金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
現在、記事の整理中。

瀬尾まいこ 『卵の緒』

2006-07-05 20:52:10 | 06 本の感想
本の感想141:瀬尾まいこ『卵の緒』(マガジンハウス)
★★★★★

坊ちゃん文学賞受賞の「卵の緒」と、「7's blood」を収録。
よ、よかった~!!
「卵の緒」は、おおらかなお母さんの性格とあふれ出る愛情にほろり。
主人公と池内くんの関係もわざとらしさがなくて、とてもいい。
「7's blood」は冒頭で「あれっ!?」と思ったら、
ずっと以前にドラマ化されているのを一話だけ見ていたのでした。
こちらはせつなさに胸がいっぱい。
島津くんを登場させたのは、野沢との対比のためだと思うのだけど、
だからどうなった、ということが書かれていないことで
よけいに想像をかきたてられてしまいます。

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片川優子 『佐藤さん』

2006-07-05 20:51:08 | 06 本の感想
本の感想140:片川優子『佐藤さん』(講談社)
★★★☆☆

講談社児童文学新人賞入賞。
霊が見える主人公が、霊にとりつかれたクラスメイトの佐藤さんから
除霊を頼まれたことをきっかけに、恋をして友達と出会って、
過去の自分と訣別する。
『ジョナさん』より好き。
こんなに深刻な要素を入れる必要があったのかなと思うし、
それがうまく活かされてない感じがして残念ではあるのだけど、
やたら陽気な安土さん、いいやつすぎる志村くんのキャラクターがいい。
前向きな気持ちになれるお話でした。

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風野潮 『満月を忘れるな!』

2006-07-05 20:49:47 | 06 本の感想
本の感想139:風野潮『満月を忘れるな!』(YA!ENTERTAINMENT)
★★★☆☆

満月の夜、猫になってしまうという体質の中学生・敏が、
父の行方と体質の謎を追う……という話。
うーん……『ビート・キッズ』でも感じたことなのだけど、
なんだか「古臭さ」が気になって仕方ないのです。
それが逆に、このレーベルの対象年齢の子どもたちには
新鮮に感じられるのかな?

恋愛も織り込まれているけど、まひろとくっつきそうだよね。
ボーィッシュで乱暴なんだけど、ひそかに主人公が好きという
いかにもなヒロインだなぁ。
わたしは女の子らしい女の子が好きなので、
上野さんのラブレターにときめいたんだけれども。
とりあえず三角関係の行方は気になるので、続編も読みます。

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『あさのあつこ完全読本』

2006-07-05 16:46:49 | 06 本の感想
本の感想143:『あさのあつこ完全読本』(河出書房新社)
★★★★☆

あさのさんの本はすごーく好きってわけじゃないのだけど、
背景とか解説には興味があったので借りてきました。
対談の中で三浦しをんが言っていた、
「かつて友情を成立させたころの濃密さというのは、
 本当に必要としたときにはもうないのです」
という部分がすとんと胸に落ちた感じ。
そこが大人の悲しさなのかなあと思い。
キャラクターに対する作者の語りかけは、読むとなぜか気恥ずかしい。

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藤野千夜 『ルート225』

2006-07-05 14:43:01 | 06 本の感想
本の感想138:藤野千夜『ルート225』(新潮文庫)
★★★★☆

藤野さんの本、高校生のころにデビュー作も含めて何冊か読んだのだけど、
核となる設定がどうも苦手なのでした。
高校生の子がおもしろかったと言っていたので、
久々にチャレンジしてみた次第。
いわゆるパラレルワールドもの。
例の苦手要素はほとんど含まれていなかったし、
主人公の女の子の性格と語り口がおもしろかった。
脇をかためるちょっとしたキャラクターの性格づけもよかった。
最後は「えっ、それでいいの!?」って感じだったし、
明確なテーマというのもわからなかったのだけど、
ストーリーに引き込んでいく勢いみたいなものがある。
高橋由伸、わたしは苦手だなあ。

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Web本の雑誌編 『作家の読書道』

2006-07-05 14:40:47 | 06 本の感想
本の感想142:Web本の雑誌編『作家の読書道』(本の雑誌社)
★★★☆☆

以前本屋で好きな作家さんの部分だけ立ち読みしていたのだけど、
改めて読んで見た。
30人の作家の読書遍歴に関するインタビュー集。
小中高、大学、社会人になってから、作家になってから。
それぞれの時期の読書量や本の傾向、印象的だった本が
挙げられているのだけど、いかに自分が本を読まずに来たか、
しかも読む本の種類がいかに偏っているかがよーくわかります。
大半が知らない本だったもん。
以前から気になってて、でも読まないままだった本がいくつかあったので、
さっそくリストアップしてみました。

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