映画鑑賞感想文

濫観っていうか、乱観っていうか・・・ポリシーないですけど(^^;

『心』

2010-09-24 11:03:01 | Weblog
1973年 日本
監督:新藤兼人
出演:松橋登、辻萬長、杏梨、乙羽信子、殿山泰司

原作は、言わずと知れた夏目漱石の『こころ』ですね。で、その雰囲気があるっちゃああるんですが・・・漱石そのものの雰囲気というより、漱石の持つ何か一部分を極端に肥大化させてような感じで雰囲気がありますね、ええ。

物語は・・・親の遺産で裕福に暮らしている主人公のKが、未亡人と若い娘が二人で暮らす家に下宿することになります。未亡人は、なんとなく娘をKに押し付けようとしているような感じです。少なくてもKは、そのように感じています。娘は、とっても美人だし、Kは嫌な気はしていないのですが、特にその気も見せません。それどころか、学生運動に挫折した友人のSを一緒に住まわせ、娘に近づけます。が、いざ娘とSが親しくなっていくのを見ると、急に惜しくなって、未亡人に娘を嫁にくれるように申し入れます・・・というような話です。

いつもそうなんですが・・・新藤監督って、なにか惜しい作品を作る人なんですよね。只者じゃない感性は感じるんだけど、それが完成した形になっていなくて・・・なんていうか、感性豊かな子どもが造りかけた砂の城って感じなんですよね。せっかく面白そうなのが出来上がりかけてるのに、子どもが途中で造るのに飽きて何処かにいっちゃった後の残骸的な(爆)。

けど、キャストは面白いですね。嵌りすぎてて最高です。ただ、娘役の杏梨さんは、モデルさんか何かかな。お芝居は超下手で、演技派な役者さんの中で、むちゃくちゃ浮いているっちゃあ浮いているんですが、それが逆にこの映画のこの役には嵌っていた気がします(^^;。

いっつも・・・どうしたものかなぁ~と思いつつ、でも、また見かけたら見てしまう、そんな新藤監督の作品・・・今回もやっぱり、そんな「どうしたものかなぁ~」って映画でした(^^;。

『OBERON日記』
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『ウィンドトーカーズ』

2010-09-23 15:15:04 | Weblog
2002年 米
監督:ジョン・ウー
出演:ニコラス・ケイジ、アダム・ビーチ、クリスチャン・スレーター、ロジャー・ウィリー、ピーター・ストーメア、ノア・エメリッヒ、マーク・ラファロ、マーティン・ヘンダーソン、ブライアン・ヴァン・フォルト、フランセス・オコナー

第二次世界大戦中のお話。米軍は、日本軍に解読されないように、ナバホ族の言葉を暗号に使用していた。当然、暗号通信兵としてナホバの男たちを採用しており、彼らはウィンドトーカーと呼ばれていた。そのウィンドトーカーの一人であるヤージを守るという任務を命ぜられたエンダーズ伍長。戦場で常に一緒に過ごす二人は、次第に心通わせていく。ただ、エンダーズ伍長に下されたウィンドトーカーを守るという任務は、ウィンドトーカーである人間を守るのではなく、暗号そのものを守るというものだった。その任務の重苦しさが、しだいにエンダーズにのしかかっていく・・・というような話。

ん・・・まぁ・・・(^^;。戦争というものの非情さや虚しさは、ちゃんと描かれていたと思う。消耗品として扱われる少数民族のことも、ちゃんと描かれていたし。ただ、タイトルから、もっと“言葉”がクローズアップされていることを期待していたのだけど、それがほとんどなかったのが、個人的にはとっても残念でした。

監督、ほんとニコライ・ケイジ好きですよね。それで、ついついナホバのウィンドトーカーたちより、エンダーズ伍長ばっかりクローズアップしちゃったのかな(^^;。すごく良いテーマに目をつけたと思ったのに・・・ほんと、残念でした。

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『天使と悪魔』

2010-09-23 14:55:48 | Weblog
2009年 米
監督:ロン・ハワード
出演:トム・ハンクス、ユアン・マクレガー、アイェレット・ゾラー、ステラン・スカルスガルド、ピエルフランチェスコ・ファヴィーノ、ニコライ・リー・カース、アーミン・ミューラー=スタール

バチカンに弾圧されてきた科学者の秘密結社イルミナティの反撃を、お馴染みのラングドン教授が阻止するお話ですな。

正直、原作も読んでるし、映画はいっか~って思ってたんですが、放送してたし、なんとなく見ちゃいました(爆)。とね、意外にライトで楽しめましたよ。

原作の評価の高い方は、きっとこの映画にはご不満だと思います。重要な背景の部分が、ぜんぶ素っ飛ばされて、ただの歴史的な都市を舞台にしたアクションムービーになってますからね。

けれど、その原作で描きこまれた背景の部分に、いろいろと思うところがあった者にとっては、そこを全て素っ飛ばされたおかげで、いろいろ考えることもなくなり、単純な娯楽映画として楽しむことが出来ました。こういうのもアリですね(^^)。

えっと・・・その原作の感想を書いたブログは以下です。もし、お時間あれば、覗いてみてください(^^;。

『読書感想文』
http://blog.goo.ne.jp/rotten-a/e/3506d3d7db40b894a400ec2d43a1e991



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『いずれ絶望という名の闇』

2010-09-23 14:36:48 | Weblog
2009年 フランス&ベルギー&ルクセンブルク
監督:ジル・ベア
出演:ジェラール・ドパルデュー、オリヴィエ・マルシャル、アーシア・アルジェント、アンヌ・コエサン、アイサ・マイガ、カトリーヌ・マルシャル

フレンチノワールですね。かなり王道な設定と展開ですが、ジェラール・ドパルデューで渋く攻めているのがポイントでしょうか。ああ、ジェラール・ドパルデューの相棒役は、『あるいは裏切りという名の犬』『やがて復讐という名の雨』の監督、オリヴィエ・マルシャルだそうですよ。

正義感は強いんだけど、その分、強引な捜査で警察内でも孤立するマットが、相棒だったフランクの死の真相を突き止めようと捜査しているうちに、警察内部の暗部に足を踏み入れてしまい、ますます孤立無援に奮闘していくという内容です。

警察外の協力者の車屋のオジサンとか、たまたま関わりあってしまった黒人の女性とか、ほんの脇役のキャストが意外に光っていた気がしますが、全体的には地味ですね。マニア受けはすると思いますが・・・ちょっと一般受けはしずらいかも(爆)。


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『愛を読む人』

2010-09-20 16:14:29 | Weblog
2008年 米&独
監督:スティーブン・ダルドリー
出演:ケイト・ウィンスレット、レイフ・ファインズ、ダフィット・クロス、ブルーノ・ガンツ、レナ・オリン、アレクサンドラ・マリア・ララ、ハンナー・ヘルツシュプルング、ズザンネ・ロータ

猩紅熱で気分が悪くなり街中で倒れた15歳のミヒャエルを助けてくれたのは、通りがかりの市電の車掌ハンナ。それを切っ掛けに、ミヒャエルは20歳以上も年の離れたハンナと男女の関係になり、彼女に溺れていく。学校が終わると一目散にハンナのアパートにいき、体を重ね合うのだが、ハンナはミヒャエルに本を朗読させて聞いているのも大好きだった。が、車掌から事務職への昇進を告げられた日、ハンナは突然にミヒャエルの前から姿を消した。そして、二人が再び出会ったのは、なんとナチスの戦犯裁判の場だった・・・

すごく良くできている映画だと思います。ちょっと感受性に独特なところのある少年と、あるコンプレックスを隠している女・・・その二人が、その個性ゆえに惹かれあい、別れ・・・再び出会ったときも、まだ二人とも全く同じものを抱えており・・・ただ、長い時間の後に再会したときから、やっと彼女たちは少しずつ前に進み始めて・・・なかなか見ごたえがある映画だと思います。

ただ・・・なんだろう・・・なんだか少しずつ、どこもかしこもストンとした納得が得られない気持ち悪さがあるんですよね・・・これはとっても個人的な感覚だと思うんですが。まずは、15歳のミヒャエルが36歳のハンナに惹かれたのは、とりあえず初めての相手だってことが大きいとは思うんですが、それだけじゃないはずでしょ。だって、それがトラウマになって、結婚まで破綻するわけですから・・・そういう生理的な部分や、突然居なくなられたことだけじやなく、何かハンナに特別なものを感じたんだと思うんですが・・・でもって、それが「読む」ってことの中あると思うんですが・・・その部分でストンと納得できるものがなかったんですよね。また、ハンナの拘りの強さに関しても・・・どうしてそこまでと思う部分が、どうも納得させてもらえなくて・・・コンプレックスに感じるのは分かるけど、どうしてそこまで隠す必要があるのかが、ストンとならなかったですね。それが、ちょっと残念でした。

でも、全体的には、とっても面白かったし、楽しませてもらったし・・・満足はしています。上記の不満は、欲を言えば・・・ということです。そして、欲を言うのは、気に入っている証拠なのであります(^^)。

『愛を読む人』公式サイト
http://www.aiyomu.com/



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『五月の恋』

2010-09-20 15:32:49 | Weblog
2004年 台湾
監督:徐小明(シュー・シャオミン)
出演:劉亦菲(リウ・イーフェイ)、陳柏霖(チェン・ボーリン)、呂徳明(リュイ・トーミン)、李佳佳(チアチア・リー)、 田豊(ティエン・フォン)、唐志玲(タン・チーリン)、許安安(シュー・アンアン)、張浩霖(フランク・チャン)、五月天(メイデイ)のメンバー

アレイは、台湾の人気バンド五月天(メイデイ)のギタリストの弟。友人と一緒に、バイトで五月天のファンサイトの管理をしている。ある日、哈爾濱(ハルピン)から届いたファンメールに書かれていた「五月の雪が見たい」という言葉に惹かれ、そのメールの送り主のシュアンと五月天のメンバーを装って個人的な遣り取りを始めてしまう。そして台湾の三義というところに咲く花『五月の雪』を見せてあげるという約束まで・・・

台湾の大学生と、ハルピンの京劇学校の生徒の、可愛い恋の話なんだけど・・・その背景に、けっこう重い中国の近代史が絡んでるんですよね。たぶん、シュアンのお祖父ちゃんは国共内戦に負けた蒋介石の南京国民政府が台湾に逃れてきたときに台湾に渡ってきた時の兵士の一人なんでしょうね。で、来たはいいけど戻れなくなって、ハルピンの家族を残したまま、台湾で新しい家庭をもった。けれど、故郷と残してきた家族のことも忘れがたく・・・そういう、引き裂かれた家族の思いを表すものとして『五月の雪』があるんですね。

と言っても、たぶん劉亦菲のファンの方が見ても、陳柏霖ファンの若い方が見ても、そういう背景の部分が煩くて興ざめってことはないと思います。ちゃんとチャーミングなラブロマンス&青春期の葛藤の物語になってますから。でも、逆に、わたしのような年配の人間でも、その背景のおかげでこの映画を楽しめるようになっていると・・・二世代の物語が、上手にシンクロした好いケースだと思います、はい(^^)。

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『ミッション・トゥ・マーズ』

2010-09-17 14:31:56 | Weblog
2000年 米
監督:ブライアン・デ・パルマ
出演:ゲイリー・シニーズ、ティム・ロビンス、コニー・ニールセン、ジェリー・オコンネル、ドン・チードル、キム・デラニー

第一次火星探査隊のクルーたちが音信不通となり、第二次火星探査隊は急遽、彼らの救出隊として火星に送り込まれることになる。しかし、火星到着前に、火星軌道上で燃料事故が起こり宇宙船は機能を停止してしまう。そこで、救助隊は補給モジュールで火星に降下することを試みるが、その途中で隊長のウッディを失う。残された救助隊員の三人は、なんとか火星に着陸し、第一次探査隊の唯一の生き残りルークと再会する。ルークからの情報を精査し、第一次探査隊のメンバーを死に追いやった謎の竜巻と巨大構造物の正体を突き止めようとする彼らが辿り着いた答えは・・・というようなお話。

たぶん、この映画を見るのは、三回目か四回目なんです。なんで、そう何度も見るかというと・・・決して、すごく気に入っているからではなく・・・なんだか引っかかるからなんです。絶賛できない理由はなんだろうという引っかかりと、にもかかわらず捨てきれず、どうしても気になってしまうのはどうしてだろうという引っかかりが、わたしをして、この映画を何度も見させるんです(^^;。

で、今回も、やっぱり良くわかりませんでした。基本的に嫌いではないタイプの映画であることは確かですが・・・正直言って、まるで物足りないです。でも、酷評する気にはならない・・・いちいち肌は合う感じはするのです。だから、こんなことを言いながら、また今度もどこかで見かけたら、見てしまうんでしょうね・・・困ったことであります(爆)。


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『ベルサイユの子』

2010-09-17 14:10:13 | Weblog
2008年 仏
監督:ピエール・ショレール
出演:ギョーム・ドパルデュー、マックス・ベセット・ド・マルグレーブ、ジュディット・シュムラ、オーレ・アッティカ、パトリック・デカン、マッテオ・ジョバネッティ、ブリジット・シィ、フラン・ブリュノー、フィリップ・デュパーニュ

ベルサイユ宮殿の森で暮らすホームレスのダミアン。ある日、森の中で、五歳の男の子エンゾを連れた女に遭遇する。女は生活に疲れているようには見えたが、子どものことは可愛がっているように見えた。が、ある朝、エンゾを残し、彼女は姿を消す。ダミアンは仕方なくエンゾの世話をしはじめるが・・・というようなお話。

で、この映画のその後の展開も、大方の皆さんが予想されたであろうように、ダミアンとエンゾの間に本物の父と子のような情が生まれるのだけど・・・この映画の凄いところは、それでダミアンが良い父親になり、二人は幸せに暮らしました、目出度し目出度しではないってことですね。なら、エンゾを捨てた母親が彼を取り戻しに来て、二人は引き裂かれるけれど、それエンゾの為だとダミアンは寂しさを堪えるって展開だろうと思うと、それでもないんですよね。

ダミアンがホームレスな理由というのが、会社を潰して仕方なくというような外的なものではなく、本人の資質に由来しているように描かれているのですが・・・そうだとすれば、なかなかそういう気質って変わらないでしょ。そういうのも含めて、巧く社会に適応していけない大人の身勝手や甘えみたいなものが上手く描かれている気がします。そんな中で、ダミアンのお父さんが、けっこう好きでしたね、わたしは(^^)。

それにしても、ギョーム・ドパルデュー。お父さんより、ずっとハンサムですが、時々、びっくりするほどお父さんに似ているんですよね。ほんと、意味なくドキッとします(^^;。それにしても、惜しい俳優さんを亡くしましたね・・・。

『ベルサイユの子』公式サイト
http://www.zaziefilms.com/versailles/



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『ロルナの祈り』

2010-09-17 13:45:30 | Weblog
2008年 ベルギー&フランス&イタリア
監督:ジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ
出演:アルタ・ドブロシ、ジェレミー・レニエ、ファブリツィオ・ロンジョーネ、アルバン・ウカイ、オリヴィエ・グルメ

アルバニア人のロルナは、ベルギーの国籍を手に入れるために、薬中のベルギー人クローディと偽装結婚する。アルバニア人の恋人ソルコとベルギーで店を開くことを夢見て、嫌々ながらクロディーとの偽りの生活をするロルナだが、クロディーの方はロルナに心を寄せ、薬もやめようと努力する。けれど、偽装結婚を斡旋したブローカーのファビオには、ロルナの国籍取得が叶えばクローディを薬の過剰摂取で殺す計画があった・・・というようなお話。

その後の展開は、多くの方が予想されるであろうように、ロルナにもクローディへの好意が芽生えていくというもの。彼女の気持ちは、愛とか恋とかのレベルまでは到達していないのだけど、誰を犠牲にしても自分たちの幸せを毟り取ろうという生き方へ揺らがせるものではあったわけで・・・自分の気持ちの変化に混乱するロルナが見所の映画ですね。

こういう物語の背景って、日本人にはリアルじゃないんだけど・・・この映画の淡々とした描き方に、リアルさを感じさせてもらえる気がします。役者さんたちを、ほとんど知らなかったことも好く作用しているかな。戦争映画とはまた違った、平和な世界への渇望も生まれます。


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『禅 ZEN』

2010-09-17 12:28:01 | Weblog

2009年 日本
監督:高橋伴明
出演:中村勘太郎、内田有紀、藤原竜也、村上淳、哀川翔、勝村政信、笹野高史、西村雅彦、高橋惠子

禅宗の一つ、曹洞宗の開祖である道元さんを描いた映画です。

ん~・・・こういう映画を撮る目的って何なんでしょうね。道元さんの教えに感じるところがあって、だから彼の教えを映画でもって広めたいと、そういうことなんでしょうか・・・あまり、そんな感じでもなかったですが。では、宗教人としての彼も含めた道元という人物に魅力を感じて、道元という人を描きたいと、そういうことなんでしょうか・・・それに関しても、特にそんな感じでもないように思いました。

だから、なぜ、この映画を撮ったんだろうと・・・ずっとそのことを気にしつつ見続けて・・・結局最後まで分からなかったです。

宗教人を描く場合は、やっぱり、そのあたりを描く側の人が明確に意識して欲しいと、わたしは思うのです。教えを描くのか、人を描くのか、あるいは人物を通してその時代を描くのか・・・それが意識されていないから、見る側には、何も見えない結果になってしまったのではないかと思います。個人的には、ちょっと残念に感じられる映画でした・・・。

『禅 ZEN』オフィシャルサイト
http://www.zen.sh/



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