映画鑑賞感想文

濫観っていうか、乱観っていうか・・・ポリシーないですけど(^^;

『世にも奇怪な物語』

2010-09-28 14:09:14 | Weblog
1967年 仏
監督:ロジェ・ヴァディム、ルイ・マル、フェデリコ・フェリーニ
出演:ジェーン・フォンダ、ピーター・フォンダ、カルラ・マルリエ、アラン・ドロン、
ブリジット・バルドー、テレンス・スタンプ、サルヴォ・ランドーネ

エドガー・アラン・ポーの三つの作品を三人の監督が映像化したもの。ロジェ・ヴァディムが監督が撮った「黒馬の哭く館」は、ジェーン・フォンダ&ピーター・フォンダの姉弟が主演。ルイ・マル監督が撮った「パリの大泥棒」では、アラン・ドロンとブリジット・バルドーが共演。フェデリコ・フェリーニ監督が撮った「悪魔の首飾り」は、テレンス・スタンプ、サルヴォ・ランドーネが主演。

錚々たる面々で創られた映画なんですが・・・毎回、途中で飽きるんですよね(爆)。で、いつも、フェリーニ監督の「悪魔の首飾り」で寝ちゃうんですが・・・今回も、やっぱり寝ちゃった(大爆)。いつになったら「悪魔の首飾り」が見られるのかな。って・・・前二つを飛ばして「悪魔の首飾り」から見ればいいだけか(^^;。

けど、正直に言うと、やっぱりあまりピリッとしていない映画のように思います。だから、寝てしまうんだと思います(爆)。

『OBERON日記』
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『生声日記』
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『永遠のこどもたち』

2010-09-28 13:52:43 | Weblog
2007年 スペイン
監督:J.A.バヨナ
出演;ベレン・ルエダ、フェルナンド・カヨ、マベル・リベラ、ジェラルディン・チャップリン

ラウラは、自分が育った孤児院を買い取り、障害を持つ子どもたちのためのホームにしようとしている。さっそく、夫と七歳の息子シモンと一緒に、屋敷に移り住むのだが、シモンが大人には見えない友達と遊び始める。子どもにはありがちなことだが、ラウラは何となく不安になる。そして、ホームのオープンパーティの日、ラウラに叱られたシモンが姿を消してしまう。必死にシモンを探すラウラだったが、無為に時間だけが過ぎていく。が、数ヶ月の時が過ぎ、ラウラはシモンが遊んでいた子どもたちの気配を感じるようになる。そして、その子どもたちというはは・・・という、ホラーです。

なんといえばいいかな・・・なんだか、かなり惜しい感じがします。ホラー映画にしては、ちゃんとした文芸色があって・・・それが映画の深みになっているんだけど・・・最終的には、ホラーとしても文芸映画としても中途半端になってしまった惜しさとでもいいましょうか・・・。

ラウラの母親としての心情に関しても、この孤児院で起こったか過去の出来事にしても、ラウラと孤児院の結びつきにしても・・・一生懸命、入り口までの道筋を描いて、入り口に辿り着いたら安心しちゃった感じなんですよね。なんだか、差し戻して作り直して欲しいような、もったいなさを感じた映画でありました。

『永遠のこどもたち』公式HP
http://www.cinemacafe.net/official/eien-kodomo/



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『陰獣』

2010-09-28 13:24:34 | Weblog
2008年 仏
監督:バーベット・シュローダー
出演:ブノワ・マジメル、源利華、石橋凌、西村和彦、藤村志保、菅田俊

原作は江戸川乱歩。乱歩の『陰獣』では、主人公の探偵小説家が、偶然知り合った実業家夫人の小山田静子から、謎の作家・大江春泥から脅迫されていると相談をうけ、淫靡でグロテスクな世界に引き込まれていくお話のようですが、映画では、大江春泥研究家でもあるフランスの小説家が主人公になり、彼がのめりこむ女性は芸者になり、殺される静子の夫である実業家は、パトロンである裏社会の大物になってます。

こういうものが描きたいんだろうなぁということは容易に想像できます。けど、それは想像できるだけで、実際には見せてもらえてないと思います。っていうか・・・難しいですよね・・・やっぱり文化の違いってありますよね。フランスの方たちは、どんな風にご覧になったのかな。フランスの方たちが満足されたなら、この映画は、それでいいと思います。こういう言い方をしては身も蓋もないですが、こういう題材で、日本人を100%満足させるのは、フランス人監督には無理だと思いますもの。

『陰獣』公式HP
http://www.finefilms.co.jp/inju/


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『ぜんぶ、フィデルのせい』

2010-09-28 12:25:03 | Weblog
2006年 仏
監督:ジュリー・ガヴラス
出演:ニナ・ケルヴェル、ジュリー・ドパルデュー、ステファノ・アコルシ、バンジャマン・フイエ

舞台は1970年代のパリ。ベースには、1968年の五月革命とか、スペインのフランコ独裁体制とかがあるわけですが、直接的に関係しているのは、1970年のチリ社会主義政権成立とか、同じくチリの1973年のクーデタあたりのようです。そういう国際的な動きの中で、反体制運動に熱中する父親と、人工妊娠中絶の権利要求などウーマンリブ運動に関わっていく母親の姿を、おませな娘の目で見ている映画ですね。

幼い女の子ならではの視線で親たちを見ているので、本当は重苦しくなりがちな社会活動が、ちょっと滑稽に、そしてとってもフツーな感じで描かれていて・・・これは設定の勝利ですよね。

こういった運動には、問題意識が高い特別な人たちが、あるいは自意識の強い面倒な人たちだけが関わっているように思いがちですが・・・世の中が、いっせいにそういう方向に動いていく中、ごくごくフツーの若者たち(親たちもまだ若者なんですよね)が、自分の生きている実感を求めて、運動に身を投じたんだろうなぁ~というようなことも感じられました。

で・・・個人的には、ちょっと心がチクッとしながら見ていました(^^;。主人公の女の子がうちの娘に、その弟がうちの息子に、重ならなくもなかったんですよね。親には親の生き方があって・・・子どものためといっても、それを曲げられないことも多々あるのだけど・・・それに振り回される子どもたちにとっちゃ、けっこう迷惑な話なんですよね(^^;。

えっと・・・タイトルのフィデルは、ちょっと馴染みなく感じられますが、キューバのカストロのことです。カストロにおきかえれば分かりやすいでしょ(^^)。


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『39 刑法第三十九条』

2010-09-28 11:49:00 | Weblog
1999年 日本
監督:森田芳光
出演:鈴木京香、堤真一、岸部一徳、杉浦直樹、樹木希林

タイトルそのまま、心神喪失者は責任能力がないとして処罰しない、また心神耗弱者は責任能力が限られるとしてその刑を減軽することを定めている刑法第三十九条の是非を問う映画です。

問題点は二つ。まずは心神喪失であるとか心神耗弱であると間違いなく認定することの難しさ。もう一つは、たとえ診断が正確に下されたとしても、それによって心神喪失者や心神耗弱者を免罪することにより生まれる、被害者や被害者遺族の新たな心の傷をどうするのかの問題。

頭がよく演技力抜群の被疑者と彼を診察する女性精神鑑定人の丁々発止というショーの部分と、彼らがそれぞれに抱える過去というドラマ性と、刑法第三十九条を正面から取り上げた社会性と・・・欲張った映画ですね。そのわりには、淡々と物語が進行していくのが、なかなかシブイかもしれません。ただ・・・どういうのかなぁ~・・・なんウットオシイ(爆)。鈴木京香さん、堤真一さん、杉浦直樹さん・・・主要なキャストの演技が、わたしには過剰に感じられました。きっと監督さんの演出なのだと思うんですが・・・ちょっとヤリスギじゃなかったでしょうかね。ああいう雰囲気に持っていきたいなら、テレビや映画の露出が少ない舞台俳優さんあたりをキャスティングされたら面白かったのではと・・・。あっ、でも、そうすると興行的な問題があるのかもしれませんね(^^;。

というわけで・・・けっして楽しめないわけではないけど、わたし的には、ちょっと入りきれない気がした映画でした。


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『桜桃の味』

2010-09-28 11:21:22 | Weblog
1997年 イラン
監督:アッバス・キアロスタミ
出演:ホマユーン・エルシャディ、アブドルホセイン・バゲリ、アフシン・バクタリ、アリ・モラディ

中年男のバディは、自分の自殺を手伝ってくれそうな人を物色しつつ、車を運転しています。彼の希望は、自分が夜のうちに睡眠薬を飲んで穴の中に横たわっているから、朝になって穴を覗きにきて声をかけて、自分が返事をしなかったら、そのまま土をかけて埋めてほしいというものです。まずは若い兵士、次に神学生を、車に乗せてお願いしますが、二人には断られます。最後に人生の先輩って感じの老人が引き受けてくれるのですが・・・と、そんな話ですかね。

まっ、自殺ってことを扱ってます、はい。で、若い兵士や神学生に、自殺は駄目だってことについて、とても一般的な意見を言わせています。それに対しての反論も、まあまあ一般的っていうか・・・そんなに突飛なことは言っていません。で・・・最後の老人も、別に大したことは言わないのですが・・・なんというか、その自殺を肯定はしないけど完全に否定もしてしまわないで、何かフヤフヤっとした部分を残している態度が、長く生きてきた人の奥行きって感じで、この映画の魅力になっている気がします。タイトルを見ても、きっと、ここが肝心なのだと分かります。

対話の映画、つまり言葉の映画なのだけど、そこに風景がけっこう効いています。どう考えても面倒臭い映画なのですが、不思議に見られます(爆)。

最後に、オチっていうか、かなりシュールな映像がくっ付いています。それを、どう捕らえるかは、各人次第みたいです。ほんと、どう捕らえてもいいみたいです。わたしは・・・面倒臭かったです(劇爆)。

ちなみに・・・トータルでは面白かったのですが、自殺したい男のバディの行動に、まったく共感できないという、観客として致命的な問題点を抱えて見続けていました。自殺が駄目っていうより・・・それを人に手伝わせようとしたり、相手に思いとどまらせようとさせておいてそれに反論することを望んでいるその行為が、とても人間臭いっちゃあ人間臭いんですが、卑怯っていうか、甘えてるっていうか・・・「なら死ぬなよ」と言いたくなりました(爆)。

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