでしょう。


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