ゆっくり読書

読んだ本の感想を中心に、日々、思ったことをつれづれに記します。

華僑に関する会話

2012-12-22 12:34:41 | Weblog
中国人の同僚が「タイの街は汚いね」と言った。
私が「そんなことないよ。ゴミもほとんど落ちてないし清潔感あるよ」と言ったら、
驚いた顔をした。
そして、「え、だって、行ったところ全部汚かったじゃん」と。

ということで、聞いてみた。
「思い出してみてよ。私たちが行ったところにタイ人いた?
 全部、華僑がやっているお店とそんなお店が集まっているエリアで、
 店員さんもみんな華僑たち。華僑の2世とか3世とか。
 店員同士の会話のときにも、タイ語じゃなくて中国語で話してたよね。
 で、お客さんは全員中国人のツアー客だったじゃん。
 じゃあ、汚しているのは誰?」

実際のところ、私たちが行ったところは、かなり汚かった。
中国人がゴミのポイ捨てをする。痰を吐く。並ばない。など、
中国臭が上海よりも濃いくらいなところだった。
しょうがない、中国の地方から来ていたツアー客も多かったから。

私の実感としては、タイはおよそ15年ぶりだったけど、
むかしは国道沿いにあったスラム街もほとんど見えなくなって、
人は整列乗車をするし、店員さんも親切だし、すごくリラックス感があった。

特によかったのが商品を見ているときに、店員がまとわりついてこなかったこと。
でも、ちゃんと気配りはしてくれている。
質問があって顔をあげると、声を出す前に気がついて近づいてきてくれた。
上海の場合は、たいして商品知識のない店員が
サービスを勘違いしているのか、生来の会話好きなのか、
とにかく一方的に押してくるから、うるさい。

夜、自分たちだけで街を歩いた時も、道は非常に清潔だったし、
バンコクで乗った地下鉄も、みんなマナーがよかった。
ということで、バンコクは非常に文明度が高いと思った。
きらびやかさでは、おそらく上海のほうが
無駄に資源を使ってきんきらきんな分だけ上だけど、
都市としての成熟度は、バンコクのほうが数段上。

そんなことを、もう少し言葉を選びながら、
日本に長く住み、日本でも就業経験がある中国人と話していた。

最後にその中国人がぽつりと。
「中国人が国外に行くと、まずだましにくるのが華僑たち。日本でもそうだった。
 彼らは同胞と言いながら近づいてくるけど、本当に信用できない。なぜこうなの?」

そこから展開された話はまた長い。
こんな話ができる私たち世代の中国人が増えたら、
日中関係はもちろん変わるだろうし、
お金は落としてほしいけど、町を荒らしには来てほしくないナンバーワン中国人も
世界からの評価が少し変わるかもしれない。