映画鑑賞感想文

濫観っていうか、乱観っていうか・・・ポリシーないですけど(^^;

『ああ海軍』

2010-09-24 11:47:08 | Weblog
1969年 日本
監督:村山三男
出演:中村吉右衛門、宇津井健、本郷功次郎、峰岸徹、宇津井健、森雅之、島田正吾

軍人になりたいわけではなく、学びたいという気持ちから江田島の海軍兵学校に入学した平田。最初は、海軍のモノの考え方に馴染めなかったが、厳しい訓練を通して、海軍魂というものを身に着けていく。やがて太平洋戦争が始まる。最前線で命をかけて戦っていた平田だったが、南方方面を視察する山本五十六元帥の護衛中、米軍の待ち伏せを受ける。自らは助かったものの、山本長官を護ることができず、失意のどん底に沈んだまま帰国した平田に、母校である海軍兵学校の教官の任が下った・・・というような内容です。

海軍というより、海軍兵学校の話ですね。なんでも当初は、雷蔵さん主演で企画された映画だったようです。雷蔵さんは、この企画が大変気に入っていたそうです。病に倒れられて、入院されても、ずっとこの映画のことを気にかけていらしたそうです。だから、新聞で、吉右衛門さんを代役に立てて撮り始めると聞いて、とてもショックを受けられたそうです。それまでは、ずっと復帰して映画を撮ることばかりを話しておられたのに・・・このニュースを聞いてから、お仕事の話は一切されなくなったとか・・・そして、そのまま復帰されることなく亡くなってしまいました・・・。

と思うと、切なくて映画が楽しめないのですが・・・吉右衛門さんにとっては、現代もの初主演の映画だったのかな・・・それを考えると、それはそれで興味深い映画ではあります。

今の若者が見ても、映画として楽しめるかといわれると・・・それは、ちょっと無理かもしれません。この時代の映画、あるいは出演していらっしゃる役者さんたちに思い入れがある人には、それなりの楽しみがある・・・そういう映画だと思います。

『OBERON日記』
http://blog.goo.ne.jp/oberon-p/

『生声日記』
http://v-diary.at.webry.info/

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『喧嘩太郎』

2010-09-24 11:30:56 | Weblog
1960年 日本
監督:舛田利雄
出演:石原裕次郎、芦川いづみ、白木マリ、中原早苗、東野英治郎、芦田伸介、三津田健、
神山繁、嵯峨善兵、黒田剛、山田禅二、内藤武敏、安部徹、小泉郁之助、深見泰三、三崎千恵子、河上信夫、福田トヨ、武藤章生、天路圭子、広岡三栄子、島津雅彦

裕さんの熱血サラリーマンものです。あらすじとか、別にいいですよね・・・タイトルで、想像つくそのままの感じです(爆)。ファンとしては、チャーミングな裕さんが喋って動いて大活躍なので、ぜんぜん問題ありませんが、ファンじゃない方に、わざわざ見ていただくのも何かなって思います(激爆)。まっ、そんな映画です、はい(^^;。

『OBERON日記』
http://blog.goo.ne.jp/oberon-p/

『生声日記』
http://v-diary.at.webry.info/

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『心』

2010-09-24 11:03:01 | Weblog
1973年 日本
監督:新藤兼人
出演:松橋登、辻萬長、杏梨、乙羽信子、殿山泰司

原作は、言わずと知れた夏目漱石の『こころ』ですね。で、その雰囲気があるっちゃああるんですが・・・漱石そのものの雰囲気というより、漱石の持つ何か一部分を極端に肥大化させてような感じで雰囲気がありますね、ええ。

物語は・・・親の遺産で裕福に暮らしている主人公のKが、未亡人と若い娘が二人で暮らす家に下宿することになります。未亡人は、なんとなく娘をKに押し付けようとしているような感じです。少なくてもKは、そのように感じています。娘は、とっても美人だし、Kは嫌な気はしていないのですが、特にその気も見せません。それどころか、学生運動に挫折した友人のSを一緒に住まわせ、娘に近づけます。が、いざ娘とSが親しくなっていくのを見ると、急に惜しくなって、未亡人に娘を嫁にくれるように申し入れます・・・というような話です。

いつもそうなんですが・・・新藤監督って、なにか惜しい作品を作る人なんですよね。只者じゃない感性は感じるんだけど、それが完成した形になっていなくて・・・なんていうか、感性豊かな子どもが造りかけた砂の城って感じなんですよね。せっかく面白そうなのが出来上がりかけてるのに、子どもが途中で造るのに飽きて何処かにいっちゃった後の残骸的な(爆)。

けど、キャストは面白いですね。嵌りすぎてて最高です。ただ、娘役の杏梨さんは、モデルさんか何かかな。お芝居は超下手で、演技派な役者さんの中で、むちゃくちゃ浮いているっちゃあ浮いているんですが、それが逆にこの映画のこの役には嵌っていた気がします(^^;。

いっつも・・・どうしたものかなぁ~と思いつつ、でも、また見かけたら見てしまう、そんな新藤監督の作品・・・今回もやっぱり、そんな「どうしたものかなぁ~」って映画でした(^^;。

『OBERON日記』
http://blog.goo.ne.jp/oberon-p/

『生声日記』
http://v-diary.at.webry.info/

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする